楽しんでいいのを楽しまないでいる、ってことがある。
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楽しめないのを、逆に、楽しんでいる、ってこともある。
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これは楽しくないことだ、と決めつけていることもある。するとそれははじめっから、除外されてしまう。
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でも、でも、ここは生きていることを楽しむところ、のような気もする。(気がするだけで、真偽のほどは不明だが)
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楽しんでいないと、顔が曇る。爽快にならない。それで一日を過ごすとなると、なんだかモッタイナイとも思う。
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楽しみ上手なタイプの人がいる。その人だけに楽しみがあるわけでもないはずなのに、与えられている分の楽しみを、上手に楽しんでいるフシがある。
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わたしに、よしんば、楽しみが与えられていないとしても、五月の若葉の山の楽しみを楽しむことは出来る。咲き出した透かし百合の楽しみを楽しむことは出来る。麦畑の上に広がった大空とそこで鳴いている雲雀の楽しみを、楽しむことは出来る。はずである。
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生まれて死ぬのだから、否定否定を重ねないで、肯定肯定をしていたい。称賛称賛をしていたい。ひょっとしたらそこに、麦の穂実一粒大の、楽しみを見出せるのかもしれない。せっかく生まれて来たのだから、せっかく死の完了完結に到達させてもらえるんだから。
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