食道楽は国境をこえて。

フランス・パリでの生活
おいしいものと、楽しいことに囲まれて…

ご報告。

2012年03月18日 | ごあいさつ
実はワタクシ、

今まで勤めていたパリのパティスリーを、退社する事になりまして。




ええ。

今日までです。



本当に楽しい時間を過ごせた職場だったのですが、

わたしにとって、ここは、“パラダイス”で。



つまり、

私にとっては、バカンスの延長で。




変な言い方かもしれませんが、

ここは、職場ではなかった、という。



もちろん、しっかり、仕事はしていたつもり、なんですけどね。



自分を高める場に行く事を、決意しました。



どうなるかは分かりませんが、

ちょっと、がんばってみようと思います。




そんなワケで、

今まで、1日2回更新を目指していたこのブログですが、

おそらく、1日1回更新になると思います。

(え?

もうなってるって??)




あ、そんな事言いながら、明日から、旅に出ます。

いろいろ、用事がありまして。

で、ブログも、ちょっと、留守にします。

3月29日、再会しましょう



しかも、こんな事を書いておきながら、

今のパティスリーで、もしかしたら、お会い出来るかもしれません。

何故なら、4月8日は、“パック 復活祭”

フランスのパティスリーが、クリスマスに並んで忙しい日なので。

私、助っ人に行ってまいります。




なんて。

かしこまって(?)みましたが、

ワタクシが、“食べ物大好き・どうらく人”な事は変わりませんので

これからも、食べ物のことを中心に書いていきますので

これからも、よろしくお願いします

(職場が、パリの中心地になるので、もしかすると、今までより、パワーアップ出来るかもしれません




余談ですが。

私が、今まで書いてきた、“私の職場のパティスリー”ですが、

“パティスリー・セバスチャン・デガルダン”

と、申します。

聞いた事が無い?

“パティスリー・ラ・ミュスカデット”

という名前でオープンしたお店です。

2年前、お店を改装した際に、名前も変わりました。

おいしいお店なので、興味のある方は、気にしてみて下さい

Escroc 詐欺師

2012年03月16日 | ちょっとした事・話


暑い



あまりの暑さに、半袖的なカンジでパリをウロついていた私。

もう、夏ですかい




あ、詐欺師のお話。



ええ。

会っちゃいましたよ。

噂に聞いていた、詐欺師に。



っていってもね、

“特定の誰か”っていうんじゃなくて。



パリのガイドブックや、地下鉄の構内のアナウンスで、

『スリや置き引きにご注意下さい』

って、よく、見たり聞いたりする。

日本にも、スリとか、泥棒とか、いるけれど。

日本の比じゃない位、身近に、そういう人達がいる海外。




私が会ったのは、私の仕事場・パティスリーの店内で。

相手は、お客様


あ、詐欺師だから、“様”付けるのやめよ



客:『パン・オ・ショコラ3つ下さい』

私:『3.3ユーロ下さい』

客:『ボクね、50ユーロ札しか無いんだけど、良い?』

(お札を見せる客)

私:『いいですよ~』

客:『あ、20ユーロ札2枚じゃなくて、10ユーロ札4枚でくれる?』

私:『あ~、10ユーロ札少ないから、ムリです』

客:『え~、じゃぁ…(云々カンヌン…)』

客:『あ、小銭、30サンチームはあるからね』


なんて、やり取りしていた私とこの客。

フレンドリーでね、笑顔でね、問題なかった。

ここまでは


おつりのお札とかを用意していた私。

で、


客:『じゃあねー

私:『いや、50ユーロ下さいよ』





そう

自分はお金を払わずに、パン・オ・ショコラとおつりだけ、持って帰ろうとした、この詐欺師



詐欺師:『え? もう渡したし』

私:『いえ、私、もらっていません』

詐欺師:『いや、渡したし』

   ・
   ・
   ・
…この繰り返しで…



私:『残念ながら、紙幣を渡されたら、すぐにレジにはしまわないんですよ、私』

詐欺師:『だって、ボク、もう持ってないもん。

     ほら』

って、ポケットの中を見せるんデスケドね。

左側しか、見せないんですよ、この人。

しかも、ゴソゴソ探してるフリしてた時に、紙幣の音、聞こえたし

だから、その人の勘違い、じゃあない



私:『まぁ、お金払ってもらわないと、渡せませんし』

で、おつり用の紙幣をしまい始めた私。

詐欺師:『じゃあ、どうするの』

私:『ちょっと、待ってて下さいね』

私、ブティックのすぐ後ろにいたシェフに、かる~く成り行きを説明し。

登場してもらった



詐欺師:『で、どうするの?』

シェフ:『何も。 …で?』



パン・オ・ショコラを片付け始める私。



詐欺師:『いや、買うし』

なんて言いながら、5ユーロ札を出して来た。


私:『じゃ、これ、おつり』

ジャラっと、硬貨を渡して。



詐欺師は去っていった。



ホント、見た感じ&話した感じは、普通の好青年なのに、こんな事、しちゃうんだなぁ。

私が外国人で、ダマされると思ったんだろうね。



ただね、

多いのよ。

私が外国人だと思って、ナメてかかって来る人


“2ユーロ硬貨”って、エジプトの1エジプトポンド硬貨と、ほぼ同じ

違いは、“2ユーロ”って書いてない事と、スフィンクスの絵。

大きさも、色の配色も一緒。



しかし、

2ユーロ硬貨=日本円で約200円

1エジプトポンド硬貨=日本円で約17円



これを、

2ユーロの代わりに、私に渡して来るんだから


私:『これ、ユーロじゃないですよ??』

客:『あれ、混ざっちゃったのかな』

私:『あなた、エジプト人?』

客:『そう』


私も、それ以上聞かないけれど。

普通、自分の国のお金は、見分けがつくと思うんだけどなぁ



さらに、普通の、フランス人女性も、

私:『これ、ユーロのお金じゃないですよね?』

客:『あら。』

私:『これ、中国のお金ですよ』

(漢字で書いてあった)



なんていうかね、マルシェとかのおつりで、渡されちゃったみたいでね。

で、その硬貨を、私みたいな判別がつきにくいであろう人に渡しちゃえ、っていう



この女性の最後の一言が、

『ま、私も、誰かに渡しちゃうけどね』



確信犯



私も、働き始めた頃、2回ほど、受け取っちゃってね…。

それ以来、どんなに忙しくても、ちゃんと確認している私。



もうね、イヤな事だけど。

誰も信用出来ないっていうか

これがなければ、

“パリって良い所だなぁ”

って、言えるんだけどなぁ


あ、あと、犬の落とし物、ね

PAIN DE SUCRE パン・ド・シュークル

2012年03月15日 | お菓子屋さん
ふと、近くに寄ったので、



PAIN DE SUCRE パン・ド・シュークルさんへ



ちょうど、シェフのディディエさんが、お店をのぞいていた所で。



スーさんと、シェフと、販売のA氏と私。

4人でおしゃべり



いつも気遣って頂いて。

本当におやさしいおふたり。



パリの、“超”人気店だから、シェフは、おしゃべり中も、電話やなんやと行ったり来たり。

A氏も、接客の合間に、参戦




どんどん、パワーアップする、パン・ド・シュークルさん

次回こそは、お隣の“サレ(塩モノ)専門店”に行こう




そんな今日は、



パン・ド・シュークルさんに、オープン当初からある、BAOBAB

ANGELINA アンジェリーナ

2012年03月14日 | お菓子屋さん


パリの老舗のサロン・ド・テ、ANGELINA アンジェリーナさんに行って来た



南仏の観光地・ニースにオープンしたパティスリーが。

社交界の人達に気に入られて、パリに移転



1903年、まさに、ベル・エポック(日本でいう、バブル真っ盛りな時期)。

たくさんの上流階級の皆さんに愛された名サロン



私、初めて入店した



だってね、評判が、ね。

“観光客用、サロン・ド・テ”

…って



興味はあったんだけど、ずっと、後回しになっていたお店。



本当は、朝ご飯を食べに来たかったんだけど

スーさんに、急な予定が入って。

その予定を終わらせてから来たので、軽い、お昼ご飯&お茶の時間に





で。

アンジェリーナさんといえば、





モンブラン



はっきり言って、予想していたより、おいしかった





マカロンは、

まぁ、うん。



そして、

イチバン予想外だったのが、

頼んだアールグレイが、本当においしかった事





ケーキの後に運ばれて来たサンドイッチ。




う~ん、おいしいねぇ





観光でいらしている方が多かったので、サービスの皆さんも、フランクな感じだったけれど。

私は、こんな感じも好き


初体験、アンジェリーナさん。

次に行ったら、2階席に案内してもらえるか、聞いてみよう

(そっちの方が、ゆったり出来そうだったんでね

Musee Cognacq Jay コニャック・ジェイ美術館

2012年03月12日 | お楽しみ・イベント
先日、ラデュレの150周年記念の箱の為に、ケーキをお持ち帰りした時。

知り合いから、

『箱が好きなら、おもしろい展示会やってるよ

と、教えてもらった。





Musee Cognacq Jay コニャック=ジェイ美術館



アーネスト・コニャック=ジェイさんのコレクションを展示している美術館。

ここの特設スペースで、18世紀に作られた“小箱”の展示会。



小箱っていうのが、

ホント、手のひらにのっちゃうような小さな箱で。

薬を入れたり、タバコ入れだったり。

それくらい、小さな箱。

これの、貴族の皆さん用、みたいな、金銀宝石のちりばめられた、豪華絢爛な箱




この展示会は、写真撮影不可で

実物の写真は、ナシ



1つ1つが、本当に、

圧倒されちゃう位、すごかった



壁に、箱の歴史が書いてあって。

電子辞書片手に読む私



小さな展示会だけど。

別世界に行った気分





MUSEE COGNACQ-JAY ~コニャック・ジェイ美術館~
8 rue Elzévir 75003 Paris
10時~18時
月・祭日休
常設展 無料
箱の特別展示 5ユーロ

Raoul Maeder ラウル・マデール

2012年03月12日 | パン屋さん
先日、ステキなお知り合いの所に行こうと歩いていたら。

ものの見事に、その建物を通り過ぎてしまった



そこに行くのは、4回目だったんだけど。

最初の1回以外、3回とも、通り過ぎて、ひたすら、遠ざかっていく私

(1回目は、住所をちゃんとメモっていて。

普通、1回行った所は忘れないから、行けると思ったんだよね~



で。

前回通り過ぎてしまった時に、Au Pain Bien Cuit オ・パン・ビヤン・キュイさん(←見てね)の前を通ったら、改装工事をしていて。

“あ~、お店、だいぶ古い感じが出てたからねぇ~”

なんて思っていた私。


今回通りがかってみたら



斬新に、改装工事、終了



さて、オ・パン・ビヤン・キュイさんが、工事しただけなのか?

新しいパン屋さんになったのか






あれ?

Raoul Maeder ラウル・マデールさん


17区にある、ラウル・マデールさんが、2店舗目を出した

コチラの支店は、17区のお店とは、雰囲気がガラッと変わって。

白を基調とした、モダンな店内。

お会計も、お金はマシーンに自分で、直接入れる

7区のパン屋さん、ル・ムーラン・ドゥ・ラ・ヴィエルジュさんみたい







その後、いろいろ予定があったので、食べ歩き

プレッツェル・チーズバージョン

おいしかったけど、普通の方が好みだな。



本当は、クグロフが欲しかったんだけど。

早過ぎたのか、その日は無かったのか、

はたまた、この店舗では販売しないのか?


本店(?)よりも、少し近くなったから。

今度行った時に、確かめてみよう





111 Boulevard Haussmann 75008 Paris
月~金 7:00~19:30
土曜日 7:30~19:00
日祝休

Musee Nissim de Camondo ニシム・ドゥ・カモンド美術館

2012年03月11日 | お楽しみ・イベント
このブログの常連な方ならば、私が“美術館”というものをあまり得意としていない事をご存知かもしれない。




そんな私が、以前から興味を持っていた美術館が、



Musee Nissim de Camondo ニシム・ドゥ・カモンド美術館




ここは、“絵”を飾っている美術館ではなく。

Musee Nissim de Camondo モイス・ドゥ・カモンドさんの、おうち

1911年に、銀行家のカモンド伯爵が建てた個人のご自宅で。

彼の死後、たくさんのコレクションの流出を防ぐのと、資料保存のため、フランスに寄贈されて。

カモンド伯爵の息子さん、ニシム・ドゥ・カモンド氏の追悼のために、“ニシム”の名前を冠したそうで。




1911年といえば、フランスは“ベル・エポック 美しい時代”

言っちゃえば、日本のバブル全盛期みたいな時期の事。

そんな中、

マリー・アントワネットのお気に入りの“プチ・トリアノン”をイメージして作られたというこのご自宅は、













豪華絢爛

お部屋ごとに、テイストが違うのが、また、良い







私のあこがれの、書庫






日本の家具をイメージして作られた家具も








こういうの、欲しいなぁ




私が気になる所といえば、



メインダイニング


その横にある、



食器をしまうお部屋。




私の趣味とは違うけれど

これだけ揃っていると、やっぱり圧巻




銀器って、フランスの美食な食卓の象徴だよね~






ダイニングから見えるお庭には、




桜が咲いてる

まだ、2分咲きくらいだけど




そして、忘れちゃいけない



キッチン









あぁ、ここに住みたい



ちなみに、





こうやって、キッチン用品が大きさ順で並べてあるの、

“ヨーロッパの豪華なお家のキッチン”

の、代名詞みたいでしょ?



これね、ちゃんと、理由があって。



もちろん、片付けて、キレイに見えるように、っていうのもあるんだけど。

それなら、棚の中にしまっちゃえば良いわけで。



実は、“泥棒対策”



泥棒っていっても、外からの侵入じゃなくて、身内。

邸内で働く人達が持って帰っちゃわないように。

ましてや、売り飛ばされないように。

執事さんや、給仕長さん的な、責任者の皆さんが、

わざわざ棚の中を確認しなくてもいいように、こうしている。



キッチンや家の造りも、今と同じ位計算されて作られているけれど。

こういう所も、しっかり、合理的に考えられている

建築物好きな私は、むか~しのキッチンや家の本なんかも読むけれど。

これが、本当におもしろい




“家”がテーマの美術館。

いろいろ、

書きたい事は、まだまだあるけれど。

このへんにしておこう





あ、私



シャンデリアと、




螺旋階段の、

大ファン




Musee Nissim de Camondo ~ニシム・ドゥ・カモンド美術館~
63 rue de Monceau 75008 Paris
10:00~17:30
休館日 月・火曜日
7.5ユーロ(オーディオガイド・日本語版が付いてきます)

Raclette ラクレット

2012年03月10日 | 食卓
あったかかったり、寒かったり。

今年は、雪、ほとんど見てないなぁ



なんていう、今日この頃。



また、シャルキュトリー(肉の加工品)?




はい






Raclette ラクレット



私とスーさんの大好物のひとつ



チーズが好きじゃないスーさんも、これは、大好き

フランスの、ご家庭ラクレットマシーンは、大阪のたこ焼き機並みの普及率



この、手のひらにカンタンに乗っちゃうような小さなフライパンで、

ルブロッションというチーズをトロトロにして。

生ハムや、サラミ、じゃがいもなんかに、『えいっ』って、かけて。

アツアツな所を頂く


冬の定番料理なんだけど。

(料理と、言えるのか…?)


今シーズンは、コレがジはじめてだったなぁ。

また、春が来る前に食べたいな

訂正。

2012年03月09日 | ちょっとした事・話
の記事で、パティスリー部門・日本優勝と書いた私ですが。



その優勝された日本人パティシエさんの勤務先が間違っていました




2人一組のチームですが、

グランドハイアットの岡崎氏

アテスウェイの芋生氏

です



審査結果の点数は、2位と大きく差をつけ

前回大会優勝者からトロフィーをもらうんだけど、

今回、“渡す相手も、渡される相手も日本人”という、快挙が




日本でも、テレビ放映されているそうなので、もう、間違いに気付かれた方もいらっしゃるかもしれませんが




そして、パン部門でも優勝



日本、どれだけすばらしいのでしょう



そして、midoriさん、ありがとうございます