あれは,あれで良いのかなPART2

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自民党が「最大の危機」宣言,しかし回避策は実は簡単

2008年01月17日 23時59分59秒 | 政治・選挙
年に1度の自民党大会が今日開催され,その中で福田総理が「自民党立党以来の最大の危機」である旨発言しました。また,「すべての法律や制度について,消費者の立場に立って見直す」という「生活者,消費者重視」の姿勢を取ることを強調しました。

福田首相「立党以来の最大の危機」 自民党大会(朝日新聞) - goo ニュース

自民党の危機を認識しているなら改善策は実は簡単

この問題,何も昨日今日出てきた話ではなく,参議院選前からずーっといわれてきたことです。そして,何が本当に原因なのかもおそらく分かっているはずなのです。
そうです,「政治不信」これがすべての根幹にあるのです。

そこまではおそらく自民党の議員誰もが分かっていると思います(これを認識できない議員がいたとしたら,現状分析能力0なので,即刻議員を辞めましょう。)。
とすれば,何をどうすればよいのかは,実は簡単なことです。つまり「信頼回復」,これに尽きるのです。
ところが,自民党の場合,参院選前に「自民党最大の危機」などといって参院選敗北の危機意識を持ちながら,その対応策として,国民ではなくて「組織強化」という全く違った方向にベクトルが向いてしまいました。当然,そんな強化策が功を奏するはずがなく,自民党は歴史的敗北をした訳なのです。
では,今回はどうすればよいでしょうか。信頼回復のためには,「国民にベクトルを向ける」,ただこれだけで十分なのです。
今回,「生活者,消費者重視」を掲げていますが,これはこれでもちろん正しい方向のベクトルだとは思います。あとは,どの程度中身が伴うかという点にあります。
具体的には,「まずきれいな政治と政治家」を掲げ,自民党議員全員が身きれいにすること,業者とのつながりをはっきりと示すこと,政治資金の使い方を明確にすることなどで,国民に対して「自民党の議員として公明正大にやっています。」とはっきり公表することが必須となります。こんなことは,真っ当な議員であれば明日からでもできることです。むしろ,これができない議員は「ダークな議員」推定が働いてしまうでしょう。
次に,「国民が関心を持つ政策」について,ことば遊びではない具体的なビジョンと実績を示すべきです。例えば年金問題については,去年の台詞を「そんなこと言ったかなあ」とすっとぼけようとしています。そこは,逆にはっきりと「去年そういったけど,やったらむりだった。ごめんなさい。でも,これこれこうやっているので,いついつまでにはどうにかなります。」という説明をすることで,多少なりとも国民の信頼を取り戻せるでしょう。
また,増税問題については,うやむやにするのではなく,はっきりと状況を説明するべきです。「歳出削減の努力はこうやっている。でも,それだけでは国はつぶれてしまう。だから増税したい。」と真摯に説明するべきです。現状では,「何となく増税」の恐怖におののいている国民が多いわけですから,するならする,しないならしないとはっきり言うべきです。

とにかく,自民党が持ちこたえるべき方法,それは本当に単純な「説明責任」,ここにあるといえます。もちろん,この説明に永田町の論理を入れてはいけません。
幸い,今の投票の動きを推測するに,反自民票は民主党に流れやすいですが,反面,「積極的民主党支持」は思ったほど多くないため,ちゃんと国民視点の説明や具体的施策を提示することで,消極的民主党支持票を取り戻すチャンスがあります。
自民党がここまで危機意識を持っているのであれば,とにかく「組織固め」ではなく「国民に対する説得」に行脚するべきでしょう。参院選の失敗が活かせるかどうか,ここが自民党の今後に大きな影響を及ぼすと言えるでしょう。

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