MotoGP 第8戦 アメリカGP 決勝 コメント
■開催日:2009年7月5日(日)決勝結果
■開催地:カリフォルニア州/ラグナセカスピードウエイ(3.610km)
■観客:46,679人
■周回数:32周(115.52km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:22度 ■路面温度:42度
■PP:J・ロレンソ(ヤマハ/1分21秒678)
■FL:D・ペドロサ(ホンダ/1分21秒928
コメント
1位 : ダニー・ペドロサ 44'01.580
「長い間、優勝することができなかったので、今日は本当にうれしい。
シーズン序盤は体調が万全でなかったので勝てなかった。
ここまで100%の状態で戦えたことがないし、それは昨年のザクセンリンクから続いている。
トレーニングも十分にできなかった。
しかし、チームもHondaも決してあきらめることはなかった。
全力を尽くしてくれているみんなのためにも、これからも、こうしたリザルトを残したい。
今日は序盤からリズムよく乗れた。
ペースもよかったと思う。
唯一のミスは、最終ラップにちょっとペースを落としすぎたこと。
バレンティーノがあんなに近くに来ていて驚いた。
とにかく、すばらしいレースだったし、最高の気分だ。
ポイントリーダーとは差が開いているが、シーズンはまだまだ長い。
一戦一戦、全力を尽くしていきたい。」
2位 : バレンティーノ・ロッシ + 0.344
「今日の走りは完璧というわけにはいかなかったんだ。
だから前半はとてもきつかった。
ダニがあんなに速いとは予想していなくて、あまりの強さに僕は手も足もでないという状態だったよ!
最後の10ラップくらいはロレンソがものすごい勢いで攻めて来たから、僕ももっと頑張らざるを得なかった。
その一方でダニのペースが落ちてきたから、気がつくと彼のテールまで追いついていたんだ。
これなら最終コーナーで逆転のチャンスがあると思ったんだけれど、やっぱりちょっと届かなかった。
パーフェクトな状態ではなかった中で2位を獲得できたことは良かったと思う。
セッティングがどこかちょっと足りなかったし、そうでなくてもこのコースはとても難しいからね。
だから今日は、優勝は逃したけれどもこの20ポイントにとても満足しているんだ。
これでまたチャンピオンシップのリードを広げることができた。
同時に、完璧な状態でなくてもここまでやれるのだということを証明できた。
立て続けの2レースはとってもきつかったので、ここで少し休めるのは大歓迎。
そして次はまた2週連続のレースになるが、みんなが接近しているだけに非常に重要なものになる。」
3位 : ホルヘ・ロレンゾ + 1.926
「常にベストを尽くして戦ってきた。
そして今日も、怪我を抱えながら、いつもと同じように頑張ったつもり。
今日のレースは僕のなかでは最高のレースのひとつで、自分で誇りに思うよ。
足のほうはほとんど問題ないが、右肩の痛みはひどかった。
だから右手が十分に使えなくて、その分左手に頼らなければならなかったんだ。
そんなわけでレース後は本当に疲れてしまったよ。
クリニカ・モービルの医師たちのおかげで最後まで走りきることができたので、彼らには心から感謝している。
スタート後しばらくは痛みを忘れて、とにかくベストを尽くしたいと思っていた。そうすればバレンティーノをパスすることができると思っていたんだ。
でもブレーキングを遅らせたところで路面の凹凸にタイヤをとられ、リアが激しく動いて転倒しそうになってしまった。
このミスがなくて、そしてバレンティーノをパスすることができていれば、もしかしたら優勝も可能だったかもしれない。
でも、今日の状況で3位を獲得できて、ポイントを獲得することができたのだから良かったと思っている。
このあとは休養して怪我を治し、次のザクセンリンクではベストの状態で臨みたい。」
4位 : ケーシー・ストーナー + 12.432
「忘れるべき週末。チャンピオンシップでの遅れを最小限に抑えられたが、4位には満足できません。
ここ2戦に比べれば、今日のレース後半はそれほど疲れなかったけど、確かにまだ状態は良くない。
終盤、少しぼうとした状態だったから、集中力を維持するために格闘した。
それに、左前腕が少し上がってしまった。
このコースは左コーナーが多く、左手の手術により、必要な動きが許されていないからだろう。
残念。痛みがなければ、もっと良くすることができただろう。
このような状態で走りたくない。
支えてくれた医療スタッフには感謝している。」
5位 : ニッキー・ヘイデン + 21.663
「私はここで2度優勝しています。奇妙に聞こえるかもしれませんが、それと同じくらい5位がうれしいです。
ポイントを獲得するために懸命に仕事をしました。
今シーズン、困難な時にも私を信じてくれたチームとドカティに最大の感謝を言いたい。
私たちは、この2レースの間、進展し、今回5位を得る事ができました。
うまくいけば好調を維持し、さらに良い結果を続ける事ができるでしょう。」
6位 : トニー・エリアス + 22.041
「それほど悪い結果ではなかったが、もう少し上の順位でフィニッシュしたかった。
今日は予選と同じペースで走ることができた。
何周かは、それ以上のペースで走ることもできた。
しかし、全体的にペースが速くて、これ以上のリザルトは無理だった。
今日のトップグループのペースは予想より速かった。
6位というのはあまり喜べる数字ではないが、これまでのことを考えればよかったと思う。
ここから先のレースでは、もっともっと上の順位でフィニッシュしたい。」
7位 : コーリン・エドワーズ + 30.201
「母国のファンの前で、グランプリのポイント獲得100回目の記録を達成できたことはとても嬉しい。
これもモンスター、ヤマハ、テック3のみなさんのサポートのおかげだ。
でもレース自体のことを言えば、7位ではなくもっと上を狙っていた。
マシンが思うように曲がってくれなかったから体力的にとても大変で、今はすごく疲れてしまっているよ。
コーナーでマシンを寝かせると、そのたびに、まっすぐ縁石のほうへと向かっていってしまう。
フロントフォークが僕の両脚の間でしっかりと座り込んでしまっているようで、マシンを曲げるためにはものすごい力が必要だった。
ブレーキをかけると、まるでフロントが地面にめり込んでしまったようになって戻ってこない。
そして僕はコースからはじき出されてしまいそうになるんだ。
僕はもともとフロントに多く荷重をかけるほうだけれど、今日はタンクに座ってフロントの上をはっているような感じだったよ。
ペースは22.9秒から23.1秒と安定していたが、残念ながら速さが足りなかった。
そういうわけで今日はいい走りができなかったけれど、次のドイツではまた上位を目指していきたい。」
8位 : クリス・バーミューレン + 32.857
「難しいレースだった。
自分自身はいいスタートだったけど、最初のコーナーで集団の中に入ってしまい、ポジションを落としてしまった。
さらに、ロリスとコーリンとバトルしていて結局14番手まで下がってしまった。
タイヤのパフォーマンスにも悩まされ、マシンの能力を引き出せなかった。
15周目くらいからフィニッシュまでは自分のタイムは速かったし、自分も含めてみんなのタイヤが消耗する頃にはかなり乗りやすくなっていた。
新しいタイヤのパフォーマンスをもっとよく理解しないといけないと思う。
ベストなパッケージというわけにはいかなかったけど、きっちりとポイントを獲得できたのは良かった。」
9位 : ランディ・ド・ピュニエ + 40.325
「4列目からのスタートだったし、それを思えば、このコースで9位になれてよかった。
今大会は、初日からグリップを出せず苦悩した。
決勝になっても100%の状態にすることができなかった。
今日はスタートで前に出られず、オープニングラップの渋滞にはまった。
しかし、それからはリズムのある走りができたと思う。
今日はリアにソフトをチョイスした。
序盤はよかったが、終盤はグリップが落ちて厳しかった。
8戦を終えて総合10位から9位へとランキングを上げることができた。
自分にとってもチームにとってもいい結果を残せたと思う。」
10位 : マルコ・メランドリ + 48.028
「ウォームアップで自信を得たけど、小さな転倒をしてしまった。
ダメージを受けたバイクをセッティングしたけど、それが大きなミスだった。
午前とは全く異なり、コーナーでフィーリングが違うのが目立った。
加速に問題があり、レースを終わらせることができたけど、満足感を得ることはできない。
今朝はグッドなレースができる兆しがあり、グッドなセッティングで、7、8位争いができたから、10位はビックなリザルトではない。
来期については、まだ何も決定していないけど、サマーブレーク前までにもう少し具体的になり、リラックスできるために、精神的に開放したい。」
11位 : アレックス・デ・アンジェリス + 48.810
「昨日からセッティングを変えたのだが、朝のウオームアップは気温も路面温度も低かった。
しかし、決勝は気温も路面温度も上がり、苦しい走りになってしまった。
特に序盤はバイクの動きが大きくて、ペースを上げられなかった。
後半はそれも収まり激しくプッシュしたが、すでに遅かった。
できることなら、バーミューレンのグループについていって、8位争いに加わりたかった。残念だった。」
12位 : ニッコロ・カネパ + 1'18.531
「今日はハードなレースでした。
最初のラップで、フロントのグリップが十分でなかったのでプッシュできなかった。
そして、他のライダーが私の前で転ぶのをみました。トラックの状態が良くないとおもいました。
フロントタイヤが温まった時は、すでに単独走行になっていたので、遅すぎました。
昨日の午後のリズムを維持しましたが、前を走るライダーを捕まえるのは困難でした。
私たちは、2週間後にドイツで良くなるようにトライします。」
リタイア : アンドレア・ドビチオーゾ 26 Lap
「スタートからいいリズムで走ることができた。
転倒したのは、これからペースを上げようと思っているときだった。
いいレースができると思っていた。
バレンティーノの後ろにいて、彼に追いつこうと思っていた。
転倒は自分のミスだったし、本当に残念だ。
今日はメインストレートとピットロードを分離するプラスチックのポールにあたり、そのときにクラッチレバーを曲げてしまった。
それが原因でエンジンブレーキのコントロールがおかしくなり、うまく乗れなくなった。
そういう状態だったがトップグループについていきたかった。
次のレースでは、トップグループで最後まで戦いたい。」
リタイア : セテ・ジベルノウ 26 Lap
「プッシュを始めた時に、ミスを犯してしまった。
週末は登り調子で、僕自身も少しずつ調子が上がっているから、転倒してしまったけど、嬉しいし、何よりも重要なステップを果たしたと思う。
グレートな仕事をしてくれたチームに申し訳ない。
オランダでは深く沈んでしまい、今回は転んでしまったけど、ポジティブなことがたくさんあり、戦闘力を得ることができたから満足感を得て帰国できる。」
リヤイア : ロリス・カピロッシ 29 Lap
「レースウィーク中、ベストな状態に持って行くためにかなり一生懸命やっていて、今日のセッティングはOKだと思っていただけに、今日は非常に落胆している。
スタートもとても良く、最初の数周もアグレッシブに攻めて行けた。
だけど2周目のターン6でフロントを失い、次の周には同じ場所で同じことをして転倒してしまった。
懸命に働いてくれたチームのみんなに本当に申し訳ない。
僕にとってはひどい週末となってしまった。
まだ9レースあるし、いい結果を残せるように懸命にやり続けるしかない.
」
リタイア : ガボール・タルマクシ 29 Lap
「今日はいいスタートが切れたし、いい感じで走れていた。
15番手を走っていたが、どうしてなのかわからないがフロントから転んでしまった。
本当に残念。今日はいいリザルトを残せると思っていた。
次のレースでは、今回の自信を結果につなげたい。」
失格 : ジェームス・トースランド
「厳しいレースだった、という以外に話せることはないよ。
フライングのペナルティーはちょっと厳し過ぎたと思っている。
それに近かったことは認めるけれど、自分ではフライングはしていないと思っているし、レースの最初のほうは、普通ピットボードなどほとんど見ないものだよ。
前のライダーを捉まえることに気持ちを集中していたから、ペナルティーを課せられたと知ったのは、ブラックフラッグを出されて僕のナンバーを見たときだったんだ。
フライングをしたとわかっていたら、もちろんピットに戻ったよ。
でもあとで録画を見てもフライングはなかった。
スタートでのポジションアップもまったくなかったのだから、この判定は厳しすぎるというのが僕の意見だ。
でも仕方のないことだからこれはこれで受け止め、次のドイツに全力で臨みたい。」
監督
山野一彦 (Repsol Honda Team 監督)
「1年以上優勝から遠ざかっていたので、今日の勝利は本当にうれしい。
今の我々には大きな勝利になった。
レースに勝つセオリーというのは十分知っているはずだが、この1年、なかなかそこにたどり着けなかった。
それを払拭する勝利になったと思うし、この1勝を次につなげていきたい。
今回のダニは、フリー、予選とメニューを完ぺきにこなした。
厳しいレースだったし、最後は差を縮められたが、後ろの距離をしっかり見ながら真っ先にチェッカーを受けてくれた。
アンドレアは残念ながら転んでしまったが、アンドレアもトップで戦える状態が出来上がったと思う。
チームのモチベーションはとても高かったが、それをやっと形にすることができた。
応援していただいているファンの方々には、今までがっかりさせてきたが、今回のようなレースをこれからも見せられるようにがんばりたい。
これからも応援よろしくお願いします。」
D・ブリビオ (ヤマハ・ロッシチーム監督)
「最終的にはランキングトップをキープし、しかもリードを拡大することができたのだから、今大会を総合して満足していいだろうと思っている。
我々の本来のポテンシャルを100%出し切れなかったなかで2位を獲得できたことはとても重要。
自分たちの思い通りの戦いができない苦しい状況でも、最大限を尽くすことが大切なのだ。
ペドロサの復活を祝福し、また怪我を抱えながら頑張ったホルヘを讃えたい。
チャンピオン争いは依然として非常に接近しており、注目が集まっている。
このあとの2、3戦は非常に重要だ。」
R・フォルカダ (ヤマハ・ロレンゾチーム・クルーチーフ)
「怪我をおして、よく頑張った。
ホルヘはどんなに難しい状況でも決してあきらめないところを見せてくれた。
彼のこうした気持ちの強さは、ライダーとして非常に重要な部分だ。
終盤でバレンティーノを捉えたとき、あまりにも早く勝負に出てしまった感じがある。
もしも、もう少し待っていれば状況は違っていたかもしれない。
でも、今日のコンディションでの3位は十分に素晴らしい成績。
貴重なポイントも獲得できた。」
H・ポンシャラル (ヤマハ・テック3チーム監督)
「ウイークを通して厳しい戦いになったが、コーリンはよく頑張って、いいレースを見せてくれた。
表彰台を狙うには足りなかったが、ペースは安定して良く、その結果としてランキング5位をキープし、またノンファクトリー・ライダーのトップに立っている。
またグランプリでのポイント獲得100回目という記録をモンスター・ヤマハ・テック3チームで達成したことをうれしく思う。
彼は我々チームのために本当に素晴らしい仕事をしてくれている。
ヤマハにとっても、常に安定して貢献してくれる重要なライダーだ。
ジェームスのほうは、厳しいなかでも10位以内は狙えると思っていただけに残念なことになった。
ぎりぎりのところだったと思うが、ルールはルール。
条件は誰にとっても同じだ。
ピットストップのサインを見逃したことが彼にとっては不運だったが、今日のことはいい勉強になったと思う。」
中島 雅彦談 (技術開発部 MotoGPグループリーダー)
「起伏に富んだ、難しいコースレイアウトの中、ブレーキングスタビリティと旋回性、加えてタイヤ性能をうまく引き出すバランスを見つけるのに苦慮しました。
レースではトップ争いが出来るまでのセットアップを詰めきれず、序盤で引き離されましたが、バレンティーノが難しいレースをうまくマネージしてくれたおかげで2位を確保。
予選中の転倒で満身創痍のホルヘも痛み止め打っての出場でしたが、トップに肉薄する走りで表彰台を確保した追い上げには感服しました。
ゆっくり休養して完全なコンディションで次戦に臨める事を期待します。
次戦からまたヨーロッパラウンドに戻りますが、チャンピンシップポイントも肉薄しており、気を緩める事無く開発を続けて行きたいと思います。」
ポール・デニング (スズキ・チームマネージャー)
「今日のリザルトは期待していたものではない。
クリスはスタート直後はタイヤが温まるのに苦労しており、14位から挽回する必要があった。
その後、スピードが上がり、5位グループと同じラップタイムで、なんとか8位まで上がる事ができました。
しかし、後方からの追い上げでは厳しかった。
ロリスはクリスと同じようにグリップ不足に悩まされていた。
激しく攻めて、ターン6でフロントを失ってしまいましたが、怪我をしなかった事は良い知らせでした。
ターン6は、ラグナセカでも最も速度が乗るコーナーです。
32週のレースで、我々はトップから32秒遅れをとりました。
それは大きな差であり、出来るだけの事をなんでもやって早く先頭に追い付く必要があります」
■開催日:2009年7月5日(日)決勝結果
■開催地:カリフォルニア州/ラグナセカスピードウエイ(3.610km)
■観客:46,679人
■周回数:32周(115.52km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:22度 ■路面温度:42度
■PP:J・ロレンソ(ヤマハ/1分21秒678)
■FL:D・ペドロサ(ホンダ/1分21秒928
コメント
1位 : ダニー・ペドロサ 44'01.580
「長い間、優勝することができなかったので、今日は本当にうれしい。
シーズン序盤は体調が万全でなかったので勝てなかった。
ここまで100%の状態で戦えたことがないし、それは昨年のザクセンリンクから続いている。
トレーニングも十分にできなかった。
しかし、チームもHondaも決してあきらめることはなかった。
全力を尽くしてくれているみんなのためにも、これからも、こうしたリザルトを残したい。
今日は序盤からリズムよく乗れた。
ペースもよかったと思う。
唯一のミスは、最終ラップにちょっとペースを落としすぎたこと。
バレンティーノがあんなに近くに来ていて驚いた。
とにかく、すばらしいレースだったし、最高の気分だ。
ポイントリーダーとは差が開いているが、シーズンはまだまだ長い。
一戦一戦、全力を尽くしていきたい。」
2位 : バレンティーノ・ロッシ + 0.344
「今日の走りは完璧というわけにはいかなかったんだ。
だから前半はとてもきつかった。
ダニがあんなに速いとは予想していなくて、あまりの強さに僕は手も足もでないという状態だったよ!
最後の10ラップくらいはロレンソがものすごい勢いで攻めて来たから、僕ももっと頑張らざるを得なかった。
その一方でダニのペースが落ちてきたから、気がつくと彼のテールまで追いついていたんだ。
これなら最終コーナーで逆転のチャンスがあると思ったんだけれど、やっぱりちょっと届かなかった。
パーフェクトな状態ではなかった中で2位を獲得できたことは良かったと思う。
セッティングがどこかちょっと足りなかったし、そうでなくてもこのコースはとても難しいからね。
だから今日は、優勝は逃したけれどもこの20ポイントにとても満足しているんだ。
これでまたチャンピオンシップのリードを広げることができた。
同時に、完璧な状態でなくてもここまでやれるのだということを証明できた。
立て続けの2レースはとってもきつかったので、ここで少し休めるのは大歓迎。
そして次はまた2週連続のレースになるが、みんなが接近しているだけに非常に重要なものになる。」
3位 : ホルヘ・ロレンゾ + 1.926
「常にベストを尽くして戦ってきた。
そして今日も、怪我を抱えながら、いつもと同じように頑張ったつもり。
今日のレースは僕のなかでは最高のレースのひとつで、自分で誇りに思うよ。
足のほうはほとんど問題ないが、右肩の痛みはひどかった。
だから右手が十分に使えなくて、その分左手に頼らなければならなかったんだ。
そんなわけでレース後は本当に疲れてしまったよ。
クリニカ・モービルの医師たちのおかげで最後まで走りきることができたので、彼らには心から感謝している。
スタート後しばらくは痛みを忘れて、とにかくベストを尽くしたいと思っていた。そうすればバレンティーノをパスすることができると思っていたんだ。
でもブレーキングを遅らせたところで路面の凹凸にタイヤをとられ、リアが激しく動いて転倒しそうになってしまった。
このミスがなくて、そしてバレンティーノをパスすることができていれば、もしかしたら優勝も可能だったかもしれない。
でも、今日の状況で3位を獲得できて、ポイントを獲得することができたのだから良かったと思っている。
このあとは休養して怪我を治し、次のザクセンリンクではベストの状態で臨みたい。」
4位 : ケーシー・ストーナー + 12.432
「忘れるべき週末。チャンピオンシップでの遅れを最小限に抑えられたが、4位には満足できません。
ここ2戦に比べれば、今日のレース後半はそれほど疲れなかったけど、確かにまだ状態は良くない。
終盤、少しぼうとした状態だったから、集中力を維持するために格闘した。
それに、左前腕が少し上がってしまった。
このコースは左コーナーが多く、左手の手術により、必要な動きが許されていないからだろう。
残念。痛みがなければ、もっと良くすることができただろう。
このような状態で走りたくない。
支えてくれた医療スタッフには感謝している。」
5位 : ニッキー・ヘイデン + 21.663
「私はここで2度優勝しています。奇妙に聞こえるかもしれませんが、それと同じくらい5位がうれしいです。
ポイントを獲得するために懸命に仕事をしました。
今シーズン、困難な時にも私を信じてくれたチームとドカティに最大の感謝を言いたい。
私たちは、この2レースの間、進展し、今回5位を得る事ができました。
うまくいけば好調を維持し、さらに良い結果を続ける事ができるでしょう。」
6位 : トニー・エリアス + 22.041
「それほど悪い結果ではなかったが、もう少し上の順位でフィニッシュしたかった。
今日は予選と同じペースで走ることができた。
何周かは、それ以上のペースで走ることもできた。
しかし、全体的にペースが速くて、これ以上のリザルトは無理だった。
今日のトップグループのペースは予想より速かった。
6位というのはあまり喜べる数字ではないが、これまでのことを考えればよかったと思う。
ここから先のレースでは、もっともっと上の順位でフィニッシュしたい。」
7位 : コーリン・エドワーズ + 30.201
「母国のファンの前で、グランプリのポイント獲得100回目の記録を達成できたことはとても嬉しい。
これもモンスター、ヤマハ、テック3のみなさんのサポートのおかげだ。
でもレース自体のことを言えば、7位ではなくもっと上を狙っていた。
マシンが思うように曲がってくれなかったから体力的にとても大変で、今はすごく疲れてしまっているよ。
コーナーでマシンを寝かせると、そのたびに、まっすぐ縁石のほうへと向かっていってしまう。
フロントフォークが僕の両脚の間でしっかりと座り込んでしまっているようで、マシンを曲げるためにはものすごい力が必要だった。
ブレーキをかけると、まるでフロントが地面にめり込んでしまったようになって戻ってこない。
そして僕はコースからはじき出されてしまいそうになるんだ。
僕はもともとフロントに多く荷重をかけるほうだけれど、今日はタンクに座ってフロントの上をはっているような感じだったよ。
ペースは22.9秒から23.1秒と安定していたが、残念ながら速さが足りなかった。
そういうわけで今日はいい走りができなかったけれど、次のドイツではまた上位を目指していきたい。」
8位 : クリス・バーミューレン + 32.857
「難しいレースだった。
自分自身はいいスタートだったけど、最初のコーナーで集団の中に入ってしまい、ポジションを落としてしまった。
さらに、ロリスとコーリンとバトルしていて結局14番手まで下がってしまった。
タイヤのパフォーマンスにも悩まされ、マシンの能力を引き出せなかった。
15周目くらいからフィニッシュまでは自分のタイムは速かったし、自分も含めてみんなのタイヤが消耗する頃にはかなり乗りやすくなっていた。
新しいタイヤのパフォーマンスをもっとよく理解しないといけないと思う。
ベストなパッケージというわけにはいかなかったけど、きっちりとポイントを獲得できたのは良かった。」
9位 : ランディ・ド・ピュニエ + 40.325
「4列目からのスタートだったし、それを思えば、このコースで9位になれてよかった。
今大会は、初日からグリップを出せず苦悩した。
決勝になっても100%の状態にすることができなかった。
今日はスタートで前に出られず、オープニングラップの渋滞にはまった。
しかし、それからはリズムのある走りができたと思う。
今日はリアにソフトをチョイスした。
序盤はよかったが、終盤はグリップが落ちて厳しかった。
8戦を終えて総合10位から9位へとランキングを上げることができた。
自分にとってもチームにとってもいい結果を残せたと思う。」
10位 : マルコ・メランドリ + 48.028
「ウォームアップで自信を得たけど、小さな転倒をしてしまった。
ダメージを受けたバイクをセッティングしたけど、それが大きなミスだった。
午前とは全く異なり、コーナーでフィーリングが違うのが目立った。
加速に問題があり、レースを終わらせることができたけど、満足感を得ることはできない。
今朝はグッドなレースができる兆しがあり、グッドなセッティングで、7、8位争いができたから、10位はビックなリザルトではない。
来期については、まだ何も決定していないけど、サマーブレーク前までにもう少し具体的になり、リラックスできるために、精神的に開放したい。」
11位 : アレックス・デ・アンジェリス + 48.810
「昨日からセッティングを変えたのだが、朝のウオームアップは気温も路面温度も低かった。
しかし、決勝は気温も路面温度も上がり、苦しい走りになってしまった。
特に序盤はバイクの動きが大きくて、ペースを上げられなかった。
後半はそれも収まり激しくプッシュしたが、すでに遅かった。
できることなら、バーミューレンのグループについていって、8位争いに加わりたかった。残念だった。」
12位 : ニッコロ・カネパ + 1'18.531
「今日はハードなレースでした。
最初のラップで、フロントのグリップが十分でなかったのでプッシュできなかった。
そして、他のライダーが私の前で転ぶのをみました。トラックの状態が良くないとおもいました。
フロントタイヤが温まった時は、すでに単独走行になっていたので、遅すぎました。
昨日の午後のリズムを維持しましたが、前を走るライダーを捕まえるのは困難でした。
私たちは、2週間後にドイツで良くなるようにトライします。」
リタイア : アンドレア・ドビチオーゾ 26 Lap
「スタートからいいリズムで走ることができた。
転倒したのは、これからペースを上げようと思っているときだった。
いいレースができると思っていた。
バレンティーノの後ろにいて、彼に追いつこうと思っていた。
転倒は自分のミスだったし、本当に残念だ。
今日はメインストレートとピットロードを分離するプラスチックのポールにあたり、そのときにクラッチレバーを曲げてしまった。
それが原因でエンジンブレーキのコントロールがおかしくなり、うまく乗れなくなった。
そういう状態だったがトップグループについていきたかった。
次のレースでは、トップグループで最後まで戦いたい。」
リタイア : セテ・ジベルノウ 26 Lap
「プッシュを始めた時に、ミスを犯してしまった。
週末は登り調子で、僕自身も少しずつ調子が上がっているから、転倒してしまったけど、嬉しいし、何よりも重要なステップを果たしたと思う。
グレートな仕事をしてくれたチームに申し訳ない。
オランダでは深く沈んでしまい、今回は転んでしまったけど、ポジティブなことがたくさんあり、戦闘力を得ることができたから満足感を得て帰国できる。」
リヤイア : ロリス・カピロッシ 29 Lap
「レースウィーク中、ベストな状態に持って行くためにかなり一生懸命やっていて、今日のセッティングはOKだと思っていただけに、今日は非常に落胆している。
スタートもとても良く、最初の数周もアグレッシブに攻めて行けた。
だけど2周目のターン6でフロントを失い、次の周には同じ場所で同じことをして転倒してしまった。
懸命に働いてくれたチームのみんなに本当に申し訳ない。
僕にとってはひどい週末となってしまった。
まだ9レースあるし、いい結果を残せるように懸命にやり続けるしかない.
」
リタイア : ガボール・タルマクシ 29 Lap
「今日はいいスタートが切れたし、いい感じで走れていた。
15番手を走っていたが、どうしてなのかわからないがフロントから転んでしまった。
本当に残念。今日はいいリザルトを残せると思っていた。
次のレースでは、今回の自信を結果につなげたい。」
失格 : ジェームス・トースランド
「厳しいレースだった、という以外に話せることはないよ。
フライングのペナルティーはちょっと厳し過ぎたと思っている。
それに近かったことは認めるけれど、自分ではフライングはしていないと思っているし、レースの最初のほうは、普通ピットボードなどほとんど見ないものだよ。
前のライダーを捉まえることに気持ちを集中していたから、ペナルティーを課せられたと知ったのは、ブラックフラッグを出されて僕のナンバーを見たときだったんだ。
フライングをしたとわかっていたら、もちろんピットに戻ったよ。
でもあとで録画を見てもフライングはなかった。
スタートでのポジションアップもまったくなかったのだから、この判定は厳しすぎるというのが僕の意見だ。
でも仕方のないことだからこれはこれで受け止め、次のドイツに全力で臨みたい。」
監督
山野一彦 (Repsol Honda Team 監督)
「1年以上優勝から遠ざかっていたので、今日の勝利は本当にうれしい。
今の我々には大きな勝利になった。
レースに勝つセオリーというのは十分知っているはずだが、この1年、なかなかそこにたどり着けなかった。
それを払拭する勝利になったと思うし、この1勝を次につなげていきたい。
今回のダニは、フリー、予選とメニューを完ぺきにこなした。
厳しいレースだったし、最後は差を縮められたが、後ろの距離をしっかり見ながら真っ先にチェッカーを受けてくれた。
アンドレアは残念ながら転んでしまったが、アンドレアもトップで戦える状態が出来上がったと思う。
チームのモチベーションはとても高かったが、それをやっと形にすることができた。
応援していただいているファンの方々には、今までがっかりさせてきたが、今回のようなレースをこれからも見せられるようにがんばりたい。
これからも応援よろしくお願いします。」
D・ブリビオ (ヤマハ・ロッシチーム監督)
「最終的にはランキングトップをキープし、しかもリードを拡大することができたのだから、今大会を総合して満足していいだろうと思っている。
我々の本来のポテンシャルを100%出し切れなかったなかで2位を獲得できたことはとても重要。
自分たちの思い通りの戦いができない苦しい状況でも、最大限を尽くすことが大切なのだ。
ペドロサの復活を祝福し、また怪我を抱えながら頑張ったホルヘを讃えたい。
チャンピオン争いは依然として非常に接近しており、注目が集まっている。
このあとの2、3戦は非常に重要だ。」
R・フォルカダ (ヤマハ・ロレンゾチーム・クルーチーフ)
「怪我をおして、よく頑張った。
ホルヘはどんなに難しい状況でも決してあきらめないところを見せてくれた。
彼のこうした気持ちの強さは、ライダーとして非常に重要な部分だ。
終盤でバレンティーノを捉えたとき、あまりにも早く勝負に出てしまった感じがある。
もしも、もう少し待っていれば状況は違っていたかもしれない。
でも、今日のコンディションでの3位は十分に素晴らしい成績。
貴重なポイントも獲得できた。」
H・ポンシャラル (ヤマハ・テック3チーム監督)
「ウイークを通して厳しい戦いになったが、コーリンはよく頑張って、いいレースを見せてくれた。
表彰台を狙うには足りなかったが、ペースは安定して良く、その結果としてランキング5位をキープし、またノンファクトリー・ライダーのトップに立っている。
またグランプリでのポイント獲得100回目という記録をモンスター・ヤマハ・テック3チームで達成したことをうれしく思う。
彼は我々チームのために本当に素晴らしい仕事をしてくれている。
ヤマハにとっても、常に安定して貢献してくれる重要なライダーだ。
ジェームスのほうは、厳しいなかでも10位以内は狙えると思っていただけに残念なことになった。
ぎりぎりのところだったと思うが、ルールはルール。
条件は誰にとっても同じだ。
ピットストップのサインを見逃したことが彼にとっては不運だったが、今日のことはいい勉強になったと思う。」
中島 雅彦談 (技術開発部 MotoGPグループリーダー)
「起伏に富んだ、難しいコースレイアウトの中、ブレーキングスタビリティと旋回性、加えてタイヤ性能をうまく引き出すバランスを見つけるのに苦慮しました。
レースではトップ争いが出来るまでのセットアップを詰めきれず、序盤で引き離されましたが、バレンティーノが難しいレースをうまくマネージしてくれたおかげで2位を確保。
予選中の転倒で満身創痍のホルヘも痛み止め打っての出場でしたが、トップに肉薄する走りで表彰台を確保した追い上げには感服しました。
ゆっくり休養して完全なコンディションで次戦に臨める事を期待します。
次戦からまたヨーロッパラウンドに戻りますが、チャンピンシップポイントも肉薄しており、気を緩める事無く開発を続けて行きたいと思います。」
ポール・デニング (スズキ・チームマネージャー)
「今日のリザルトは期待していたものではない。
クリスはスタート直後はタイヤが温まるのに苦労しており、14位から挽回する必要があった。
その後、スピードが上がり、5位グループと同じラップタイムで、なんとか8位まで上がる事ができました。
しかし、後方からの追い上げでは厳しかった。
ロリスはクリスと同じようにグリップ不足に悩まされていた。
激しく攻めて、ターン6でフロントを失ってしまいましたが、怪我をしなかった事は良い知らせでした。
ターン6は、ラグナセカでも最も速度が乗るコーナーです。
32週のレースで、我々はトップから32秒遅れをとりました。
それは大きな差であり、出来るだけの事をなんでもやって早く先頭に追い付く必要があります」