十方現在仏 併過去未来 亦見亦供養 亦令得歓喜 妙法蓮華経如来神力品より
じっぽうげんざいぶつ びょうかこみらい やっけんやくくよう やくりょうとくかんぎ
ここを味わってみたい。身心が冷えるのでここを読み解きたい。もちろん自己流にだが。
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十方現在の仏は過去(仏)と未来(仏)とを併せたまへり。この故に、諸仏の無量神力の為すところの諸々の宇宙現象をご覧になりそして手厚くこれに応じられましたので、その結果、十方現在で歓喜を味わっておられるのでした。
このチャプターは如来神力品だから、テーマは諸仏の無量の神力とそれが向かっている方向とそれの顕現である。顕現は宇宙全体に拡大しているし、さぶろう一人にも集約されている。
十方現在仏は過去仏と未来仏とを併せたまへり。これは時間論である。永遠の現在を説いている。そうさぶろうは理解をした。過去と未来は宇宙の時間の渦の強大な渦巻き呑み込まれてすべてが唯一点の現在になっている。空間もそうだ。だから、未来を生きるところまで時間延長をすることはなくなって、ここで手早く歓喜をしてしまうことが許されているのだ。無量神力の催すところの宇宙現象を見て供養随順して。今のところさぶろうの場合は、いまだ進捗を見ず、長期間に及ぶ自己嫌悪からの解放こそが手始めの歓喜の内容なのだが。
ここをよろこべ。いまをよろこべ。つまりはそういうことなんだな。そうすれば過去も未来もこの渦巻きに流れ込んでくることになる。つまり未来をよろこぶことになるし、過去をよろこぶことになる。
ああ、クロッカスがきれいだ。ああ美しい。クロッカスのよろこびに同調をしていよう。この一事で鬱屈が解消される。少なくとも自己卑下からの苦しみは消えるはずだ。
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十方は如来無量神力の法界である。現在も亦法界の時間だ。法界を見てこれ供養し随順していればいいのだ。法界がさぶろう一人の自己卑下などに覆われ尽くされていていいはずはない。