”Viceroy's House”
1947年、独立前夜のインドを舞台に、激動する歴史に翻弄された人々の姿を描いたヒューマンド
ラマ。最後のイギリス統治者として、インドのデリーにある総督の家にやってきたルイス・マウ
ントバッテン。宮殿のように豪華な総督の邸宅では、ヒンズー教、イスラム教、シーク教などさ
まざな宗派の教徒たち500人が使用人として階下で働き、ルイスと家族が暮らす2階では、政治の
エリートたちが、独立後に統一インドを望む多数派と、分離してパキスタンを建国したいムスリム
たちとに分かれ、連日連夜の論議を続けていた。そんな日々の中、使用人のインド人青年ジートと
令嬢秘書のアーリアが、宗派の違いを超えて惹かれあうのだが……。インドにルーツを持ち、祖父
母が分離独立の大きな影響を受けたというグリンダ・チャーダ監督がメガホンをとり、総督ルイス・
マウントバッテンを「パディントン」のヒュー・ボネビル、ルイスの妻でインドへの愛情を示すエド
ウィナ役を「X-ファイル」のジリアン・アンダーソンが演じた。
2017年製作/106分/G/イギリス
原題:Viceroy's House
配給:キノフィルムズ
(映画.comより)
監督:グリンダ・チャーダ
製作総指揮 : キャメロン・マクラッケン、クリスティーン・ランガン、ナターシャ・ワートン他
脚本 : ポール・マエダ・バージェス、グリンダ・チャーダ、モイラ・バフィーニ
出演
ルイス・マウントバッテン卿 : ヒュー・ボネビル
エドウィナ・マウントバッテン : ジリアン・アンダーソン
ジート・クマール : マニシュ・ダヤル
ヘイスティングス・イズメイ大将 : マイケル・ガンボン
他
マウントバッテン卿を演じるヒュー・ボネビルは 言わずもがなですが「ダウントン・アビー」のグラン
サム伯爵で良く知られていますし、妻のエドウィナを演じるジリアン・アンダーソンは「X-ファイル」
のスカリーですっかり名を広めましたね。 その後かなりの数にのぼる作品に出演していますが、大変人
気を得ているドラマ「ザ・クラウン」のマーガレット・サッチャー役で、第78回ゴールデン・グローブ賞
の助演女優賞を獲得しています。
そして、その「ザ・クラウン」にも今回の主役であるマウントバッテン卿も登場しているのです。
又、ベテランのマイケル・ガンボンが流石の存在感を見せています。
主権の譲渡の為、最後の英国総督として赴任してきたマウントバッテン卿と家族。
インドに対して深い敬意を持ち、イギリスの都合のみを考えるチャーチルの強硬手段からどうにか距離を
置き、インドを平和な状態で引き渡す為に、イスラム教の指導者であるジンナーやヒンズー教徒を率いる
ネルー(昔は”ネール”と言っていたような・・・)との話し合いを続けるが、宗教間の対立は増すばかりで。
1つの国インドを目指すガンジーの思いは届かず、イギリスはヒンズーの国インドとイスラム教のパキス
タンと分離する事を提案します。
↑ ガンジーと
↑ 実際のご本人達
↑ エドウィナ夫人とネルー
↑ ジンナーと
残された時間の中で、総督邸の備品、調度品、キッチン用品に至るまで総て両国に分配する様子、国民達
に何れかの国籍を選ばせる手続きの様子、そして、その後の両国内で起こる暴動、虐殺等に胸が痛みます
が、マウントバッテン卿やエドウィナ達の奮闘も含め丁寧に描かれています。
そんな仲サイドストーリーの様に描かれる、イスラム教の女性とヒンズー教の青年のラブロマンスは宗教
の対立によって、その混乱に巻き込まれる無辜の庶民の象徴と感じられます。
途中実際の当時の映像が流され、現実に起こった事が実感として胸が痛みます。
総ては史実そのままかどうかは分りませんが、教科書の中の文字からでは読み取れない、現実を目の当た
りにする事で改めてインド、パキスタンの建国時の状況を理解する事が出来ました。
当時の風景、人々の生活が丁寧に描かれ、係わる人々の苦悩も含め改めて勉強させられる作品でした。
ところで、
エドウィナを演じるジリアン・アンダーソンが妙に姿勢が悪く、猫背気味なのが何故かしら?と感じて
いた所、実際エドウィナご本人の映像を見るとそっくりなんですね。
流石女優さんです。
又、私事なのですが、何故か子供の頃からマウントバッテン卿のお名前は脳の片隅に残って居りました。
教科書からではないですね。 人となりとか細かい事は知らなかったのに、多分身内の大人達の話が記
憶の底に残っていたのではないかと思うのですが、不思議でなりません。
なので、今回何故か懐かしい(?)思いも持ちながら映画を観る事が出来ました。
因みに、マウントバッテン卿はエリザベス女王の夫君フィリップ殿下の伯父にあたる方です。
とりとめもない感想になりましたが、軽い気持ちで何気なく見始めた映画で改めて色々考えさせられ、
気づかされるきっかけを貰った様な気がします。
↓ DVDはこちらです
1947年、独立前夜のインドを舞台に、激動する歴史に翻弄された人々の姿を描いたヒューマンド
ラマ。最後のイギリス統治者として、インドのデリーにある総督の家にやってきたルイス・マウ
ントバッテン。宮殿のように豪華な総督の邸宅では、ヒンズー教、イスラム教、シーク教などさ
まざな宗派の教徒たち500人が使用人として階下で働き、ルイスと家族が暮らす2階では、政治の
エリートたちが、独立後に統一インドを望む多数派と、分離してパキスタンを建国したいムスリム
たちとに分かれ、連日連夜の論議を続けていた。そんな日々の中、使用人のインド人青年ジートと
令嬢秘書のアーリアが、宗派の違いを超えて惹かれあうのだが……。インドにルーツを持ち、祖父
母が分離独立の大きな影響を受けたというグリンダ・チャーダ監督がメガホンをとり、総督ルイス・
マウントバッテンを「パディントン」のヒュー・ボネビル、ルイスの妻でインドへの愛情を示すエド
ウィナ役を「X-ファイル」のジリアン・アンダーソンが演じた。
2017年製作/106分/G/イギリス
原題:Viceroy's House
配給:キノフィルムズ
(映画.comより)
監督:グリンダ・チャーダ
製作総指揮 : キャメロン・マクラッケン、クリスティーン・ランガン、ナターシャ・ワートン他
脚本 : ポール・マエダ・バージェス、グリンダ・チャーダ、モイラ・バフィーニ
出演
ルイス・マウントバッテン卿 : ヒュー・ボネビル
エドウィナ・マウントバッテン : ジリアン・アンダーソン
ジート・クマール : マニシュ・ダヤル
ヘイスティングス・イズメイ大将 : マイケル・ガンボン
他
マウントバッテン卿を演じるヒュー・ボネビルは 言わずもがなですが「ダウントン・アビー」のグラン
サム伯爵で良く知られていますし、妻のエドウィナを演じるジリアン・アンダーソンは「X-ファイル」
のスカリーですっかり名を広めましたね。 その後かなりの数にのぼる作品に出演していますが、大変人
気を得ているドラマ「ザ・クラウン」のマーガレット・サッチャー役で、第78回ゴールデン・グローブ賞
の助演女優賞を獲得しています。
そして、その「ザ・クラウン」にも今回の主役であるマウントバッテン卿も登場しているのです。
又、ベテランのマイケル・ガンボンが流石の存在感を見せています。
主権の譲渡の為、最後の英国総督として赴任してきたマウントバッテン卿と家族。
インドに対して深い敬意を持ち、イギリスの都合のみを考えるチャーチルの強硬手段からどうにか距離を
置き、インドを平和な状態で引き渡す為に、イスラム教の指導者であるジンナーやヒンズー教徒を率いる
ネルー(昔は”ネール”と言っていたような・・・)との話し合いを続けるが、宗教間の対立は増すばかりで。
1つの国インドを目指すガンジーの思いは届かず、イギリスはヒンズーの国インドとイスラム教のパキス
タンと分離する事を提案します。
↑ ガンジーと
↑ 実際のご本人達
↑ エドウィナ夫人とネルー
↑ ジンナーと
残された時間の中で、総督邸の備品、調度品、キッチン用品に至るまで総て両国に分配する様子、国民達
に何れかの国籍を選ばせる手続きの様子、そして、その後の両国内で起こる暴動、虐殺等に胸が痛みます
が、マウントバッテン卿やエドウィナ達の奮闘も含め丁寧に描かれています。
そんな仲サイドストーリーの様に描かれる、イスラム教の女性とヒンズー教の青年のラブロマンスは宗教
の対立によって、その混乱に巻き込まれる無辜の庶民の象徴と感じられます。
途中実際の当時の映像が流され、現実に起こった事が実感として胸が痛みます。
総ては史実そのままかどうかは分りませんが、教科書の中の文字からでは読み取れない、現実を目の当た
りにする事で改めてインド、パキスタンの建国時の状況を理解する事が出来ました。
当時の風景、人々の生活が丁寧に描かれ、係わる人々の苦悩も含め改めて勉強させられる作品でした。
ところで、
エドウィナを演じるジリアン・アンダーソンが妙に姿勢が悪く、猫背気味なのが何故かしら?と感じて
いた所、実際エドウィナご本人の映像を見るとそっくりなんですね。
流石女優さんです。
又、私事なのですが、何故か子供の頃からマウントバッテン卿のお名前は脳の片隅に残って居りました。
教科書からではないですね。 人となりとか細かい事は知らなかったのに、多分身内の大人達の話が記
憶の底に残っていたのではないかと思うのですが、不思議でなりません。
なので、今回何故か懐かしい(?)思いも持ちながら映画を観る事が出来ました。
因みに、マウントバッテン卿はエリザベス女王の夫君フィリップ殿下の伯父にあたる方です。
とりとめもない感想になりましたが、軽い気持ちで何気なく見始めた映画で改めて色々考えさせられ、
気づかされるきっかけを貰った様な気がします。
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