<おでいげ>においでおいで

たのしくおしゃべり。そう、おしゃべりは楽しいよ。

十方現在の法界

2015年03月08日 10時55分40秒 | Weblog

十方現在仏 併過去未来 亦見亦供養 亦令得歓喜    妙法蓮華経如来神力品より

じっぽうげんざいぶつ びょうかこみらい やっけんやくくよう やくりょうとくかんぎ

ここを味わってみたい。身心が冷えるのでここを読み解きたい。もちろん自己流にだが。

十方現在の仏は過去(仏)と未来(仏)とを併せたまへり。この故に、諸仏の無量神力の為すところの諸々の宇宙現象をご覧になりそして手厚くこれに応じられましたので、その結果、十方現在で歓喜を味わっておられるのでした。

このチャプターは如来神力品だから、テーマは諸仏の無量の神力とそれが向かっている方向とそれの顕現である。顕現は宇宙全体に拡大しているし、さぶろう一人にも集約されている。

十方現在仏は過去仏と未来仏とを併せたまへり。これは時間論である。永遠の現在を説いている。そうさぶろうは理解をした。過去と未来は宇宙の時間の渦の強大な渦巻き呑み込まれてすべてが唯一点の現在になっている。空間もそうだ。だから、未来を生きるところまで時間延長をすることはなくなって、ここで手早く歓喜をしてしまうことが許されているのだ。無量神力の催すところの宇宙現象を見て供養随順して。今のところさぶろうの場合は、いまだ進捗を見ず、長期間に及ぶ自己嫌悪からの解放こそが手始めの歓喜の内容なのだが。

ここをよろこべ。いまをよろこべ。つまりはそういうことなんだな。そうすれば過去も未来もこの渦巻きに流れ込んでくることになる。つまり未来をよろこぶことになるし、過去をよろこぶことになる。

ああ、クロッカスがきれいだ。ああ美しい。クロッカスのよろこびに同調をしていよう。この一事で鬱屈が解消される。少なくとも自己卑下からの苦しみは消えるはずだ。

十方は如来無量神力の法界である。現在も亦法界の時間だ。法界を見てこれ供養し随順していればいいのだ。法界がさぶろう一人の自己卑下などに覆われ尽くされていていいはずはない。

 

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失敗の繰り返しだった

2015年03月08日 10時30分47秒 | Weblog

無性にあたたまりたい。とにかくあたたまりたい。老人はこれまで失敗をいろいろ体験した。失敗を繰り返したので劣等感は分厚くなって塊になった。ツンドラ地帯に居るようで身心が冷えて冷えてしようがないのだ。

劣等感の反対岸の優越感へ渡る船には乗れないにしても、この寒さをどうにかしたい。防寒着を着込むのだが、手足は鉄の棒のように冷たい。「理屈抜きのお風呂というのがあります。ここの湯に身を埋めてあたたまりなさい」の声が聞こえたのでお薦めに従った。じんじんしていた手足の痛みがこれで幾分遠退いた。

どでかい大仕事をして大当たりをして喝采を浴びるようないわば喝采風呂の湯を浴びたらよかろうが、それは望めない。その逆に何をやっても思い通りには行かず、惨めになって自閉の穴を進むばかりだった。自分を責めて虐めて懲らしめて自虐する男の全身は凍り付いていたのだ。自分を苦しめるのはもうよそう。老人はそう思った。

無性にあたたまりたくなった。畑に出た。蕗の薹が寒い土を出て春の日を浴びていた。

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千個のおっぱい

2015年03月08日 10時22分29秒 | Weblog

いままで裸木だった辛夷が総身に蕾をふくらませてきた。明日はもう開花しそうだ。一度に千人の赤ちゃんを出産することになるけれど、お母さんのおっぱいは足りるかしらんと心配していたら、心配ご無用ですよと母さんが応えた。おっぱいは空にあります、と。地上の千人に天空の千個のおっぱいを想像して、さぶろうはまるでその事件が自分自身の事件のように感じられて、ゆたかな気持ちになった。

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あどけない少年3人が遊びに来た

2015年03月08日 10時06分52秒 | Weblog

Y君は6才。S君は7才。I君は8才。3人が昨日少年用の自転車に跨がって我が家を訪れてくれた。ヒューヒューと口笛が聞こえて来たので外へ出てみた。今日は土曜日で学校がないのだった。I君の扁桃腺炎は完治したらしい。客人用の買い置きの煎餅を握らせて隣家の大根畑まで、年長者のI君に一輪車を押してもらった。3人にでっかい大根を数本抜くのを手伝ってもらった。にこにこ顔できゃあきゃあ叫びながら畑を走り回った。帰りもI君が一輪車を押した。大根で重たくなった一輪車がよろよろした。「おお、うまいうまい。さすが男の子だ」と言って褒めると、彼は「僕もう8才になったんだよ」と上機嫌になった。全身を疲労させたらしくて頬が真っ赤になっていた。我が家に着くと3人はまた自転車に跨がって聚落の遊園地へ向かった。坂道をすいすい下って行ってすぐに姿が見えなくなった。

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