マーチン・スコセッシ監督の映画「沈黙」(遠藤周作原作)が来月公開される。僕が、スコセッシ監督が「沈黙」の映画化に取り組むという記事を初めて目にしたのはたしか10年ほど前。さらにそれから3年ほど経った頃、いよいよクランクインが近い、キャスティングも始まったというニュースが流れた。ベニチオ・デル・トロやダニエル・デイ=ルイスらの名前が上がったりした。しかし、その後これと言った話は伝わらなくなっていたが、IMDb(Internet Movie Database)には2013年公開としてリストアップされたりもした。いろいろトラブルもあったらしいが、10年前に初めて知った時点で、スコセッシ監督は構想10年とか言っていたから、構想して実現するまでに20年以上かかったことになる。やっぱり映画というのは大事業だ。
さて、映画を観る前にこの物語の時代背景を整理しておくと