・・・今、吉川英治の〈新平家物語〉を何十年ぶりに読んでいる。
その最中に大河ドラマ「平清盛」が始まったので、大変興味を持って先日の日曜日放送分を昨日、録画で見た。
結論的に見ると、期待外れの内容であった。
その理由の一つは、日本の古典をかなり軽い内容に仕上げている感じがした。
清盛の父が漫画のヒーロのようなに、一人、ターザンのように海賊船に乗り移って海賊を退治するような内容は史実ではありえない話である。
史実にあるのは平家の武士団を指揮して、西海の海賊を退治したことである。
そのほかに、白川法王が殿上人でない武士と直接対面して、話をしたり、御所の中で清盛の母親(舞子)が、白河法皇の直接の命令で、法王の面前で、北面の武士に弓で射られて殺される場面が、場面として出てくるが、こんなことは、ありえない話である。
ともかく、このドラマの演出は、時代考証があまりにいい加減な気がする。
一番、私が納得できなかったのは、市場云われている、、清盛の父が白河法皇の女である祇園の女御を嫁にし(諸説あるが)、清盛が父の忠盛の子供になるとされているのであるが、このドラマでは父の忠盛には奥さん(宗子?)がいて、祇園の女御が忠盛の親しい友人のような立場で描かれているのは、しっくりいかなかった。
このドラマのように、日本の史実として良く知られている物語は史実と大きく違う描き方をするとドラマに入っていけなくなる。
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