オレンジな日々

広島在住のシンガーソングライター&ピアニスト
三輪真理(マリ)のブログです。
音楽大好きな日常を綴っています。

ホンキの作曲術(基礎編)~(4)整形(シェイプアップ)する

2014-10-06 | 作曲術

このところ台風の進路が気になりますね。
まあ秋と言えば台風ですが、被害が少ないことを祈りたいですね。


広島ではあまり見かけないのですが私の生まれた九州では雨戸は必須。
台風でどんなものが飛んでくるかわからないので雨戸の上から添え木を打ち付けたりして台風に備えていました。
台風シーズンは学校が頻繁に休校になるので子供の頃は嬉しかったですけど、カーポートの屋根が飛んで行ったり、屋根瓦が何枚か無くなったり、窓ガラスの1枚や2枚が割れるのは日常茶飯事でした(笑)。
自然との共存はキビシイですが、それもひっくるめて自然と生きる醍醐味ですよね。


さて、いよいよホンキの作曲術の基礎編の最後です。
今回は(4)整形(シェイプアップ)する です。


映画には「編集」、料理には「盛りつけ」、小説には「校正」があるように、ほとんど完成した曲を世に出す前に、ちょっとやりたい最後の作業があります。
それは「整形」(シェイプアップ)。


歌にとって大事なことは実は「語りすぎない」「盛り込みすぎない」こと。
歌詞も曲も盛りだくさんすぎて1回聴いたらお腹一杯になっちゃうような曲は2回、3回と繰り返して聴きたいと思いません。やっぱり「何回も聴きたい曲」であることは大事。


最後の最後に「思い切って削る」ことで、印象の強い曲になります。
全体を通してムダな部分はないか、語りすぎてないか、冗長なところはないか、もう一度見直します。
いろんなことを言うよりも「同じ言葉を繰り返す」方が逆に説得力が増すこともあります。


歌詞を削る、曲を削る、いろんな方法を試してみて下さい。
要らないところを思い切って削ぎ落とすことで曲がさらに洗練されます。
削ぎ落とすことによって日本古来の「わび」「さび」も出てくるような気もします。


こういうとき私が参考にしたいのはやっぱり童謡。
多くの人に愛され歌い継がれる歌には圧倒的な存在感があります。





たった2分の歌の中に人の一生分の思い出が詰め込まれている。
これぞ芸術ですよね。


こちらは、削ぎ落としの達人、大貫妙子さん(←勝手に命名)
選び抜かれた歌詞とメロディ、そして間奏やエンディングの絶妙のバランスでいつまでも心に残る名曲を何曲も作られています。
『黒のクレール」『突然の贈り物』ぜひ聞いてみて下さい。






もちろん、逆に説明が足りないところは何かを足すことが必要な場合もあります。
主観に偏りすぎないように、家族や友だちなど身近な人にまず聞いてもらって率直な意見を聞いてみることも大事ですね。
足したり引いたり。気に入った形になるまでしっかりと整形してください。


というわけで「ホンキの作曲術」(基礎編)(1)~(4)まで書いてみました。
いかがだったでしょう?
少しは参考になったでしょうか?
これを読んでぜひ自分も「ホンキの1曲」を作ってみたいと思って下さる人がいてくれたらいいなと思います。
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