私も出演したことがある、「なんでも鑑定団」。熊谷守一の作品が登場しておりました。熊谷守一は、いいですよ。もちろん、どーでもいいんじゃなくて、すばらしいという意味の「いい」です。
で、熊谷守一といえば、「蟻」。…「地面に頬杖つきながら、蟻の歩き方を幾年も観ていてわかったんですが、蟻は左の二番目の足から歩き出すんです」
私は、こういう話が好きなので、10年ほど前の、知識である「左の二番目の足から」が本当なのかどうか気になり、図書館へ行ってきました。早い話が、暇人の野次馬…。
1 生物は、足の数に関係なく、安定を保ちながら移動する。・・・ほんと、昆虫といえども安定を求めているのです。
2 昆虫は、その安定が三脚の原理に基づいている。・・・なるほど、四脚より三脚が安定しています。
3 三本の足を動かし、あとの三本は止め、それを交互に繰り返して歩行する。・・・この説明、非常ーにわかりやすい。
4 左側の真ん中の足と、右側の前足と後ろ足で踏み出すときは、右の真ん中と左の前と後ろは、じっと三脚をなす。・・・たいしたもんだ!
5 足の動きに関して、三本が同時だというふうに考えられているが、安定を重んじて片方の二本が、反対側の一本より微妙に遅れることもありうる。・・・これですね。つまり、真ん中の足が先に動く!アリにも、利き足があるかもしれないので、左の真ん中が一番先のアリもいれば、右の真ん中が先に動くアリもいる。守一が観たのは、左の真ん中を先に動かすアリだったのでしょう。
蟻はどの脚から歩き出すか…とは関係ないのですが、熊谷守一の話でいつも心にひっかかっていることがあるのです。
守一は、5人の子供に恵まれました。しかし、日々の食事にも事欠く赤貧を洗う暮らしだったらしいのです。次男が肺炎に罹ったとき、医者にかかるお金がなく死なせてしまった。
これ、壮絶ですよ。守一本人は、97歳まで生きたのですが…。幼い子が死ぬというのは悲しい。死に至る過程に、「貧乏」がある…これには、やり場のない憤りを感じます。
で、熊谷守一といえば、「蟻」。…「地面に頬杖つきながら、蟻の歩き方を幾年も観ていてわかったんですが、蟻は左の二番目の足から歩き出すんです」
私は、こういう話が好きなので、10年ほど前の、知識である「左の二番目の足から」が本当なのかどうか気になり、図書館へ行ってきました。早い話が、暇人の野次馬…。
1 生物は、足の数に関係なく、安定を保ちながら移動する。・・・ほんと、昆虫といえども安定を求めているのです。
2 昆虫は、その安定が三脚の原理に基づいている。・・・なるほど、四脚より三脚が安定しています。
3 三本の足を動かし、あとの三本は止め、それを交互に繰り返して歩行する。・・・この説明、非常ーにわかりやすい。
4 左側の真ん中の足と、右側の前足と後ろ足で踏み出すときは、右の真ん中と左の前と後ろは、じっと三脚をなす。・・・たいしたもんだ!
5 足の動きに関して、三本が同時だというふうに考えられているが、安定を重んじて片方の二本が、反対側の一本より微妙に遅れることもありうる。・・・これですね。つまり、真ん中の足が先に動く!アリにも、利き足があるかもしれないので、左の真ん中が一番先のアリもいれば、右の真ん中が先に動くアリもいる。守一が観たのは、左の真ん中を先に動かすアリだったのでしょう。
蟻はどの脚から歩き出すか…とは関係ないのですが、熊谷守一の話でいつも心にひっかかっていることがあるのです。
守一は、5人の子供に恵まれました。しかし、日々の食事にも事欠く赤貧を洗う暮らしだったらしいのです。次男が肺炎に罹ったとき、医者にかかるお金がなく死なせてしまった。
これ、壮絶ですよ。守一本人は、97歳まで生きたのですが…。幼い子が死ぬというのは悲しい。死に至る過程に、「貧乏」がある…これには、やり場のない憤りを感じます。