大河ドラマ「べらぼう」第12回では「俄なる『明月余情』」と題して、吉原の三景物といわれた「夜桜」「灯籠」「俄」のうちの「吉原俄」が繰り広げられた。蔦重が出版したガイドブック「明月余情」に勝川春章が描いた「すずめ踊り」などが再現されていた。
俄のゲスト出演として浄瑠璃語りの富本節・富本豊前太夫が登場する。豊前太夫に扮しているのは寛一郎という役者さん。父・祖父とも名優のサラブレッドではあるが、ここは劇中でも女性に人気の艶っぽい声と紹介されるので、浄瑠璃語りのホンモノを起用してほしかった。例えば歌舞伎の尾上右近さんなどは清元節の清元栄寿太夫との二刀流だからピッタリだったような。富本と清元は当時は一緒だったはず。
蔦重の時代から少し後、4代目杵屋六三郎が「吉原俄」の様子を描いた「俄獅子」という長唄を発表し人気を博した。
来月6日に熊本で行われる中村花誠さんの還暦記念公演で「長唄 俄獅子」が演じられることになっている。楽しみだ。
▼舞踊【長唄 俄獅子】
「俄」とは、秋の吉原の(仁和賀)という年中行事のひとつ。廓の賑やかで派手な行事の様子や、遊女と客の男達との恋模様の様子が艶やかな描写で表現される。撮手が登場する所作ダテもみどころ。

勝川春章「明月余情」より獅子
俄のゲスト出演として浄瑠璃語りの富本節・富本豊前太夫が登場する。豊前太夫に扮しているのは寛一郎という役者さん。父・祖父とも名優のサラブレッドではあるが、ここは劇中でも女性に人気の艶っぽい声と紹介されるので、浄瑠璃語りのホンモノを起用してほしかった。例えば歌舞伎の尾上右近さんなどは清元節の清元栄寿太夫との二刀流だからピッタリだったような。富本と清元は当時は一緒だったはず。
蔦重の時代から少し後、4代目杵屋六三郎が「吉原俄」の様子を描いた「俄獅子」という長唄を発表し人気を博した。
来月6日に熊本で行われる中村花誠さんの還暦記念公演で「長唄 俄獅子」が演じられることになっている。楽しみだ。
▼舞踊【長唄 俄獅子】
「俄」とは、秋の吉原の(仁和賀)という年中行事のひとつ。廓の賑やかで派手な行事の様子や、遊女と客の男達との恋模様の様子が艶やかな描写で表現される。撮手が登場する所作ダテもみどころ。

勝川春章「明月余情」より獅子
吹き替えでもよかったと思うのですが、地声で謡い始めたので「アレッ!?」と思いました。声の良さの前フリがあっただけにね(笑)