アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

 17万円が、特別に10,500円

2024年08月17日 | Weblog
     巣鴨へ行ったことがあります。「自慢か?」って?巣鴨じゃ自慢にはなりません。
 ペルーの人里離れた山奥で、密かに栽培されていたコカ。コカの葉、つまりコカインの原料を噛んだのは自慢ですがね。
「よく入手できたな」って?ガイドさんが、入手してきて、客に配ってました。日本国内ではないので、罪の意識はなかったです。

 閑話休題。コカの葉はさておき、「どうして巣鴨へ行ったのか?」ですが、どこかに「とげ」が刺さったわけではありません(とげ抜き地蔵、なんちゃって)。
「婆さまの原宿」といわれる巣鴨に、爺様の私も行ってみんとて行きました。
 巣鴨といえば、「とげぬき地蔵」。高岩寺本堂で授与していただける御影(おみかげ 和紙製)に祈願すると効果があるのだそう。痛いところに貼ったり、のどに骨が刺さったとき飲んだり(?)すると治る…。(喉に骨が刺さったら、御飯を丸呑みでしょうがぁ!←これ、私の幼少時の、家庭療法)

 高岩寺境内の一隅に、「洗い観音」がある。この像に水をかけ、自分の悪いところを洗うと治るという。
 私は、「頭、顔、心臓、胃、肝臓」を洗ってきました。さあ!治るかどうか?前立腺にも不安がありますが、どこに水をかけたらいいものか不明のため、洗いませんでした。
 観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)なのだそう。女性?女性には前立腺は無いので…洗わなくて正解だった…かな?
 なお、蘊蓄で申し訳ないですが、釈迦が観音に向かって「善男子よ」と呼びかけました。
 また、「観音大士」という言葉もあります。つまり、観世音菩薩は女性じゃなくて男性…?それとも、元男性?正解は男性でした。女性の姿の仏像が多く作られたので、女性と思われるようになったようです。前立腺、あったんだね。

 散策で、巣鴨を訪れる女性の平均年齢が70歳というのはよく分かりました。ところが、訪れる客へ者を売る側、つまり商店側にも「立派な年齢の女性が多かった」。特筆すべきは、90歳の女店員さん。
 しつっこかったです。ゲルマニュウムのネックレスを買えという。標準販売価格17万円のネックレスを、58,800円という大特価。私には、さらに特別に10,500円で売ってくれるという。私が、よほどの貧乏人に見えたらしい。17万円が、10,500円ですから安いですよ。当然質問しましたよ。
「どうして私にそんなに安くしてくださるのですか?」
「あなたは(体が)どこも悪くない。しかし、あちこち悪いところが出てくることが、目に現れてきている。この、ネックレスを買いなさい。医者も買いに来る。病気の人が治ったと転がり込んでくる(治った報告に来るということらしい。転がりながらは、来ないと思いますがね)。特別ですよ、今だけですよ。買いなさい、買いなさい・・・」
 私は、すでにあちこち悪い。…「どこも悪くない」と言われると、「適当なこと言うなよ!」と反撃したくなるが、相手は90歳。「泣く子と地頭には勝てぬ」といいますが、「泣く子と地蔵通り商店街の婆さまには勝てぬ」に差し替えたらいいと思います。
 
 ネックレスで病気が治るのであれば、世の中から病人がいなくなります。医者までがゲルマニュウムのネックレスを買いに来る?そんなに凄い効き目なら、医者が病院でゲルマニュウムネックレスの販売をすると良い。
 それにしても巣鴨の婆さま、ネックレスを一体いくらで仕入れているのか?私に、10,500円で売っても利益があるのでしょうから、仕入れ値は数千円でしょうか。17万円の正価で買った人もいるのでしょうか?うーん、胡散臭い。
 婆さまはしつこいが、巣鴨はおもしろい街です。



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