食道楽は国境をこえて。

フランス・パリでの生活
おいしいものと、楽しいことに囲まれて…

Super Marche スーパーマーケット

2010年12月08日 | ちょっとした事・話
スーパーマーケットで、パイ生地を買ったら



フェーブとコロン(王冠)が付いてきた



ええっ

もう



フェーブとコロンといえば、“ガレット・デ・ロワ”

ガレット・デ・ロワは、1月、最初の日曜日に食べるパイ生地のお菓子。

“公現際”といわれる、生まれたイエス・キリストに会いに、3人の王様が来た日、

というか、初めてマリア様たち以外の人に会った日、みたいな。

その日、ガレットに、フェーブ(=ソラマメの事)を1つだけ入れて、切り分けたガレットのフェーブが入っていた人が“当たり”

その日、王様になれるっていう、今ではゲーム感覚なお菓子だけど、フランス人の大好物




で、1月最初の日曜日から1月いっぱい食べるお菓子の材料が、すでに、スーパーに…。

スーさんとか、シェフとかは、

“せっかくの行事モノのお菓子が…

ありがたみ、なくなっちゃうね~”

って、ちょっと悲しそう



今日も、1人のお客様が、

『今度の日曜日用に、ガレット予約したいんだけど

と。

ハイ、気持ち、分かります。

おいしいんだよね~、ガレット

食べたい気持ちと、お菓子への尊敬の念…

難しいな~



あ、1月になったら、今年もガレット食べ歩きツアー(1人で)、開催予定





~関係ないけれど~

私は、パリの下町のお菓子屋さんで働く販売の人。

今日、珍しく、私1人でお店にいたら、お客さんが続々入店

私、最初のおじい様を接客。

『ピザを1種類ずつ』

『コレと、このパテ(お肉のパイ包み)を』

『塩味のプティフールを300g』

なぜか、静まり返った店内に響く、おじい様の声。

『キッシュを、これとあれと』

『パンを…』

『ジュースを…』

『以上で』

私:『今日は、ケーキはなしですか?』

『ああ

忘れてた

私:『ええ ショーケース、こんなに大きいのに

そこで、他のお客さん、大爆笑


みんな、いつ、ケーキを頼むのかな?

って待ってたみたいで。

『私、間違ってシェルキュトリー(仕出し屋さん)に来ちゃったのかと思ったわ』

とか、

『ショーケース、ちっちゃいんだよ』

とか、

(お店のショーケースは2mはある)

『シェフに、ケーキにもっと存在感ださせるように言っといて』

とか…

お互い、みんな知らない人同士なのに、話が、盛り上がる×2


なんとな~く、みんなが待ちくたびれるギスギスした雰囲気が、一瞬でなくなった瞬間

この、ノリの良さが、この界隈の良い所