あれは,あれで良いのかなPART2

世の中の様々なニュースをばっさり斬ってみます。
ブログ界の「おか上彰」を目指し、サボりながらも頑張ります!

起訴前の保釈はあり得ません

2008年11月21日 02時17分21秒 | 裁判・犯罪
小室哲哉容疑者の弁護人が,保釈に関するコメントを発表したらしいです。

小室容疑者の保釈見通し立たず、普通に話も(サンケイスポーツ) - goo ニュース

サンスポさん,ちょっと違うかも・・

そもそも,この談話,サンスポとスポニチに掲載されており,スポニチでははっきりと「起訴当日の保釈申請の可能性云々」とちゃんと明記されていましたが,サンスポは単に「保釈の見通しが立っておらず云々」となっていました。
もちろん,紙面の関係で端折ったのかもしれませんが,サンスポの記者はひょっとしたら「保釈の意味を理解していない」のかもしれません。
保釈とは,「起訴後勾留されている被告人について,刑訴法所定の要件(証拠隠滅,逃走などのおそれがない)と判断された場合は,一定の担保金(保釈金)を積んで身柄拘束が解かれる」というものです。つまり,逮捕勾留中には,そもそも保釈という制度はないのです。
サンスポでは,あたかも「今すぐに保釈申請がしたいが,お金がないからできない」というニュアンスで書かれているように読めますが,そうだとしたら,完全に記者のミスリードです。その点は,スポニチの記者は一応わきまえていたように思えます。

ちなみに,蛇足ですが,保釈制度の勘違いとして,もう一つ,「保釈金積めば刑務所に入らなくて済む」と思われている方もいますが,そこも間違えです。あくまでも,「刑事被告人」つまり「裁判中」だけの話です。裁判で実刑判決が出れば,どんな大金持ちでも,刑務所に入らなければなりません。

まあ,スポーツ新聞の記者ですから,社会面には弱いと思いますので仕方ないでしょうが,おもしろおかしく記事を書こうとすると,時に墓穴を掘ることがあるなあ,という典型的な記事だったかもしれません。
もっとも,この点については,私も人のことは言えませんが・・。

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