オレンジな日々

広島在住のシンガーソングライター&ピアニスト
三輪真理(マリ)のブログです。
音楽大好きな日常を綴っています。

仲暁子『ミレニアル起業家の新モノづくり論』

2017-10-18 | おすすめ本

昨日は久しぶりにフタバ図書に行きました。
リアル本屋は久しぶり。
たまに足を運ぶといい本に出会えるね。


色々気になった中で今日は仲暁子という人の『ミレニアル起業家の新モノづくり論』をゲット。
早速読み終えました。気になる箇所がいっぱい、付箋もいっぱい(笑)。
すごく参考になりました。


ミレニアル世代とは80年〜90年生まれ以降の人たち。
著者自身も82年生まれ。
それまでの世代とは一線を画すような価値基準を持つ世代。
この世代に刺さるストーリーを鮮やかに描き出すことがこれからのヒットのカギ。


ベストセラー『ライフシフト』でも言われてるように、人生はこれから100年時代になる。
そしたら誰もが1回の人生で何ステージも、いくつもの仕事を経験することになる。
そうまるで生きながら生まれ変わるように。


学生(学ぶ)→仕事(稼ぐ)→引退(余生)という人生ではなく、仕事が稼ぐためではなく生きがいのためになり、何度も転職したりいくつもの仕事を始めたり辞めたりしながら生きる時代がくる。そんな時に「何を」ではなく「何故」「何のために」がちゃんと語れることが大事なんだなあ、ってつくづく思います。


人生はただ生きてても生きていけるけど、生きがいがなければただの生存。
あなたは何のために生きてますか?
そして今日あなたは幸せですか?


人って、ただお金があるだけではダメで、人とつながって人のために生きてると思う時にとっても幸せを感じるもの。
自分自身の「快」を知り、他人の「快」を創造し、毎日の人とのつながりを感謝して一生を生きていけたら、こんなに幸せなことはないよね。
これからAIやビッグデータやロボットの時代。
人は人でないとできない、生きがいを感じる仕事をして、ますます仕事に快を感じながら生きていくようになるんでしょうね。


10年後、20年後、30年後、40年後、50年後、あなたはどう生きますか?
一生現役で人のために生きられたら幸せなことですね。


人生は誰と出会うか、何と出会うか。
今日の出会いがあなたの人生を激変させるかもしれない。
楽しくワクワク、仲暁子さんの言うところの「ココロオドル」仕事をしながらしなやかに人生の海を泳いでいきたい。
人生まるごとご一緒に楽しんでいきましょうね。



ミレニアル起業家の 新モノづくり論 (光文社新書)
仲 暁子
光文社

 

ココロオドル仕事を見つける方法
仲 暁子
サンマーク出版

 

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略
池村 千秋
東洋経済新報社

 


原田知世 35th Anniversary Tour 音楽と私 in くらら2017

2017-10-14 | ライブ・コンサート

今日は楽しみにしていたライブに出かけました。
『原田知世35th Anniversary Tour 音楽と私 in くらら2017』です。 
原田知世さんのライブは前回の、『noon moon in クアトロ』Live 以来3年ぶり。
今回もいつも通りの落ち着いた雰囲気の素敵なライブでした。チケットを早々に予約してくれたK子ちゃんのおかげでなんと前から4列目中央というベストポジション。大変ありがたかったです。
軽くライブレポしますね。


今回のツアーメンバーは、バンマスでギターの伊藤ゴロー(Gt)、そしてピアノ&キーボードの坪口昌恭(Pr&Ke)、ベース鳥越啓介(Ba)、紅一点のバイオリン伊藤彩(Vl&Cho)、ドラムスはみどりん(Dr)というメンバー。知世さんは伊藤ゴローさんのプロデュースになってから、しっかり自分の立ち位置を確立した感がありますね。


セットリストは、「時をかける少女」から始まり、「Don't Know Why」や「うたかたの恋」、「ロマンス」、「愛のロケット」、「地下鉄のザジ」や「年下の男の子」などなど。
ほぼ今年リリースの『音楽と私』と『私の音楽』からの曲での構成でした。
大好きな来生姉弟の名曲「ときめきのアクシデント」が聞けたのは嬉しかったな。
ラストの「くちなしの丘」ではギターを弾きながらの弾き語りも披露してくれました。


どの曲も無理なくとっても優しく歌っているのによく通る歌声。
唯一無二のこの透明感は独特です。
私は基本的に声のいいシンガーさんが好き。いわゆる歌の上手さよりも気になります。
そんなわけで知世さんにはこれからも今の立ち位置をしっかりキープして歌い続けて欲しいなと思います。


私自身も声量たっぷりのパワーシンガーではないので、知世さんの表現力はとても参考になります。自分の歌や表現に迷った時に勇気をもらえるような気がします。


そして今日も知世さんは比較的たっぷりめのMC。
知世さんとゴローさんとみどりんさんは昨日から前乗りしたそうで、みどりんさんのために白牡丹酒造の古い自動販売機でカップ酒を買ってあげようとお金を入れてボタンを押したら、しばらくお酒が出てこなくて、、なんていうエピソードなど楽しく披露されてました。MCの声も可愛くて癒されますね。
誘ってくれたK子ちゃんにも本当に感謝です。


会場の東広島芸術文化ホール「くらら」は2016年4月にオープンしたホール。
大ホールは初めてでしたが、音がいいと評判の上野学園ホールや廿日市のさくらぴあに勝るとも劣らないとってもいい響きのホールでした。知世さんもバンドの皆さんもとっても嬉しそうでしたね。こういう場所で聞けて本当に良かったです。


原田知世さんのツアーはあとは残す所ツアーファイナルの11/28の東京公演のみだそうです。
この公演の模様はWOWOWで来年2月に放送されるそうです。
今回の公演に行けなかった方も是非こちらをチェックしてみて下さいね。
http://www.wowow.co.jp/music/tomoyo/


音楽と私(限定盤)(DVD付)
ユニバーサル ミュージック
ユニバーサル ミュージック



音楽と私(通常盤)
辻村豪文,伊藤ゴロー
ユニバーサル ミュージック



私の音楽 2007-2016
moose hill,樽湖夫,伊藤ゴロー
ユニバーサル ミュージック





村上春樹『騎士団長殺し』(ネタバレなし)

2017-10-06 | おすすめ本

村上春樹の『騎士団長殺し』(全2巻)を読み終えました。
前作『1Q84』から7年ぶりの書き下ろし長編小説。読み応えありました。


たまたま本屋で見かけて手に取ったものの、その本はビニールでしっかりパッキングされていて、立ち読みすらできないようになっていました。何でも無料で手に入る時代、ともすれば本の内容さえすっかり無料公開されている時代に逆行するような徹底ぶり(笑)。
でもきっとそれは作家本人の意図なんでしょうね。
なのでここでは直接的な内容には触れずにおきます。全ては読んでからのお楽しみ。


熱心な村上ファンというわけでもない私ですが、最初に読んで虜になった『海辺のカフカ』以来、村上春樹の小説には多かれ少なかれ影響を受けています。特にそこに登場する音楽や文学、絵画、国、食べ物、お酒などの様々な具体的なモノが私を捕らえて離さなくします。


人間にはファンタジーが必要である。
って言ったのは誰だっけ?


どこまでも具体的であることとどこまでも幻想的(ファンタジック)であること。
この2つの不思議なミックスが村上小説の特徴のように思います。
どこまでもフィクションなのに、どこかドキュメンタリーのように感じさせる要素のある小説。
いつも村上さんの小説を読むとそういう気持ちが芽生えます。


人生って、特にそれが過酷な時ほどファンタジーが必要なんじゃないかな。
小説はあくまで小説という時点で現実逃避だし、現実逃避もできない息の詰まる日々は辛すぎます。ゆるやかに私たちを非現実の世界に誘いそして最後に現実世界に引き戻してくれる、そして本を閉じた後に生きる力と希望を与えてくれる、そういう力のある小説が私は好きです。


世の中にはそれこそ何億冊、何兆冊もの本が出版され、その中で時代や世代を超えて残っていく本はそれほど多くないと思われる中、村上春樹の本はこれからも世界中でいろんな国の言葉に翻訳されて読み継がれていくのだろうと感じます。そうした本はおそらくそれほど多くなく、それだけ村上さんの言葉の持つ力を特別なものだと思えるし、それはとりもなおさず村上さんが言葉を大切なものとして扱ってるからなのでしょうね。
私も自分から生まれ出る言葉や音楽をもっともっと大切にかつ慎重に扱いたいと思いました。


読んでる間中もそして読み終えた後、どこかへトリップしてきたように思える作品。
余談ですが『海辺のカフカ』を読んでから無性にレディオ・ヘッドが好きになったように、この小説の影響でリヒァルト・シュトラウスの「薔薇の騎士」も少なからず聴きたくなるかも、と思います。


兎にも角にも素敵な作品です。
ご一読をお勧めします。 
 

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