
前回のラストで登場した、呂布トールギスのスネパーツです。後ろ側(背中側)にゴッソリと肉抜き穴が開いています。
この肉抜き穴について、昨日の記事に3guyさんから「肉抜き穴はつや消しブラックなどで塗装すると目立たなくなりますよ。さらにモールドとして強調される感があって一石二鳥?です」というありがたいコメントをいただいたのですが(3guyさん、ありがとうございます!)、すでに今日の記事に登場する作業を終えた後でしたので(接着剤がかなり固まっていました。む、無念…)断念しました。
そのため、予定通りエポキシパテで肉抜き穴を埋めることにしました。プラ板で埋めることも考えましたが、呂布トールギスの脚はタル状の太ももとベルボトム状のスネで構成されているので、プラ板よりも粘土状のエポキシパテの方が向いているような気がしたからです。
エポキシパテ(以下、エポパテ)は粘土状で扱いやすく、ニオイもほとんど無いのが利点ですが、容量に対しての価格がやや割高な印象があります(最近では100円ショップでも売っている場合がありますが)。そこで、プラモデルを買うとほぼもれなく付いてくるランナーを利用してエポパテの使用量を抑えることにしました。

作業は簡単、ランナーを適当な長さに切って肉抜き穴にはめ込み、接着剤を流し込んで固定するだけです。
―これだけでは記事になりませんので、とりあえず解説を…
バンダイ製キットのランナーは直径2.5ミリか3ミリのモノが多いです。たまに2ミリや4ミリのモノもありますので、捨てずに保存しておきましょう。肉抜き穴を埋める時は、肉抜き穴が開いているパーツと同じ材質のランナーを使うのが良いと思います。スチロール樹脂製のパーツにはスチロール樹脂製のランナーを、ABS樹脂製のパーツにはABS樹脂製のランナーを…といった感じです。別に違う材質のランナーを使っても問題は無いのですが、接着剤で接着した際の信頼性が少しでも高いかなぁと思うんです。

図の左:一部が欠けた白い円がパーツの上または下から見た断面で、紺色の部分が肉抜き穴です。図の上の方にある黄色い円弧は、エポキシパテで埋める際の外形となる目標ラインです。肉抜き穴は図のように奥に行くほど狭くなっている場合があります。
図の真ん中:穴の広さや深さに応じてランナーの太さを選び、ランナーをちょうど良い長さに切って穴にはめ込み、接着剤を流し込んで固定します。接着剤でランナーを固定するのは、模型を振った時に中でカラカラとランナーが鳴るのを防ぐためです(笑)。
穴に対してランナーがやや太い場合は、無理なく入るように削ります。ランナーのサイズがちょうど良い場合は接着剤を使わなくても良いような気もしますが、パーツに予想外の負荷を掛けてしまっている場合もあります。穴に対してランナーが少しユルいぐらいの状態で接着してしまうのが良いです。
図の上の方をよく見ると、ランナーがパテ埋めの目標ラインを超えてしまっています。エポキシパテは良い状態で硬化すると非常に硬くなる造形材料ですが、肉厚が薄くなるとやはりモロいです。肉厚があまり薄くならないようにする工夫が必要です。
図の右:パテ盛りの目標ラインよりもかなり内側でランナーを削り、パテの肉厚を確保できるようにします。

ランナーで肉抜き穴をふさいだ状態です。ランナーの端のエッジを斜めに削って、エポキシパテの肉厚を確保するためのスペースを作っているのが分かるでしょうか。

キットのままの状態(写真右側)との比較。エポパテの使用量をかなり節約できそうです。

ヒジの肉抜き穴はプラ板でふさいでも良かったのですが、やっぱりエポパテで埋めることにしました。直径4ミリと2.5ミリのランナーを埋め込んでいます(2.5ミリのランナーは少し削ってあります)。エポパテの肉厚を確保するために、ランナーの長さは穴の深さより1ミリほど短くしてあります。
さて、この状態で接着剤が完全に乾いたらいよいよエポパテの登場となるのですが、この記事を書いている途中で昨日の記事に対するジャアさんのコメント「パテで埋めるついでに膝に間接たしたらどうですか?」を思い出しました。ヒザに関節の可動ギミックを追加するのは、デザインの都合上、パテ埋めよりも手間のかかる作業なので「ついでに」というわけにはいきませんし、やってもあまり報われない作業と予想されるので(ポーズ付けには期待するほどの効果は得られないと思います)断念しましたが、ヒザの裏の関節モールドは追加しようかなぁという気になりました。
思ったより製作が進んでいないような気もしますが、大丈夫なのか、オッサン!?
参考にさしてもらってばっかりです(_ _#)
気が付きませんでした。参考にさせていただきます。
制作頑張ってください。
結構な間乾かしたのに、残っていたシンナー分がプラに浸透して、パーツがところどころぐにゃぐにゃになってしまいました。
接着剤ってどれだけ乾かしてもシンナー分は残るものですから、シンナー系の接着剤は危険な気がします。
瞬接の気化ガスで鼻がツンッとします、お気を付けて。
注意点は瞬接が十分染み込まないといけないことです。
でもランナーはパーツを切り取ったら必要ないものですし、とても合理的ですね!
肉抜き穴の多いゾイドなどにも使えますしね!!
それより三国伝シリーズってとても魅力的なキット多いですね!
自分も後で挑戦してみます~
ことはわかりませんがランナーを使ってパテの量
を節約すると言うのはとてもイイですね。
無理をせずに製作がんばってください。
私の場合、瞬間接着剤を使用します。シンナー系だとどうしても乾燥に時間がかかることや、シンナー分が抜け切らないことも考えられます。何より、パテでフタしますしね。
結局投げっぱなしではありますが(苦笑)最終的な結論をかめっチさん、お願いします☆
長文失礼しました。
この記事では、筆者が20年ほど前にやらかした失敗(1/144ハイザック旧キットの左肩アーマーのスパイクをプラスチック用接着剤で接着する際に、スパイクのパーツ内部に多めに付着した接着剤により数日後にスパイクが「くにゃり」と曲がってしまいました:汗)の教訓がまったく活かされていませんでした。
ブログとして公開している以上、たくさんの読者の皆様がご覧になる記事ですので、内容にはもっと注意をしなければならないと実感しました。以後、気を付けますので、どうぞよろしくお願いいたします。m(- -)m