Dakar2010 第14ステージ(2010/01/16)
Santa Rosa - Buenos Aires
Liaison 166Km / SS 206km / Liaison 335Km Total 707㎞
TOTAL 8,937 km(1~16日)
モト部門
ダカールラリー2010 最終第14ステージ(サンタロサからブエノスアイレス、競技区間206キロメートル、総距離707キロメートル)。
二輪部門は、KTMのシリル・デプレ(フランス)が合計タイム51時間10分37秒で自身3度目の総合優勝を果たした。
シリル・デプレ : ? 心の底から感動している ?
どんな形でも優勝することは立派だ。
でも今日のは特別だ。
今日のは仕事での勝利、経験での勝利、驚くべきチームの勝利だからだ。
俺たちのチームは9人、誰一人として最後まであきらめなかった。
チームの一人ひとりが勝利を願い、戦って、ついに勝った。
それってすばらしいことだ。
本当にみんないっしょうけんめいやった。
心の底から感動しちゃったよ。
2007年のラック・ローズで優勝してから3年経った。
それから、3年間、つらい思いと屈辱とトレーニングがあった。
3度目の優勝は、感動以外何物でもない。
俺も人間だから、15日間全力を注いで走って、もうへとへとに疲れ切った。
が最後のひと絞りの力は、涙を出すために使った。
この優勝はKTMによるところも大きい。
彼らは全面的に俺たちを信頼してくれた。
俺たちはそれぞれのスタッフを選んだ。
そして休みなく何カ月も働いてきた。
ひとつ、確かなことは、俺は失うことは怖くなかった。
ただ、勝ちたかった。
そして、俺の勝ちたいという気持ちは、失うことへの恐れより大きかった。
今回のダカール・ラリーは本当に過酷で、素晴らしい大会だった。
勝てて本当にうれしい。
パルアンデルス・ウルヴァルスター : ? これから何週間もお祭りだ ?
今日のステージを走る時、去年の事を思い出した。
ボロボロになったリアのタイヤとホイールに気持ちを集中していた時のことを。
今日スタートした後、慎重に走って150/h以上は出さなかった。
が、100kmからは全速力で飛ばした。
絶対に完走したかった。
僕はチャンスをつかんだ。
ウォー!! すごい!
チャレコ・ロペスは(総合で)4分差で僕の後ろにいたが、スタートは僕より6分後だった。
だから、彼のことを全く気にかけないで走れた。
今日のステージはすごく長いような気がした。
この準優勝は期待していた以上の成果だ。
いつか準優勝したいと夢見ていたが、今それが自分のものになった。
このダカール・ラリーでは良いことしか無かった気がする。
ノー・トラブル、ノー・クラッシュ。マシーンは絶好調。
僕は決して速いライダーではないかもしれないが、経験はある。
この大会に出るのは8回目だ。
ナビゲーションもうまくできるし、走りのテクニックも知っている。
そして、何よりもリラックスしている。
それって重要なんだ。
昨日の初めてのSS優勝といい、この二日間で本当にいろいろなことがあった。
なんてスーパーなひと時なんだろう!
これから何週間もお祝いが続きそうだ。
もう25年もトレーニングを積んできたのだから。
フランシスコ・ロペス : ? ポディウムに乗れるのは3人のうちの一人 ?
このダカール・ラリーは本当によかった。
良い成績を取る為に一年間ずーっと仕事をしてきた。
この大会にはマルク(コーマ)や、ダヴィッド(キャストゥ)のような、スーパーなライダーが参加している。
でも、私はコースを良く知っていので、それは私にとってアドバンテージだった。
他にもタイヤやチェーンなどのパーツの心配もあった。
ダカール・ラリーのゴールは、いろいろなことの集大成だ。
そして、ポディウムに乗れるのは3人だけ、その一人に私が入った。
パル(アンデルス・ウルヴァルスター)と気が狂ったように戦った。
そして、3位でも全然悪くないと思って、おとなしく走ることにした。
もちろん、準優勝はやりがいがあるが、あるポジションを無理やり取ろうとすると、ポディウムを失う恐れもある。
そして、昨夜、マシーン、タイヤをこのままキープしてゴールまで走ろうと決めた。
このポディウムは、私の家族、友達、私を支えてくれたチリ国民の勝利だ。
皆にお礼を言いたい、特に私の家族には。
ある日、こう言った。
「勉強なんかしたくない。バイクをやるんだ。」
そうしたら、お前の情熱なんだからやれと言う。
その結果がこれだ。
ダカール・ラリーで入賞した。
受賞者のリストに入り、キャリアができた。
心の中で思っていることを言えば、アプリリアで出たことはものすごく良い決断だった。
皆、私の新しいマシーンでゴールできっこないと言っていた。
たった3ヶ月の準備期間で、3位入賞できた。
だが、チームのスタッフが本当によくやってくれたことを忘れてはいけない。
マシーンを準備してきたチリ人とイタリア人の和気あいあいとしたチームワークもよかった。
来年は、今年以上にパフォーマンスのアップしたマシーンになることはまちがいない。
ルーベン・ファリア : ? このSS優勝は、贈り物 ?
ものすごくうれしい!
シリル・デプレが優勝するよう、サポートする為に大会に参加した。
昨夜、(総合で)11位と1分しか離れていないという話をしたら、シリルがこう言った。
「11位を追い抜くよう、精いっぱい走っていいよ」って。
だから、言われた通り思いっきり走ったら、SSがとれちゃった。
うれしいなぁ。
何より、シリルが優勝したことが、僕にとって嬉しい。
SS優勝はシリルが僕にくれた贈り物だ。
でも、僕の目標は“彼がダカール・ラリーで優勝すること”だった。
ダヴィッド・フレティニェ : ? 2011が楽しみ ?
今朝、スタートする時アラン・デュクロ(仏 KTM)との(総合の)差は3分だった。
今日の最後のSSは200kmあまりの真っ直ぐなスピードコースだというので、実は昨夜少し心配になった。
私のメカニック達とずーっと一生懸命モトの改良を続けてきた。
今ではこのYAMAHA 450ccは本当に速くなった。
この大会初めから、160km/hで走ってきた。
小さなトラブルが少しあったが、取るに足らないことだった。
今日のSSは良いコースだった。
目標の3位にはなれなかったが、砂丘の中で故障して1時間45分もアシスタントを待っていたにもかかわらず、最後に総合5位で終わることができた。
これ以上、上なんて望まない。
SS優勝もしたし、大会の間じゅうほとんど同じ順位でいられた。
私が総合優勝を充分狙えるということを確信した。
来年は、450ccにすべてをかける。
全車同じ450ccで勝負する2011が楽しみだ。
今年は、新しいマークのマシーンが出てきたね。
コンペがおもしろくなってきた。
ステージ14 順位
1. FARIA (PRT) KTM 01:26:48
2. ULLEVALSETER (NOR) KTM 01:30:33 00:03:45
3. RODRIGUES (PRT) YAMAHA 01:30:45 00:03:57
4. DUCLOS (FRA) KTM 01:31:22 00:04:34
5. FRETIGNE (FRA) YAMAHA 01:31:43 00:04:55
6. DESPRES (FRA) KTM 01:31:53 00:05:05
7. PAIN (FRA) YAMAHA 01:32:10 00:05:22
8. COMA (ESP) KTM 01:32:14 00:05:22
9. KNUIMAN (NLD) KTM 01:32:58 00:06:10
10. LOPEZ CONTARDO (CHL) APRILIA 01:33:07 00:06:1
総合順位
1. DESPRES (FRA) KTM 51:10:37
2. ULLEVALSETER (NOR) KTM 52:13:29 01:02:52
3. LOPEZ CONTARDO (CHL) APRILIA 52:20:25 01:09:48
4. RODRIGUES (PRT) YAMAHA 52:30:10 01:19:33
5. FRETIGNE (FRA) YAMAHA 53:06:33 01:55:56
6. DUCLOS (FRA) KTM 53:09:12 01:58:35
7. STREET (USA) KTM 54:00:20 02:49:43
8. PRZYGONSKI (POL) KTM 54:26:36 03:15:59
9. PAIN (FRA) YAMAHA 54:38:57 03:28:20
10. PEDRERO GARCIA (ESP) KTM 54:44:25 03:33:48