ウィトラの眼

無線業界のニュースについての意見・感想を書きます

通信機メーカーの30年での変遷

2009-01-19 16:47:56 | Weblog
年明け早々ノーテルが破綻したというニュースが飛び込んできた。

私がNECに入社したのが1974年で、当時は通信といえば新しい技術はベル研究所から出てきて、事業者と言えばAT&T、メーカーと言えばルーセント、ノーテル(名前は違っているが)にドイツのシーメンス、フランスのアルカテル、スウェーデンのエリクソンが5強でNECは何とかこの中に割り込もうとしていた。

それが現在はルーセントはアルカテルに買収され、シーメンスはノキアに買収され、ノーテルは破綻してアメリカ勢は姿を消した。日本勢は鳴かず飛ばずで、中国の華為がアルカテルを抜く勢いである。つまり、エリクソン、ノキアーシーメンス、アルカテルルーセント、華為が4強である。アルカテルルーセントは業績が悪いと聞くのでそのうちに3強になるだろう。

これに端末のノキア、モトローラ、サムスン、LG、ソニーエリクソン、とルータのシスコ、さらにチップセットのクアルコムあたりが現在では存在感のある通信企業と言えるだろう。

私が入社したころは、通信と言えば電話とFAXくらいでインターネットもなく、パソコンもなく、携帯電話もなかった。携帯電話の端末とルータはまったく新しい事業ドメインなので新規参入があって当然であるが、インフラは電話網との継続性が大きく、新規参入は容易ではない。それでもこれだけ大きな勢力図の変化になっている。

この本質は当時新規の技術としてもてはやされていた光通信と、移動体通信のうち、移動体通信に注力した北欧勢は成功し、光通信に注力したアメリカ勢は失敗したということができるだろう。技術革新の度合いからいえばどちらも甲乙つけがたいものながらどうしてこのような差がついてしまったのかを考えてみたいと思う。

ニュース (1/19)

2009-01-19 10:10:04 | Weblog

LG電子の携帯電話、初の世界トップ3入り

LG電子が初めて世界の携帯電話市場でノキア、三星(サムスン)電子に次ぐトップ3に入る見通しだ。同社が昨年初めて1億台の携帯電話を販売し、9000万台にとどまったモトローラとソニーエリクソンを押さえるものと予想されるためだ。ソニーエリクソンは昨年9660万台の携帯電話を販売したと16日に発表した。

ウィトラコメント: LGは大したものですね。LGは2006年に営業利益で前年比99.7%減と赤字すれすれのところまで行っていたがそこから盛り返しています。このあたりの執念が日本の企業と違うのかな、という気がします。SamsungもLGも日本と同様に色々な事業をやっている集合体です。トップはおそらく携帯電話出身ではないでしょう。それでも、業績が悪化したときに投資の手を緩めなかったことが現在につながっているような気がします。

 

次世代高速無線通信が商用化へ、ゲームなど携帯以外にも用途拡大

今年から2.5ギガヘルツ帯を利用した新たな次世代高速無線通信サービスが商用化される。

現在の携帯電話が最大で毎秒7.2メガビッドの受信スピードなのに対し、最大40メガビッド(サービス開始時)を実現。WiMAX(ワイマックス)技術で2007年に事業免許を取得したKDDI系のUQコミュニケーションズは「2月末に首都圏で試験サービスを開始し、夏に商用開始する。モバイルサービスはエリアが命だから、基地局設置は前倒しでいきたい」(UQの田中社長)と意気込む。携帯では10年以降にLTEという高速通信が導入されるだけに、先行メリットを生かしたいところ。

 

ソニー・エリクソンの2008 年度第4 四半期および2008 年度通期連結業績概要

ソニー・エリクソンは16日、2008 年度第4 四半期および2008 年度通期連結業績概要を以下のとおり発表いたしました。

ハイライト:

- 世界的な景気後退が製品需要の減少をもたらす

- 年間ベースで300 百万ユーロの営業費用削減効果の実現に向け順調に進捗、年間ベースで180百万ユーロの追加削減効果の実現に向けた施策に着手

- オープン・ハンドセット・アライアンスに参加し、オープンソースのソフトウエア・プラットフォームであるAndroid を採用した携帯電話を開発中

- Xperia(TM)ブランドのマルチメディア携帯電話X1、サイバーショット(TM)携帯電話C905、音楽配信サービスPlayNow(TM) plus を成功裡に導入

 

バーレインの通信企業、インド新規事業者株を取得へ

バーレインの通信業者バテルコは18日、インドの新規通信業社"S Tel"の株式49%を2億2,500万ドル(約204億円)で取得することで合意したと発表した。