アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

イオンが日本で、仏教界が中国ってことかな?

2010年09月28日 | Weblog
 AEON…何と読むか?日本では、「イオン」と読んでいます。「イオン」とは…まあ、還暦過ぎの人は、「電荷を帯びた原子、または原子団をイオン(ION)という」と、覚えている…はずです。ところが、今、日本で「イオン」というと、流通大手の会社のこと。
 イオンなら、「ION」でいいのに、どうして「AEON」? ラテン語なのだそうで、意味は、「永遠」。
 AEONの理念・・・イオンは、お客さまへの貢献を永遠の使命とし、最もお客さま志向に徹する企業集団です。

「すべてはお客さまのために」…葬祭サービスの一環として「布施の価格目安」を打ち出した。これは、画期的でした。私も、葬儀費用に困った経験があるので、「一体いくらの予算を持っていればいいんだあー?!」と途方に暮れたことがありました。お坊さんに直接聞いたら、「お気持ちで…」としか言わない。「お布施に定価はない」…だったら、読経一式千円でいいんかい!?そんなはずはない。・・・ですから、イオンが、すべてはお客さまのために…お布施の価格目安を打ち出してくれたので、ホントよかったです。

 し、し、しかし、BUT!仏教界の猛反発で、イオンが(ホームページ)から)目安の一覧を削除してしまった!
 イヤハヤ、仏教界ってどうなってるんだ?そこで、イオンが一旦示して削除してしまった、「お布施の金額目安」を再現してみると…
 読経一式+普通戒名(信士信女)または普通法号・・・25万円
 読経一式+居士大姉戒名・・・40万円
 読経一式+院号居士大姉戒名または院号法名・・・55万円
  
 イオンはこの金額をどうやって入手したかは知らないが、安い!もの凄く安い!仏教といっても宗派がたくさんあるので一概なことはいえないが、院号法名は200~300万円という話も耳にしている(実際は、もっと高い例もある)。だから、「私は、院号も何もいらんぞ!本名でまずいなら、ミスターXで葬ってくれ」と、家族に言っている。

 流通している価格設定より大幅に安いが、イオンが「目安表示」してくれた。直面するのはまだまだ先のことと考えていた人たちに、「葬儀費用」を考えさせるよい刺激になったと思います。

 さて、仏教界は(と、いっても、「○○宗は、一切係わってない」といった状況なのであろうが)、イオンが示した目安をどう受け止めて猛列に削除を求めたのか?
 考えられることその1:「そんな安い設定を示されて、檀家がその通りに支払うとしたら収入が大幅に減る。削除しないと祟りがあるぞ、コラ、イオン!」
 考えられることその2:「お布施は本来『喜捨』であり『標準化』や『統一』すべきものではない。削除しないと祟りがあるぞ、コラ、イオン!」

 その2の、「喜捨」であることを祈るが、そうだとしたら「放置しておく」のが大人の対応じゃないのか?「削除しろ」は…ない!坊さん、馬脚をあらわしたな!
 大人だなと思ったのは、イオンの対応。コーポレート・コミュニケーション部では削除理由を、「布施の考え方にはさまざまなものがあり、従来の掲載方法では誤解を招きかねない部分があった。社内で事業についてさまざまに検討した結果の措置」…イオン、やるなあ!

 イオンさんにお願いとして…折角ここまで騒ぎを起こしたのだから、「葬儀に係わる全国統一価格」を、ドッカーンと打ち出していただきたい。仏教界が何と言おうとやってくれ!それが、「お客さまへの貢献が永遠の使命」「すべてはお客さまのために」なんです。だって、葬儀費用がないから、押し入れにご遺体を隠しておいた人がおられるわけで…そんな悲しいことをさせないためにも、明朗会計が必要です。「標準化」や「統一」などすべきでないだって?偉そうなことを言うなーッ!祥月命日のお参りでも、お布施が千円なら不服なくせに!