昨年、農林水産省が選定した「農山漁村の郷土料理百選」が冊子になって全国に無料配布されるらしい。インターネットで面白半分に眺めている分にはどうでもよかったが、莫大な予算を使って無料配布という話になると「ちょっ!待てよ~!」と言いたくなる。そもそも農水省の目的は何なのだろう。農水省のサイトを見てもよくわからない。地域産業の振興になるとでもいうのだろうか。とてもそうは思えない。逆に妙な権威付けになって業種によっては不平を託つところが出てきはしないか。また、旅行情報としても私にとっては余計なお世話だ。
内容的にも大いに不満がある。熊本で選ばれている「馬刺し」は断じて農山漁村の郷土料理ではない。私の知る限り、昭和30年代に一部の料理屋などで裏メニュー的に出されていたものが、だんだん人気を呼んで表に出てきたものだ。加藤清正の朝鮮の役の話など後付けで、むしろそれを知っていると食べる気にはならないのではないだろうか。自分も馬刺し嫌いだが、同じような考え方の熊本県人は意外と多い。映画「雪に願うこと」で、走れなくなった輓馬に「阿蘇に送るぞ!」というセリフが出てきた時は悲しかった。そんなに目くじら立てるほどのことではないのかもしれないが、それならそれで無駄な予算といえるわけだ。
内容的にも大いに不満がある。熊本で選ばれている「馬刺し」は断じて農山漁村の郷土料理ではない。私の知る限り、昭和30年代に一部の料理屋などで裏メニュー的に出されていたものが、だんだん人気を呼んで表に出てきたものだ。加藤清正の朝鮮の役の話など後付けで、むしろそれを知っていると食べる気にはならないのではないだろうか。自分も馬刺し嫌いだが、同じような考え方の熊本県人は意外と多い。映画「雪に願うこと」で、走れなくなった輓馬に「阿蘇に送るぞ!」というセリフが出てきた時は悲しかった。そんなに目くじら立てるほどのことではないのかもしれないが、それならそれで無駄な予算といえるわけだ。