先週火曜日の「スタジオパークからこんにちは」に出演していた原作者の角田光代さんが、このテレビドラマは、すでに浅野妙子さん(脚本家)のものになっている、という趣旨の話をしていた。たしかに原作にこだわって見ていると、違和感を感じるところがいくつもあったが、これは別物だと割り切ると、全然また見え方が違ってくるから不思議だ。この最終回も原作とはかなり異なっている。しかし、映像で見せるとなると、こんな展開の方が分かりやすくて良かったのかもしれない。特に、岸谷五朗演じる小豆島の漁師は、原作にはないキャラクターだが、ここに来て、その存在がきいていたような気がした。松本清張が、映画化された「砂の器」を見て、原作を凌ぐと感心したというエピソードをちょっと思い出した。映画化、ドラマ化はそうあってほしいものだ。