F800gs、どうもシートを替えてから腰高感があるので
ちょいと車高を落としてやろうと思い
とりあえずリアを・・って緩める方向で回したんだが動かん
締める方向は動くんで
もしやと思いマニュアルで確認すると
「リアスプリングプリロード基本調整
アジャストスクリューを、反時計回りにストップ位置まで回します
(燃料満載、ライダー乗車時85kg)」
おぃ!ライダー85kgでプリロード最弱かい
体重85kg未満のライダーには対応出来ないって事か!?
どうりで足回り固めだと思ったよ
ドイツ人が全てデカイ訳でもあるまいし・・
ところで、プリロードとは何でしょう
このことは昔友人と熱く語り合った事もあるが
名前から受けるイメージと役割が乖離してる気がするよ
プリロードとは、サス本体にスプリングを装着する際
あらかじめスプリングを縮めるように調整する事
だからプリロード
例えば10kg/mmで全長20cmのスプリングとすると
プリロード0なら20cm
プリロード10mmなら19cmとなり
この時スプリングは100kg分締め付けられている
という事は、100kgの力をかけなければスプリングは19cmから縮まない
この場合200kgの力をかけると19cmから1cm縮んで18cmとなる
これはどういうことかというと・・
といった説明が多いが、こんなの聞いてると訳がわからなくなる
簡単に言うと、
乗車1Gにおいて
プリロードをいじるって事は、サスのストロークする位置を変える(ずらす)事
ストロークする位置が変るって事は車高も変る
プリロードをかけるとストロークする位置は上にずれて車高も上がる
プリロードを抜くとストロークする位置は下がって車高も下がる
2人乗りでリアが大きく沈み込む場合、プリロードをかけるってのは
大きく沈み込むとストローク位置が下がって
残ストロークが少なくなって
底ヅキするかもしれないので
大きく沈んだ分、プリロードをかけてストローク位置を上に上げろって事
でも普通の人が普通の使い方をしてる分には
プリロード=車高を調整するもの
と思っても構わない気がする
なんせ普通のバイクにはプリロード調整機能はあるけど
それとは別に車高調はないからねー
高級なサスにはプリロードとは別に車高調がついてる
じゃあプリロードと車高調の違いはっていうと
プリロードはサスのストロークする位置を変えて車高も変る
車高調はサスのストロークする位置を変えずに車高を変える
サスの全ストロークの内、もっとも性能を発揮するのは真ん中あたり
ざっくばらんに言うと
全ストロークの内上1/3は伸び側
真ん中1/3は縮み側で普通に使う範囲で
下1/3はサスが縮んだ状態で段差とかに乗った場合、底ヅキしないようにする余裕分
って感じにするといいんじゃないかな~
もちろん配分は好みやセッティングで変るけど
そうすると大体のストローク位置も決まってくるんだけど
人によっては
その位置じゃ車高や姿勢が気に入らん!って事にもなるだろう
それなら車高調で調整しましょ~ってのが出来る
普通の人が普通に使う分には
出荷状態である程度セッティングが出てるから
プリロード調整だけでストローク位置と車高を変えて対応出来るけど
極端なセッティングが好みの人や調整にウルサイ人
レースに対応しようとするとプリロードと車高調両方欲しいね
さて、プリロードを語る上で避けれない話がもう1つ
プリロードをかけるとサスが固くなるってやつ
この話しが出ると
「プリロードかけてもスプリングのレートが上がる訳じゃないから変らない
固くしようと思ったらスプリングを変えなければ・・」って続く
でもこれは半分当たりで半分ハズレだと思う
実際プリロードをかけるとサスが固くなる気がする
これは、プリロードをかけると車高が上がるってのと関連があって
例えばリアのプリロードかけて車高が上がると姿勢は前下がりになって
重量配分が前よりになる
ってことはリアにかかる荷重が減る
スプリングは一緒でも、上に乗って動くものが軽くなるんだから
体感上はリアのスプリングのレートが高くなるのと一緒だと思うんだ
もちろん反対のフロント側は荷重が増えて
サスが柔らかくなったように感じるだろうねー