食道楽は国境をこえて。

フランス・パリでの生活
おいしいものと、楽しいことに囲まれて…

Apprentie, stagiaire 見習いと研修生

2013年06月06日 | プロフェッショネル
フランスでは、いろんな職場に、“apprentie 見習い”と、“stagiaire 研修生”がいる。




パティシエ、料理人、お花屋さん、電気技師に大工。

経理、マーケティングetc...



私の職場にも、3人の見習いさんと、常に何人かの研修生がいる。

彼らの教育係が、ワタクシ。



研修生は1~2ヶ月の期間。

見習いは1年~2年。




私が、心穏やかに仕事が出来るかどうかは、この、見習いさんたちにかかっている




フランスで、この見習いさんっていうのは、学校に通いながら、仕事もして。

もちろん、お給料が出る。



人によって、

学校によって、


1週間学校→2週間仕事 だったり、

2週間学校→1週間仕事 だったり、

2週間学校→2週間仕事 だったり。



たいてい、常時2人いるようになっていれば良いのだけれど。

先週は、1人もいなくてねぇ



学生とはいえ、戦力として数えるから、お給料も出す。

仕事に妥協はさせない (私が)



とはいえ、学校じゃあしょうがない



そんなワケで、彼らの仕事を一気に私が負わなければならなくてねぇ

あ、モチロン、みんな手伝ってくれるけどね



とはいえ、毎日午前2時の帰宅



ブログの更新が出来ないのは、そんな訳でした



ブログの更新がが途絶えたなら、

『あぁ、見習い君たち、学校かぁ』

と、思って下さい。




そんなフランスの教育制度。

例えば日本では、

美容師さんの専門学校も、料理人もお花屋さんも、“公立”って、ないんだよねぇ。

だから、専門学校に通うには、凄くお金が掛かる。



なくてはならない職業なのに。



フランスには、全ての職業に、公立があるから、当たり前のように国家試験を受ける。

日本の“学歴社会”は、良い高校、良い大学卒をいうけれど。

フランスでも、もちろんそれはあるけれど。

“その卒業資格を持たなければ、次のステップに勧めない”学歴社会。



例えば、“レストランのサービスマンの卒業証書を持たなければ、ソムリエの学校には入れない”みたいな。

それが、フランスの学歴社会。

日本でいう高校入学から、その道のプロになる為の学校に入る。

大学、大学院に当たる所まで、学校はある。



日本でソムリエになるには、独学か、どなたかのワインスクール(私立)で勉強する。

日本人は、

頑張り屋さんというか、

頑張るしかないというか。



まぁ、そんなワケで。

フランスで仕事をしていると、

『あなた、何歳?』

『16歳』

なんていう同僚(?)に出会う事も、十分にある

Coupe Georges Baptiste クープ・ジョルジュ・バティスト

2012年11月11日 | プロフェッショネル
本当は、この時期に日本に帰りたかった…。




なぜなら、

先週の木曜日、

Coupe Georges Baptiste クープ・ジョルジュ・バティスト

が、日本で開催されていたから。




これね、何かっていうと

“世界一のレストランのサービスマン(サービスウーマン)は誰か” を、決めるコンクール




今年で、14回目。

2年に1回あるコンクール。



今年は、開催地が日本で

しかも、日本代表は、私の知り合い




いえね、

彼が賞を取る事は、確信していましたヨ。



ただね、

世界大会。

何があるか、わからない…。



国の代表になる事も大変だけれど。

世界大会で実績を残す事って、どれだけのプレッシャー。。。



そんな中、

優勝しちゃった 



料理の世界では、料理人(シェフ)、パティシエ、ソムリエ…、

これは、普通の方にも認知して頂いている。




でも、“メートル・ドテル”って、聞いた事、あります?



お客様の、いちばん身近にいて。

シェフとお客様をつなぐ役目。

レストラン全体を、みんなが気持ち良く過ごせるようにするのが仕事。



コンクールの内容は、

テーブルクロスにアイロンをかける所から始まり、

テーブルセッティング、フラワーアレンジ、

カクテル、ワイン、料理のサービス、フルーツのカット、

鳥(とか肉料理・もしくは魚料理)の丸焼きを、お客様(審査員)の前で切り分けて、お皿にきれいに盛り付けたり…。



本選に出る前には、歴史や用語や、料理&サービスに関する全ての事の筆記試験あり。



ちなみに、これは“国際大会”。

言葉は?

“母国語以外で、フランス語か英語を選択”しなくてはならない

日本語で料理の説明や、お客様とのやり取りをするのも丁寧に、気を使わなくちゃいけないのに。。。

しかも、コンクールの説明書とか参考資料とかも、全部、ご自身の選んだ外国語で書かれていたそうな

(彼が選んだのはフランス語)



ホント、スゴイなぁ。

生で見たかったなぁ



“メートル・ドテル”のお仕事を、皆さんに知って頂く事が、今回の優勝者の願い

Ecole 学校

2012年10月25日 | プロフェッショネル
長く、ブログをご覧になっていらっしゃる方は、もうお気付きかもしれないが…、

ブログには、“カテゴリー”なんていって、記事の内容毎に整理する機能が付いているんだけれど。

このブログのカテゴリーのひとつ、“プロフェッショネル”今まで、記事が“0”でしてね。




このブログを書こうと思ったのが、私もフランスに来る前、フランスって、どんな所なんだろうって、ずっと思っていたから。

雑誌なんかは、きれいな所しか書いていないから。

これからフランスに来る、来たいと思っていらっしゃる方達に、少しでも何か伝わったら良いなぁ、と思って。

まぁ、実際は、私のどうらく日記なんだけれど




最近、私が忙しい(大変)な理由が、仕事のおかげだった事もあり。

コレが、“パリ症候群”

なんて、フランスに来て、今更感じたり

(パリ症候群とは、パリに憧れを持ってやって来た人が、夢と現実の違いに唖然とし、ショックを受け、悲しむ事)

(注意:上記の解説には、私の主観がバッチリ入っています

ま、要は、日本とは文化も、習慣も、考え方も違うっていう事。




で、“プロフェッショネル”。

私は、ご存知のとおり(?)、食に関することを仕事にしていて。

その辺の事を、このブログにも、少し書いていこうかな、と。



なので、いつものどうらく日記とは違う雰囲気になる事もありますが、時々、お付き合い頂けるとうれしいです




そんなワケで、最初のお話、“学校”。

文化も違えば、教育制度も違う



日本は、小学校6年間、中学校3年間。

フランスは、小学校5年間、中学校4年間。



でね、日本は、中学1年、2年、3年…高校1年、2年、3年

って、なるけれど。

フランスは、中学1年は“6つ目”、中学2年は5つ目、中学3年は4つ目、中学4年で3つ目

高校1年で2つ目、2年は1つ目、3年で“最後の”となる。

…カウントダウン…? 



高校は、一般的な普通校の他に、

職業高校なんかがあって。

日本にもあるけれど。

日本より、もう少し、本格的?


スーさんは、料理関係の学校に行って。

15歳で実家を出て一人暮らし。

学校では、研修っていう形で、実際に働く事が義務付けられてる。

だから、一緒に働いている仲間が、16歳 なんて事も




で、“大学入学資格 バカロレア”の試験を受けて、それから大学へ。



大学も一般的な大学、技術大学、グランドゼコールなんてものがある。

日本で、料理関係の学校といえば、職業高校か専門学校。

でも、フランスでは、大学&大学院(に相当するもの)まである



フランスは、学歴社会。

でも、日本で言われる学歴社会とは、少し違う?



それは、“卒業資格”がないと、先に勧めない&行きたい学校に行けない。

大学に入学するのに、高校卒業資格(もしくは大検合格)が必要なように、

1つのプロセスを飛び越えて、更に上の学校へは行けない

そして、発展系の分野の学校へも。

レストランのサービスの学校を出ないと、ソムリエの高等教育は受ける事が出来なかったり。



“これをするためには、あれが必要”

若いうちに、しっかり考えて行動しておかないと、日本以上に社会に出たときに苦労する?




本当に、たくさんの業種に学校があって。

特に、食に関していえば、日本より、しっかり、国に保護されて教育を受ける事が出来る