任期満了に伴う千葉県知事選挙が行われ,開票の結果,無所属の森田健作氏が当選確実となりました。投票率は速報値で45.56%ということで,前回より2.28%増えたものの,新人のみの選挙としては投票率が伸び悩んだ状態となりました。
千葉知事に森田氏=民主推薦候補破る-小沢氏辞任論、再燃も(時事通信) - goo ニュース
政党政治に嫌気を差し始めてきたのか?
この選挙,表面的には無所属選挙となっていたものの,実際は,森田氏(自民党県連),吉田氏(民主,社民,国民新党),白石氏(自民一部,公明党),八田氏(共産党)などとバリバリ政党選挙状態となっていました。しかも,自民党は完全な分裂選挙状態であったことから,通常であれば,民主党推薦の吉田氏がかなり優位に戦えるはずの展開でした。
ところが,蓋を開けてみたら,森田氏の圧勝という形で終わりました。
この結果を,>多くの論者は「小沢氏の献金問題が大きく影響した」と分析していますが,果たしてそれだけでしょうか?
もちろん,その影響はかなりあったと思いますが,実際は,「自民党,民主党ともにNO」という県民の意思表示であったのではないかと思われます。
もう少し,私なりに今回の選挙を分析したいと思います。
1 公明党風が吹ききらなかった(前回は,公明党は堂本氏を支持したことから,今回は堂本氏の後継者である吉田氏ではなく,新派の自民党が推薦した白石氏指示に回ったため,完全にねじれてしまい,現場で混乱が生じた可能性がある。)。
2 そもそも森田氏は4年前に限りなく勝っていたので基本基盤はあった(前回は6千票差で負けた)
3 選挙期間中,表だって自民党の名を出さなかった(タレント森田を売りやすかった)
4 でも自民党県議が地盤堅めをしっかりやった(なんだかんだいって自民党はまだまだ組織力がある。この点は,群馬のねじれた選挙でも似たような状況にある。)。
5 投票率が伸び悩んだのでやはり組織選挙ではあった。しかし,ねじれの関係から組織が機能しきれなかった(特に民主党基盤の労働組合は,この時代なので組織力が低下しており,十分機能しなかった。これは,国政選挙においても今後確実に大きな影響を及ぼすであろう。)。
6 浮動票は,結局知名度=タレントに飛んでしまった(タレント候補者=集票,っていう単純な構成ではないが,結局は知名度の高い人に集まりやすい。特に,森田氏は4年前の出馬や衆議院議員としての一応の実績もあるため,県民受けがよかった。)。
すべての根底にあるのは,「政治不信」(結局,有権者が候補者を選ぶ基準は,政党でも政策でもなく,「クリーンなイメージがある知名度の高い人」なのである。)。
以上なのかなと思います。
つまり,今回の千葉県知事選挙において検証できたことは,選挙に勝つには,「強固な組織を作ること」か「政党とは一線を引いて活動できる著名人」のいずれかである,ということです。もっといやらしいことをいうと,「本当は自民党か民主党の支持は得ているが,あえてそれはすべて隠し,無所属を強調する。一方で,政党関係者は,地元堅めに奔走するが,あくまでもそれは組織を強くするためだけであり,浮動票はイメージ戦術に委ねる。」という手法を取れば,かなりの確率で当選できるということです(群馬県における最近の選挙でも,限りなくこれに近い動きをしている候補者が結構いました。)。
もちろん,政策で選んだ有権者が一番多いとは思います。しかし,政治不信が叫ばれる中において,有権者は「政治家らしくない政治家」を選択しやすいのではないでしょうか。
今回の選挙結果を受けて,自民党幹部は衆院選に自信を持ち始めたようですが,今回は,単純な「民主自滅選挙」ではありませんので,この結果を過信しすぎると,とんでもないしっぺ返しをくらうでしょう。一方,民主党も「小沢党首さえ辞めさせればそれでいい」と考えているとしたら,やはり有権者をなめすぎているといわざるを得ません。
繰り返しますが,今回の選挙結果は,「政治不信」を有権者がはっきり掲げたものなのです。ここは読み違えないでほしいものです。
さて,森田知事ですが,こうした政治不信の払拭を県民は期待しています。「単なるタレント知事」や「自民党の御用知事」などというレッテルを貼られることなく,「県民のための知事」を目指して4年間奔走してほしいと思います。
そうしてこそ,「俺は男だ!」といえるでしょう。
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千葉知事に森田氏=民主推薦候補破る-小沢氏辞任論、再燃も(時事通信) - goo ニュース
政党政治に嫌気を差し始めてきたのか?
この選挙,表面的には無所属選挙となっていたものの,実際は,森田氏(自民党県連),吉田氏(民主,社民,国民新党),白石氏(自民一部,公明党),八田氏(共産党)などとバリバリ政党選挙状態となっていました。しかも,自民党は完全な分裂選挙状態であったことから,通常であれば,民主党推薦の吉田氏がかなり優位に戦えるはずの展開でした。
ところが,蓋を開けてみたら,森田氏の圧勝という形で終わりました。
この結果を,>多くの論者は「小沢氏の献金問題が大きく影響した」と分析していますが,果たしてそれだけでしょうか?
もちろん,その影響はかなりあったと思いますが,実際は,「自民党,民主党ともにNO」という県民の意思表示であったのではないかと思われます。
もう少し,私なりに今回の選挙を分析したいと思います。
1 公明党風が吹ききらなかった(前回は,公明党は堂本氏を支持したことから,今回は堂本氏の後継者である吉田氏ではなく,新派の自民党が推薦した白石氏指示に回ったため,完全にねじれてしまい,現場で混乱が生じた可能性がある。)。
2 そもそも森田氏は4年前に限りなく勝っていたので基本基盤はあった(前回は6千票差で負けた)
3 選挙期間中,表だって自民党の名を出さなかった(タレント森田を売りやすかった)
4 でも自民党県議が地盤堅めをしっかりやった(なんだかんだいって自民党はまだまだ組織力がある。この点は,群馬のねじれた選挙でも似たような状況にある。)。
5 投票率が伸び悩んだのでやはり組織選挙ではあった。しかし,ねじれの関係から組織が機能しきれなかった(特に民主党基盤の労働組合は,この時代なので組織力が低下しており,十分機能しなかった。これは,国政選挙においても今後確実に大きな影響を及ぼすであろう。)。
6 浮動票は,結局知名度=タレントに飛んでしまった(タレント候補者=集票,っていう単純な構成ではないが,結局は知名度の高い人に集まりやすい。特に,森田氏は4年前の出馬や衆議院議員としての一応の実績もあるため,県民受けがよかった。)。
すべての根底にあるのは,「政治不信」(結局,有権者が候補者を選ぶ基準は,政党でも政策でもなく,「クリーンなイメージがある知名度の高い人」なのである。)。
以上なのかなと思います。
つまり,今回の千葉県知事選挙において検証できたことは,選挙に勝つには,「強固な組織を作ること」か「政党とは一線を引いて活動できる著名人」のいずれかである,ということです。もっといやらしいことをいうと,「本当は自民党か民主党の支持は得ているが,あえてそれはすべて隠し,無所属を強調する。一方で,政党関係者は,地元堅めに奔走するが,あくまでもそれは組織を強くするためだけであり,浮動票はイメージ戦術に委ねる。」という手法を取れば,かなりの確率で当選できるということです(群馬県における最近の選挙でも,限りなくこれに近い動きをしている候補者が結構いました。)。
もちろん,政策で選んだ有権者が一番多いとは思います。しかし,政治不信が叫ばれる中において,有権者は「政治家らしくない政治家」を選択しやすいのではないでしょうか。
今回の選挙結果を受けて,自民党幹部は衆院選に自信を持ち始めたようですが,今回は,単純な「民主自滅選挙」ではありませんので,この結果を過信しすぎると,とんでもないしっぺ返しをくらうでしょう。一方,民主党も「小沢党首さえ辞めさせればそれでいい」と考えているとしたら,やはり有権者をなめすぎているといわざるを得ません。
繰り返しますが,今回の選挙結果は,「政治不信」を有権者がはっきり掲げたものなのです。ここは読み違えないでほしいものです。
さて,森田知事ですが,こうした政治不信の払拭を県民は期待しています。「単なるタレント知事」や「自民党の御用知事」などというレッテルを貼られることなく,「県民のための知事」を目指して4年間奔走してほしいと思います。
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