食道楽は国境をこえて。

フランス・パリでの生活
おいしいものと、楽しいことに囲まれて…

Pain d'epices パン・デピス

2010年12月20日 | おいしい歴史


Pain d'epices-パン・デピスは、アニス、クローブ、シナモン、ナツメグパン…

と、たくさんのスパイスと、ハツミツをたっぷり使ったパンの事。

もとは、中国の兵士の保存食として作られていたものが、ヨーロッパに伝わって。



フランスに伝わったのは、13世紀のブルゴーニュ。

“フランダースの犬”の舞台になった“フランドル地方(ベルギー&オランダ近辺)”から、ブルゴーニュ公国に嫁いだ方が伝えたとか。

今では、ブルゴーニュの名産



12月6日の、“Saint-Nicolas サン・ニコラ”の日に食べる習慣があるパン・デピスとスペキュロス(パン・デピスのクッキー版)

その日に合わせて探そうと思ってたのに、いつの間にか過ぎ去り…

過ぎ去ったと思ったら、頂いたのが、最初の写真のパン・デピス

ブルゴーニュが有名だけど、アルザスのパン・デピスも有名で





これは、アルザスのパン・デピス専門店のもの

ちょっと、乾燥が進んでしまっていたけど、そんな時は、はちみつをぬったり。

私のオススメは、ヨーグルトを添える

特に、フルーツ入りのヨーグルトとか、ヨーグルト&コンフィチュールを添えたりすると、酸味と甘みと相性バツグンだし、かわいいココットに入れて添えればティータイムも華やか



おいしいお土産、ありがとう

そして、サン・ニコラの日については、また今度…

(来年…? )

差し入れ

2010年12月19日 | ちょっとした事・話
今週から休みナシの私の職場だけど


文字通り、朝から晩まで働いているパティシエさん達と違い、

シフトで働いている私は、午前中仕事がない日もあったり。




で、買い物する時間もないパティシエさん達に、ちょっと、差し入れ



カップラーメン



日本では、そんなもの って思われるかもしれないけど

日本食材を扱うお店にしか売っていない、1つ500円近くするカップラーメンは、割と、貴重品な訳で…。

そして、お湯を入れるだけであったかいスープが出来上がるのはフランス人にはうれしいようで

(職場には、フランス人&日本人パティシエさん達が活躍中

あ、シェフは、モチロンフランス人)



思った以上に喜んでもらえたみたい

地域でイチバン! ブーランジュリー

2010年12月18日 | パン屋さん
パリでは、毎年、バゲットのコンクールがある。

これでグランプリを獲ると、その年1年間、エリゼ宮(大統領官邸)にバゲットを届けるという栄誉が与えられる


で、まずは、パリ市内の1~20区それぞれで“ナンバー1”を決めて、各地区代表が戦って、グランプリが決まる。



私の住む12区の今年の代表だったのが、



こちらのお店


ただね、

正面を見れば分かるんだけど…



“お店の名前が書いてない






お店の名前、分かったらアップしよう


肝心のバゲットは、





しっかり焼き色が付いていて、外側パリッと

香りが少し物足りない感もあるけど、食べやすい、かな。



来年は、どこのお店がスポットを浴びるのかな

LENOTRE ルノートル

2010年12月17日 | お菓子屋さん
皆さん、クリスマスケーキは、もう、予約されたのでしょうか



フランス人のケーキの予約は、日本とはちょっと違う?

なぜなら、

“味見しないと決められない”

のだそうで

なので、早い所では、もう1週間以上前から、1人前用のブッシュ・ド・ノエルがパティスリーやブーランジュリーに並んでいて。

私の働くお店でも、先週末から店頭に

予め配っておいたクリスマス用パンフレットから、気になるものを選んで買っていくお客様や、

『とりあえず、1種類ずつ、全部頂戴』

なんてお客様まで

お客様をお招きする大切な日、失敗は出来ないみたい


中には、

『主人はカフェ、私はショコラ、どっちも譲らないのよ~』

なんて火花を散らす 熟年ご夫婦も(笑)




そんな中で、ちょっと気になっていたパティスリーにお邪魔してみた。



LENOTRE-ルノートルさん


去年亡くなった、ノルマンディ出身の“お菓子の神様”と言われたガストン・ルノートルさんのお店。

日本にも、昨年まで進出していたけれど。

世界10ヶ国以上に店舗を持つルノートルさん。

私は勝手に、名前が大きくなりすぎた“企業”だと思っていて…。


正直、先日うかがった、ダロワイヨさん同様、“ブランド名”で売っているのかと思っていて買った事は一度もなかった



今回購入して、

“イメージだけで考えてました…

ごめんなさい





高級そうな箱に入ったケーキは、




見た目で選んだ“Sous de Neige-雪の下”と、




マロンに惹かれて選んだ“Bonbon Marron-栗のキャンディ”





切った状態もキレイだけど、雪の部分=マシュマロは、表面がキラキラしてて、ホントにキレイだし、




煙突や、この四角いロゴは、ボンボンショコラ

いろんな要素があって、楽しいし、ケーキ+ボンボンショコラって、なんか得した気分





マロンは、両端のクシャクシャ部分は、単純にチョコなんだけど。

良いチョコを選んでいて、クド過ぎない。

マロン部分も、とってもおいしい

というか、おいしすぎてびっくり

良い素材を使って、ステキなハーモニーを奏でて



ルノートルさんは、MOF(Meilleur Ouvrier de France-国家最優秀職人章)を持つ方が5、6人いらっしゃるそう。

パティシエさん、料理人さん…

ルノートルさん亡き今も、貫禄のお味だった




あ、



“つい”買っちゃった、フランは、レモンの香り?

まわりの生地は、もっと焼けてた方が好みだけど。

久しぶりに、おいしいフランが食べられた

Pere de Noel サンタクロース

2010年12月16日 | ちょっとした事・話
“Pere de Noel-ペール・ド・ノエル”直訳すると、“クリスマスのお父さん”。

フランス語で、“サンタクロース”の事




12月になると、スーさんが聞いてくることがある

『サンタさんに、何頼んだの?? 


………


スーさん、フランス人なのに、全然ロマンチストじゃないんだけど…

( 私の、勝手なイメージ)

とってもメルヘンチックな人で…




何はともあれ、私、“食”に対する“欲”は人並み以上なんだけど。

ほぼ100%、満たされちゃってるからか、なんなのか…

“物欲”なるものがほとんどなく…。



アクセサリーとか、時計とか、服に合わせてコーディネート、っていう性格でもないし。

パリでブランドバック持って1人でフラフラ(散歩)してたら危ないって聞くし。




あとは…

あれかな…


もうちょっと、頭が良くなったら…

とか、

ダイエットが成功したら…

とか、

健康第一…

世界平和…



って、コレは、サンタさんじゃなくて、新年の神社でのお願いか…



『スーさんは、何お願いしたの?』

って、聞いたら、

『本

だって。


ほうほう、経済的…

イヤイヤ、勤勉だねぇ



で、名前を聞いて、買って来た本は



モコモコな男性用セーターが入りそうな“箱”に入った専門書

重かった


そうだよね。

普通の本だったら、自分でフラっと買いに行くもんね。

わざわざ、クリスマスプレゼントにするんだから、ねぇ


ネットで、アマゾンなんかで買えばラクなんだろうケド

一度、1冊、100ユーロ以上(1万円越え)の本を頼んだら、届いたダンボールが壊れてて、中のハードカバーの本にキズが付いてた事があって…

今回の本は、それ以上に高価だし、せっかくのプレゼント、キレイな状態で渡したいし。

フランスの宅配便、出来るだけ使いたくないんだよね…



買ったのは、



料理本の専門店、“リブラリー・グルマン”さん

ラッピングしてもらってる最中、店内を見てたら、




以前欲しかった本が、半額

“M'offrir”

=“自分への贈り物”

クリスマス、仕事がんばるから、前祝い


これまた、百科事典並の大きさで。

お店の方に、

『持って帰れる?

って、聞かれちゃった



あ、私のサンタさんへのお願いは、

私のサンタさん(=スーさん)は、年内忙しいから、年が明けるまで考える執行猶予を頂いた

Stollen シュトーレン

2010年12月15日 | おいしい歴史
いろんな所で見かけるようになったので、買ってみた



ドイツ、ドレスデンの菓子パン(?)Stollen-シュトーレン



“これでもかっ

とかけられた粉砂糖は、イエス・キリストを包んでいた“おくるみ”をあらわしているとか

14世紀には作られてるだけあって、由来は諸説あり…。

“シュトーレン”は、直訳すれば、“棒、坑道”。

もともとは、新年や、収穫祭などのお祝い用のパン


新年っていうより、この見た目、クリスマスっぽい







シュトーレンを食べたら、次は、“あれ”だなぁ

Sandwich サンドイッチ

2010年12月14日 | おいしい歴史
先日アップしたフランスの食パン事情。

反響が多くてびっくり

日本で“パン”といえば“食パン”

その証拠(?)に、ブログに“”なアイコンまであるくらい。



で、食パンといえば“Sandwich-サンドイッチ”

フランスでも、サンドイッチはサンドイッチ

フランスの、一般的なサンドイッチは、



こんなカンジ

“Demi-Baguette 半分サイズのバゲット”にいろいろ挟むのが一般的。

あとは、バゲットな形のミルクパンに挟んだりも。

スーパーに行くと、日本でよく見る三角サンドイッチも見かけるけど、ライ麦パンを使ってるのが多いかな?



サンドイッチは、昔、イギリスのサンドイッチ伯爵が、チェスの合間に食べれるように発明(?)したもの。

1760年代のお話とか。

イギリスでサンドイッチというと、アフタヌーンティーに小さなケーキと一緒に出てくる、ひと口サイズの、あの、きゅうりがはさんであるのを最初に想像する私

(そのお話は、また別の機会に)

コレは、サンドイッチ伯爵がサンドイッチを考えてから、何十年も後の事。


名前は、考案した伯爵の苗字、サンドイッチから付いたのだけど

この伯爵のご先祖様、初代サンドイッチ伯爵は、本当は、“ポーツマス”の領主になりたかった人。

もし、初代サンドイッチ伯爵がそっちを選んでたら、“サンドイッチ”は“ポーツマス”とよがれていた



むか~しから知ってる名前が、もしかしたら違ってたかも…

って考えると、ちょっと、おもしろい


と、思うのは、私だけ?

DALLOYAU ダロワイヨ

2010年12月14日 | お菓子屋さん


DALLOYAU-ダロワイヨに行ってきた



先日食べた、“Polonaise-ポロネーズ

他のお店はどんなだろう

って探してたんだけど、クラシックすぎて(?)普通のパティスリーでは、なかなか売ってないみたい



で、シェフに聞いたら、

『ダロワイヨにあるよ







早速購入


カンジンのポロネーズは、





こんなカンジ。

クラシックなポロネーズは、キルシュって聞いてたけど、コレはラム酒風味。


うん、ウチのお店の方がおいしい



で、せっかく来たのに1つだけじゃ…

     &

ダロワイヨといえば、



Opera-オペラ



チョコとコーヒー風味のケーキの代名詞

フランスのチョコレートケーキといえば、“オペラ”

と言われる(?)ほど有名なこのケーキは、ダロワイヨの初代社長が考えたとか。

(諸説あるので本当がどれかは分からないけど)


名前の由来は、モチロン、パリにある“オペラ・ガルニエ”から。





オペラは、“クレーム・オ・ブール”-“バタークリーム”のケーキとしても知られているけど

私の職場のクレーム・オ・ブール、何であんなに軽いんだろ??

って、スーさんに聞いたら、

“へ~~

な、答えが。

(企業秘密です)

お菓子の世界は広いなぁ~



ダロワイヨさんといえば、

“Comite Colbert-コルベール委員会”の会員さん

コルベール委員会は、

“フランス風の精神と技量を守る為に設立”

された、高級ブランドを守る為の会。

高級ブランドに入る資格があるんだけど。

入会にはとっても厳しい条件があって。

でも、退会&除名はとってもカンタン。

例えば、“カルティエ”は、“安すぎる商品を販売した”という理由で除名処分に


“高級ブランドは特別”

この雰囲気は、日本以上に強いかも。



あ、



ダロワイヨの、クリスマス用のカタログ、美しい



包装の合間に、

『味見してみます?』

ってもらったマカロンは、マカロン・パリジャンより、ちょっと、マカロン・サン・テミリオンみたいなお味

外見は、マカロン・パリジャンだけどね




DALLOYAU ~ダロワイヨ~
101 Rue du Faubourg Saint-Honore 75008 Paris
8:30~21:00
無休
サロン・ド・テ有り

※複数店舗有り

Tartine タルティーヌ

2010年12月13日 | 食卓
今日は、私の今年最後の休み。

明日から年明けまで、ノンストップでお仕事


で、今日は、



薄切りパンにきのこと野菜入りのベシャメルソースをたっぷりのせて、

さらにチーズをトッピングしたタルティーヌを朝食に



(写真は、オーブンで焼く前)



コレ食べて、今年最後の休みを満喫する予定