預言者のことば=イエスのことば(3)
ジュンは言った。
「ノンが言ったように、ヨハネ7章から10章の終わり頃までイエス様はずっと南のエルサレムにいる。それは、6章の終わりに北王国が滅亡してしまったからなんだね。ここまで分かると、また続々と新しい発見がありそうだね!」
エリはコーヒーを一口飲んでから言った。
「何だかスゴイことになって来たね。でも、ここは落ち着いて、もう1度リストの1番を見てみようよ。」
1. マタイ・マルコ・ルカのイエスは北のガリラヤで宣教を開始し、その後南下してエルサレムに入って十字架で死んだのでイエスの旅路は「北→南」の一方通行。それに対してヨハネの福音書のイエスは東西南北を何度も行き来していて、エルサレムには三度行った。
エリは続けた。
「イエス様は東西南北を何度も行き来しているでしょ。南北の動きについては旧約聖書の列王記の北王国と南王国の出来事と重なっているらしいことが分かったけど、東西の動きについては、どうなのかな?」
ノンが言った。
「イエス様は10章の終わりで『ヨルダンの川向こう』に行ったよね。」
ヨハネ10:40 そして、イエスは再びヨルダンの川向こう、ヨハネが初めにバプテスマを授けていた場所に行き、そこに滞在された。
「それから、イエス様は11章でまたヨルダン川のこちら側に戻っているね。」
ヨハネ11:7 それからイエスは、「もう一度ユダヤに行こう」と弟子たちに言われた。
ジュンがノンに聞いた。
「エルサレムがあるユダヤはヨルダン川の西側にあるから、ヨルダンの川向こうというのは、ヨルダン川の東側ということ?」
「うん、そうだよ。だからイエス様はヨハネ10章では西→東、11章では東→西に移動したんだね。」
ジュンがつぶやいた。
「ヨルダン川の東だったら、ユダヤから遠く離れたバビロンでも良いのかな・・・」
ノンがハッと気付いたように、言った。
「そうか!そうだよね!これはバビロン捕囚のことだよね!」
エリは感動していた。
「う~ん、ヨハネの福音書って本当に面白いね。ヨルダンの川向こうと書いてあるからワタシはヨルダン川からあまり離れていない地域を思い浮かべていたけど、遠く離れたバビロンが重なっているとはね。まさにホール4階の高い所でピアノの演奏を聴いている感じだね。」
自分のバビロンのつぶやきにノンとエリが大きく反応したことで、ジュンは勇気づけられた。
「そうすると、ヨハネ11章のイエス様の「もう一度ユダヤに行こう」は約70年後のエルサレム帰還のことだね。表向きはイエス様がヨルダンの川向こうにいたのは数日間だけど、それが何十年もの歳月と重ねられているなんて、ヨハネの福音書のスケールの大きさはスゴイね~。」