MotoGP 第7戦 オランダGP
■開催日:2009年6月25日(木)1日目フリー走行、 26日(金)予選、 27日(土)決勝
■開催地:オランダ/アッセン
CIRCUIT DATA
■開設:1955年
■コース長:4.555km
■サーキットレコードラップ:1分36秒738(2008年:C・ストーナー)
■サーキットベストラップ:1分35秒520(2008年:C・ストーナー)
■2008年の優勝者:C・ストーナー
2006年の大改修でコンパクトに生まれ変わったサーキット。
17のコーナーと短いストレートで構成される。
新設された前半セクションは回り込むコーナーが多く、後半にかけては高速走行を強いられる。
抜きどころは、高速コーナーから続く最終シケイン。
ゴールライン直前で激しいブレーキング競争が展開される。
めまぐるしく天候が急変する「ダッチウエザー」も有名だ。
■事前コメント
YAMAHA
V・ロッシ
「アッセンはすべてのライダーにとって特別な場所。
レイアウトが変更される前のほうが確かに良かったんだけれど、依然として、モトGPマシンを走らせるのに最高のコースなんだ。
昨年はここでシーズン最低の順位に終わってしまったので、素晴らしいショーを待ち望んでいる熱狂的なファンのためにも、今回は何としてもその穴埋めをしたいと思っている。
前回の結果を見て、僕らの今の好調ぶりを改めて確信することができたけれど、ライバルたちもまた、とても強いので決して気を抜くことはできない。
手を緩めずに攻め続けなければならないんだ。
前回の優勝は僕のこれまでの経験のなかでも最高のもののひとつになったことは事実だけれど、現実を見ればチャンピオン争いがとても熾烈で、3人が同ポイントに並んでいる状況。
そこから抜け出るためにはもう一度ここで優勝を目指さなければならないんだ。
シーズンはまだ長いので、安定性をキープすることが重要だ。」
D・ブリビオ?(ロッシ・チーム監督)
「前回のカタルニアであれほど見事なレースができたので、次がどうなるのか、早く見てみたい気持ちでいっぱい。
翌日に行ったテストも順調に運び、あれだけ激しいレースのあとでも敢行しただけの価値は十分にあった。
というのも、このあとは5週間の間に4レースが集中する非常に忙しい時期を迎えるので、今回のテストで収集した貴重なデータを今後の戦いに生かしていきたいと思っている。
バレンティーノは過去に何度か、ここで素晴らしい成績を残している。
昨年は残念なことになったが、今は調子が上がっていてチーム全体が自信を持って臨んでいるので、必ずいいレースをお見せできると思う。」
J・ロレンソ
「ヘレスで転倒してしまったあと、こんなに早くまたトップまで上がってくることができるなんて想像もしていなかった。
今は何と、ケイシーやバレンティーノと同ポイントでトップに立っているんだ!
このところの3戦は自分でも信じられないくらいの素晴らしい出来で、その結果こうして、3人がまたスタートラインに並ぶことになった。
アッセンは好きなコースで、しかも今はマシンとブリヂストン・タイヤに絶大の信頼を置いているし、チームのモチベーションもとても高い。
昨年は6位だったので、それを上回ることが第一の目標だけれど、もちろん表彰台を狙っている。
ランキング上位をキープするためには、何と言っても安定性が重要だからね。
カタルニアGPのあとで行ったテストもとても順調だったので、その成果をここで見せられるように頑張りたい。」
D・ロマニョーリ?(ロレンゾ・チーム監督)
「レース後のテストも順調に行われ、好調の勢いをそのままにアッセンを迎えている。
前回のレースは非常に見応えのある素晴らしいものだったが、その翌日にはセッティング面でさらに一歩、前進し、これからの5週間の戦いに備えることができた。
緊張を強いられる期間になるが、チームとしてはこれまで同様、集中力を切らさずにひたすら作業を続けるだけ。
そしてその成果がホルヘの活躍につながるのだ。
アッセンはカタルニアやムジェロとはまったく性質の異なるコースで、セッティングも変更しなければならないが、きっと素早くベストバランスを見つけることができるだろう。
ホルヘの好きなコースでもあるので、今回も素晴らしいショーを期待したい。」
HONDA
アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP ランキング4位)
「前戦のバルセロナは、決勝レースはもちろんのこと、月曜日のテストでも成果があり、今回のレースをすごく楽しみにしている。
バイクの状態もよく、自信もある。過去3レース、表彰台にあと一歩だった。
トップとの差も確実に縮まっているので、今度こそ表彰台に立ちたい。
アッセンは大好きなサーキット。
コースが変更されてから4年目。新サーキットになってからアッセンの魅力は少し失われたが、それでも好きなサーキットだ。
去年のレースは予選11番手から決勝で5位まで追い上げることができた。
特に序盤はトップグループに絡めたので、今年はもっといいレースができるはずだ。
アッセンは前半と後半で違う走りを要求される。
前半のスローセクションと後半の高速セクションをうまく攻略しなければならない。
今回は、自分とチームの期待に応えたい。」
ダニ・ペドロサ(MotoGP ランキング5位)
「前回のレースの後、休養に努めた。
ケガの回復のためには1週間はあまりにも短い。
しかし、前回のカタルニアGPは疲れきってしまったし、そのときに比べれば身体の状態ははるかにいい。
今回は痛み止めの注射を打たずに走ってみようと思っている。
アッセンでは、02年に125ccで優勝しているし、その後も、250ccとMotoGPクラスで表彰台に立ってきた。
コースが改修されてから、アッセンのイメージはいくらか変ったが、ここで速く走るためにはいいセットアップが必要になる。
とにかく今は、コースに出て走ることを楽しみにしている。」
ランディ・デ・ピュニエ(MotoGP ランキング9位)
「アッセンはシーズンを通じてすばらしいサーキットの1つだ。
コースが改修されたことでアッセンらしさが多少なくなったが、新しいサーキットも大好きだ。
これまで表彰台に立ったことはないが、思い出に残るレースをしてきた。
去年もいい状態で決勝に挑んだが、スタートしてすぐにロッシ(ヤマハ)にぶつけられて転んでしまい残念だった。
アッセンのストレートはそれほど長くないが、自分が得意とする高速コーナーが多いので楽しみだ。
この数レース、バイクの状態もよく、今回もトップ10内でフィニッシュしたい。」
アレックス・デ・アンジェリス(MotoGP ランキング13位)
「アッセンは大好きなサーキット。
そして2連戦となる次のラグナセカも好きなので、この2つのレースをすごく楽しみにしている
ここまでは、あまりいい結果を残せていないが、トップとの差は確実に縮まっている。
セットアップも着実によくなっているし、今回はそれをリザルトで証明したい。
250cc時代には、ここで何度も表彰台に立った。
MotoGPクラスにスイッチした去年は転倒と残念な結果だったので、今年はきっちりと完走して結果を残したい。」
トニー・エリアス(MotoGP ランキング14位)
「アッセンではいままで何度も苦い思いをしている。
05年にはレースでミスをし、06年にはフリー走行で転んで肩を痛めた。
そして07年もフリーで転び、足を骨折している。
しかし、昨年は12位でフィニッシュでき、嫌なジンクスにも終止符を打つことができた。
これまでケガは多かったが、アッセンは大好きだ。
今年は、ここまで思うような結果を残せていないが、前回のレース後のテストでいいセッティングを見つけた
それをアッセンで確かめたい。すごく楽しみにしている。」
高橋裕紀(MotoGP ランキング18位)
「前回のカタルニアはオープニングラップで接触して、転倒リタイアに終わり残念だった。
しかし、この数戦、走り自体はすごく上向いているし、アッセンでは、この数戦のフィーリングのよさを結果につなげたい。
カタルニアでケガをした右手中指の状態はかなり回復した。
ブレーキをちゃんと握れると思う。
前回のカタルニアではフロントのセッティングがよくなった。
そのデータを基に今回はさらによくなるとスタッフに言われている。
すごく楽しみ。ここから2連戦で、とりあえずの目標となっているシングルフィニッシュを達成したい。」
ガボール・タルマクシ(MotoGP ノーポイント)
「前回のカタルニアGPはすごく自信になったし、レース後のテストもすごく充実していた。
いまはすべてが新しいチャレンジになっているが、今のように着実に前進していけたら、MotoGPでも十分に戦えると信じている。
初めて乗ったRC212Vは、これまで経験したバイクとは、まるで違った。CBR1000RRで練習したけれど、比べようがないほどだ。
初めて乗ったときは速すぎて怖かったが、同時に興奮した。
MotoGPを経験したら、もう250ccには戻れないかもしれない。」
250クラス
青山博一(250cc ランキング2位)
「アッセンは難しいサーキットだが、大好きなコースだ。
前回のカタルニアは気温が高く、水温が上がってエンジンには厳しかったが、アッセンは涼しいので、エンジンにはいいと思う。
ここの最大の問題は不安定な天候。
この数戦は、ドライでもウエットでもちゃんと走れている。
セッティングも出ているので心配はしていないが、できることならドライできっちりと3日間を走りたい。」
ラファエレ・デ・ロサ(250cc ランキング7位)
「前回のカタルニアは、エンジンのオーバーヒートに苦しんだが、アッセンはカタルニアより涼しいので問題はないと思う。
コースレイアウトも、カタルニアよりアッセンの方がHondaに合っていると思うし、すごく楽しみだ。
去年、125のレースは後方グリッドから追い上げて10位でチェッカーを受けた。
ラップタイムもよかったので、今年はどんなレースができるのか楽しみだ。」
ヘクトル・ファウベル(250cc ランキング8位)
「アッセンは大好きなサーキット。
ここでは何度も表彰台に立っているし、楽しみにしている。
去年は11位だったが、ここはHondaとの相性がすごくいいと思うし、Hondaのパフォーマンスをきっちりと生かすレースをしたい。」
富沢祥也(250cc ランキング17位)
「フランス、イタリアで転倒リタイア。
前回のカタルニアはトラブルでリタイアと3戦連続でチェッカーを受けていないので、今回は絶対にフィニッシュしたい。
できれば10位以内を目標にがんばりたい。
この数戦経験してきたサーキットに比べるとアッセンは、アップダウンもなく、自分としては攻略しやすい感じがする。
3日間、転倒なく走りきりたい。」
SUZUKI
クリス・バーミューレン
「アッセンのレースが楽しみだ。
僕はオランダ系だから、祖父を覚えている人たちがたくさんやってきて、どんなつながりがあるかを教えてくれるんだ。
まるで地元に帰ってきたような気分さ。
カタルニアのテストは順調だったし、今度の週末はそれを反映できればいい結果が得られると思う。
アッセンで走るのは楽しいよ。
スーパーバイクで優勝したこともあるしね。
しかし、MotoGPでは望んでいたような結果は残せていない。
この週末に良くなる事を望んでいるよ。」
ロリス・カピロッシ
「カタルニアでの結果には満足しているよ。
でも、アッセンでは同じデータは使えないので一から始めなければならない。
カタルニアで新しいエンジンを使って、月曜にはニューパーツのテストをたくさんしたから、今週末に使えそうなものがたくさんある。
アッセンでニューエンジンを使えると良いけれど、まだ完全ではなくスズキがチェックしている段階だ。
とにかく待つしかない状況だ。
とにかく前進を続けていきたい。
去年はレースに出られなかったから、今年こそはリズラのためにもいい結果を残したい。
なぜなら彼らの地元のトラックだからね。
良い結果になると思うよ。」