おはよう。誰にでもファンがいてくれる。ファンは応援をしてくれる。味方についてくれる。守ってくれている。よい方へ導いてくれている。呼び名はいろいろあるようだ。姿が見えないから非物質である。非物質であるがエネルギー体である。セーターのようにふかふかしている。あたたかい。朝の光のように明るい。活発に活動もする。守護霊、指導霊、守護天使、大天使、守護神、ガイド、ハイヤーセルフ、マスター、トータルセルフ、明王、菩薩、如来などの呼び名があるが、ともかくファンである。熱烈な取り巻きファンである。その人の手を引いたり背中を後押ししたりしている存在である。図体も大小自在で、ときにはポケットの中に収まっていたりもする。その人が気づいていようがいまいが、ともかくいつもいっしょにいてくれる。敵に回ることがない。攻撃をしない。非難をしない。中傷しない。周りがどんなに悪口を言っても、言わない。太陽のようなもので無条件である。無条件で光を届けている。愛情で全体を包んでいる。「あなたは立派な方です」「あなたは尊い方です」「わたしはあなたが大好きです」「あなたをこよなく愛しています」「あなたといっしょにいることがわたしのよろこびになっています」「あなたはやがて仏陀になられる方です」などと囁いてくれる。おだててくれる。擽ってくれる。寒さで身心が凍えているときに火を燃やしてあたためて、「寒かったろう冷たかったろう、もう大丈夫だよ」と言って抱いて、しくしく泣いてくれる。お遍路さんの菅笠には同行二人と書いてあるが、その一人の弘法大師空海の役を演じて、説法もしてくれる。だから、われわれはもっとこの存在に気づいていい。ふんわりしていて頼りげなく感じるだろうが、実はエネルギッシュだ。彼(彼女)の神通力を自慢にしていい。守られていることをよろこんでいい。あたたかさに温もっていていい。安心をしていていい。その人を淋しくしたりすることはないのだ。孤独にすることはないのだ。さぶろうはこの存在を、馴れ馴れしくふざけて「さぶろうのお身内さん」と呼んだりして親しんでいる時もある。お身内さんは、しかし、さぶろうの身体の内側だけにいるのではない。内外何処にでも出没して援護活動、治療救済活動をしている。さぶろうはときおりお身内さんに抱擁されて涙を流していることもある。曰く、何処までもついて来てくれるらしい。彼(彼女)は根本宇宙の毘盧遮那(びるしゃな)如来の変化身(へんげしん)だからオールマイテイなのだ。彼(彼女)の存在に早く気づくと自己解放が果たしやすくなるし、肉体の死以後の到彼岸も安心安楽である。性はないから、力強い男性としてもいいし、美しい女性としてもいい。