アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

iPhone、iPadは、Stay hungry, stay foolish.の産物

2010年09月25日 | Weblog
  AppleのCEO、スティーブ・ジョブズが来日していたのだそうで…。もちろん、プライベートジェットで!そして、大激怒して帰ったという(週刊誌「SPA!」)。
 なぜ、大激怒したか?帰国する時、関空の保安検査場でお土産に買った凶器もどきのものが、「手荷物の持ち込み検査」で引っかかったから。
 ジョブズさんは、「自分のジェット機でテロを起こすバカがどこにいるんだ!」「こんな国、二度と来るか」と捨て台詞を吐いた。
 日本の保安検査…爆発物ならいざしらず、おみやげのおもちゃを「通さんぞ!」ホント、融通が利かない。「こんな国、二度と来るか」…よくわかります。

 私も2度、手荷物の持ち込み検査に引っかかったことがあります。一度目は、ローガン空港(ボストン)で、拳銃が見つかってしまった。2度目はバンコクで、十徳ナイフが見つかってしまった。拳銃は返してもらいましたが、十徳ナイフは、捨てさせられました。十徳ナイフでテロを起こす人もいないと思いますがね…。もったいなかったです。
 なぜ、拳銃を返してもらえたのかって?本物に酷似していたが弾が発射されない拳銃(早い話がおもちゃ)だったもので…。

 アメリカ暮らしのとき、エレベーターで時々一緒になる30歳代と思われる若者がおりました。必ず、私の足の先から頭の先まで注意深くチェック…。このチェックが、3~4回続いたのですが…ある日、またまたエレベーターで一緒になった。彼は意を決したように、「おまえは、忍者か?」。
 それ以来、会うたびに、「おまえは、忍者を見たことがあるか?」「日本へ行けば忍者に会えるか?」「忍者は水の上を歩けるのか?」…。

 アメリカ人の一部の人は、「忍者」に異常なほどの興味を持っています。そのことと、スティーブ・ジョブズが何の関係があるのかって?
 実は、ジョブスさんがお土産として京都で購入し、帰り際の関空で手荷物の持ち込み検査に引っかかったものが、「手裏剣」だったのです。ジョブスさんは、「忍者」に興味を持っていたことは間違いありません。何しろ、変人ですから。手裏剣のほか、忍者の衣装も買ったことでしょう。「ちょんまげのカツラ」、もちろん買いましたね。馬鹿を装いますから。ふんどしは、買わなかったと思います。

 「こんな国、二度と来るか」というセリフを実行するかどうかですが、私はこれからも時々来ると思います。忍者グッズを揃えなければなりませんから。根拠を示せって?ジョン・スカリー(ペプシコーラ、アップルコンピュータの社長を歴任した実業家)による、スティーブ・ジョブズ評ですが…。

 「暴虐」「激情」「強情」…その反面、「かよわく、感じやすく、傷つきやすい」…見事に言い当てていると思います。
手荷物の手裏剣の持ち込み検査では、激情面が噴出。「自分のジェット機でテロを起こすバカがどこにいるんだ!ザケンナヨこら!菅を出せ菅を!」と、どなり散らした。(ザケンナヨ以降は、私が付け加えた)
 太平洋上空で、ダーツゲームの代わりに、「手裏剣ゲーム」に興じた。そのうち、「あそこで、こんな国、二度と来るか!と、啖呵をきったが、別の手裏剣もほしいなあ…また京都へ行きたいなあ…」かよわく、感じやすい面が出てきたことでしょう。

 私の身上は、「裸にて生まれてきたに何不足」であることは、先刻御承知のとおりと思いますが、スティーブ・ジョブズも同じことを言っているのです。ジョブスの奴め、私からパクッたな!?(←軽いジョーキングですから)

スタンフォード大学(麻生さん、鳩山さんが在籍したことがある大学)の卒業式での祝賀スピーチ(2005年)で、スティーブ・ジョブズは言っています。(長いスピーチの中から抜粋)
 「君たちはもう素っ裸なんです。自分の心のままに生きてはならない理由など、何一つないのです」
 そしてスピーチの締めくくりは、「Stay hungry, stayfoolish.(ハングリーであれ。馬鹿であれ)」。
 これって、凄いです!今の日本の若者は、まったくハングリーじゃない。と、いうか、ハングリーを嫌う。そして、「馬鹿」を嫌う。それではいけないのです。「ハングリーで馬鹿でなければ」というジョブスの呼びかけ…今からでも遅くないので日本でも大々的にStay hungry, stayfoolish.を推進しなければなりません。
 ハングリーで馬鹿だと、iPhone、iPadを作り出せるのです…。