のら猫の三文小説

のら猫が書いている、小説です。
質問があれば
gmailのnaosukikan
まで連絡ください

次平の敗北 No.15

2012-12-16 08:39:47 | 次平の敗北

お恵と一平の会話はバトルを挟んで続いた


お恵「一平さん 今度はすごい。どうしたの。」

一平「お純をもう一人欲しくなった。」

お恵「私もう41よ。でもいまの 何か危ない気がする。こんなの初めて、頭の中が白くなった。」

一平「お純がもう一人 ここから生まれるかな」といって抜いたばかりのお恵の所を軽く叩いた。

お恵「そうなったら、今度は一平さんに育ててもらうわ。」といって、一平のものをつかんだ。「ここの責任なんだから。」

一平「でもお前は、段々良くなっている。 まさしく本能だな。いつまでできるだろうか。」

お恵「一平さん どこかで練習してない。段々巧くなってる。私は死ねまでやるわ。だってますます感じやすくなっている。 もう1回できる?」

一平「私は46だよ。もう無理。お純はやってるのかなあ。」

お恵「やる事はあいつの本能よ。やってるのにきまってるよ。ただ あいつの最初の子は、女。そしてあいつそっくりの子。 恐い気がする。」

一平「確かに お純、よく遊んでいた。お恵さんも同じ?」

お恵「あいつ。 私とお母さんとの前で、洋介さんとの結婚の時 10人くらいと言ってたでしょう。」

一平「私もそれは聞いていた。」

お恵「あの時、みんな 恐かったから、少しだけサバ読んだ。と言ったの。じゃ何人なの、洋介さんの前に10人くらいで、酔ってる時には数回 洋介さん以降は本当だよと言ったよ。多分 1カ月以内に1人位程度男を変えてたと思う。何回かやって満足できなくなって変えていた。と言ったの。おかあさんもその位と聞いたの。」

一平「お恵さんもそうなの?」

お恵「一平さんはどう思うの」

一平「私の知ってるのは、数人かな。」

お恵「その程度よ、一平さんは本当の意味では、私の初恋の人よ」

一平「そこまでは信じがたいが」

お恵「あいつも自分の子を怖がってるの。2回目の出産の時、家で話してたの。私が、数人といったら うそ。私より多いでしょう。と言うのよ、そんな所、急に馬鹿になるのね、あいつ。だって私は16で、一平さんとできて、一平さん 愚図って17で結婚したのよ。数字強いくせに。私が、そんな多くの人とできるわけないじゃないのと言うと、それはそうね。一人を2カ月としても計算会わないね。すると わたしは、遊びすぎかな。とぬけぬけ言うの」

一平「人には言うなよ。特に洋介さんには。」

お恵「一平さんとは共同責任だから言ってるだけ。恥ずかしく言えないわよ。誰にも、おかあさんにも。私脅してやったの。お妙はお前より綺麗で可愛いくなるよね。今度はお前が苦労する番だと」

一平「お純 どう言ってた。」

お恵「私は厳しく育てると言ってた。そのすぐあと お妙の前で、子ども産んだ後、直ぐに欲しくなるのよね。今度は産んでから 十日間は我慢しようと思っているの。お妙が3才のくせに、できるの?舐めるだけでちゅかと言ったの。お純は、そう我慢すると言い返してるの。私はお妙恐いわ。あの子言葉早いし。」

一平「でも大分先の事だし。」

お恵「あいつ多分最初は15の時だよ。あいつ あれ早かったし。とするとあと十年と少し。」

一平「驚かすなよ。 次平先生や洋介くんの血も入ってる。」

お恵「あなたの血が入って、お純だよ。あなたってそんなに女と遊んでいるような気はしないけど、本当は一杯遊んでいたの?」

一平「おいおい 私こそ お前が初めて。それにお前以外にも出していたら、死んでしまうよ」

お恵「それこそ信じがたいけど、私よりは遊んでないと私も思う。幸之助はもう23才になるのに、女の匂いもしない。」

一平「たしかにあいつ勉強一筋だ。やっぱり 私の子といいたいけど、お前の裸見てるせいもあると思う。お前は、堂々と裸になるし、隠そうともしない。鉄一くんもお義母さんやお前の裸みて、比較してもっといい女でないといけないと思い、出来かったと言っていた。」

お恵「幸之助はそんなに私の裸みてないと思うよ。特に意識して幸之助に隠さなかったけど。それは別として お純もあなたの子。私 真面目な血が入ると、女の子がより遊ぶような気もするの。洋介さんはあなたより、生真面目な性格。昔の武士風でしょ。まあお純の感化も受けて最近少し変わったけど。」

一平「私も変えられた」

お恵「あなたは地が出てきたの。まあそんな事はどうでもいいけど、そう考えると少し恐くない。お妙が大きくなるともっと綺麗になると思わない。」

一平「それは綺麗になるだろう。」

お恵「お純は、頭いいよ。会社で話していると、数字にも強いし、西洋事情や英語も詳しい。経営判断もいいし、配慮もきめ細かい。でも男についてはあれだよ。私は会社に入れる前まで、馬鹿かと思う事一杯あった。確かに洋介さんに会って遊びは卒業したと思う。でもお妙はどうなると思う?」

一平「そんな事考えるなよ。 私も怖くなってきた。でもすぐに卒業の男に会えるかもしれないよ。」

お恵「お妙の時は、貴方がまとめてよ。」

一平「お純は厳しく育てると言ってるし、お恵さんがお純に好きな人とはやってもいいと言ったのだろう。」

お恵「お純は好きになるかどうかはやってみなければわからない。数回かは、やってと思っていたらしい。そういう事については、あいつ馬鹿だから。そんなあいつが育てるのだよ。お妙は。朝には「昨晩凄かった。今日も私は早く帰れそうなの。洋介さんは」とか言って、お妙は「よかったでちゅ。」と言ってる子だよ。お純は、「おかあさん 今日は綺麗だろう。夕べ良かったし」と言い返しているそうだ。私 そんな話聞いて、どう厳しく育てるのだと言いたかったけど、怖いから黙っていた。」

一平「怖い話だけど、お妙も頭よさそうな子だ。大丈夫だよきっと」

お恵「お純は頭いいよ。何でも良く知っている。「やりたいだけの女」からあっとと云う間に売上を伸ばして、「凄い社長」に変わり、あいつの計画は神様のお告げのように浸透する会社にしてしまった。

7年たった今、売上はもう10倍、利益も10倍、設備投資や新規投資してこれだよ。昔からの機織場や織物場や生糸関係の工場も手に入れたし、幾つかの話も進んでいる。商会にも話してくれと言ってくる所もあり、紹介した。決して無理矢理買収はしない。年輩の人、技術に詳しい人そして営業や管理の人たちに交渉させ、調査させて、傘下に入れている。

お純も一緒に行くけど、相手は最後まで、あいつが社長とは思っていないそうだ。最後の話し合いであいつが社長と分かり、相手は驚くそうだ。こんな小娘がと。あいつ まだ26の小娘だけど、やり方はもう老練としか言えない。

洋服だけでなく、今までの着物や服飾、そして紡績なんかも考えている。あいつは凄い経営者ではある。凄すぎて社員は平伏している。それも問題あるけど。知れば知るだけ手法は凄い。それは恐らく、天性のものだよ。

しかし男の子と遊んでいる時は、馬鹿そのものだった。私は自分の娘ながら、こいつは男とやりたいだけの馬鹿女、叩き出してやろうと思う事すらあった。後始末は知ってる筈だけど、病気や妊娠を心配して何度も病院に行かせたりしていた。よく病気や妊娠しなかったものだ。一平さんにも何度も注意してと頼んだでしょ。そんなあいつが、天性とも思える才能や配慮もできる賢さを持っていた。私もやる事は好きだよ。でも男は選んだよ。あいつは考える前にやって、この男駄目とか言ってたみたい。男の選び方については、恐ろしいほど馬鹿で、怖い位だよ。この頃、あいつ、昔の事正直に話すの。私でさえ、驚く事ばかりだよ。それを全部知ってたら、いくら私でも座敷牢を作って、お純を閉じこめていたと思う。それが、あいつだよ。

洋介さんの時でも酔っぱらって、自分から抱きついたり、何も知らない男に、裸で迫って無理にやってた娘だよ。偶然、洋介さんに出会わなければ、あいつは、どうなっていただろうかと考えるだけでも怖い。やるのが好きは、お母さん、私そしてお純と流れて、強くなっている。お妙は可愛いし、人見知りしないし、綺麗になりそう。男の子は寄ってくるよ。どんな女になるんだろう。まあ怖がっていても、仕方ないけど。」

一平「でも、お恵さんだって、まだ良く知らない私の手を、着物の中に入れて誘ったじゃない。お恵さんは、今は財界の有力者とも云われる人だよ。男と女は、単純なものじゃないよ。お純は、すごく遊んでいたよ。でも洋介さんで止まった。次平先生の息子とも知らず、通り過ぎる事を躊躇した。お母さんも色々あってもお父さんを選んだ。お妙も色々あるかもしれないよ。それは、お妙が決める事だよ。私はそう思っているよ。」

お恵「そう言われれば、そうかもしれない。私は、お純の事で心配した。お母さんも私の事で心配していたようだ。やはりお純もそうなるかも知れない。でもそれは仕方ない事かも知れないね。私、気持ちが楽になった。もう1回やろうよ。私の本能は、やればできると言ってる。一平頑張れ。」

激しいバトルの後、一平の身体の下には、息の荒いお恵がいた。暫く二人とも動かなかった。意識を取り戻したお恵が言った。

お恵「2度も続けて、頭の中が真っ白になって。身体の自由も効かない。本当にできたかもしれない。一平 他で練習してたね。」

一平は荒い息で、「こんな事してると本当に死んでしまう。お前が無理矢理誘ったくせに。明日会議あるのに。明日は身体動くか心配。」

お恵「私も明日 会議が2つ入っている。腰も足も痺れている。身体が動かないよ。」

一平「痙攣はしてたし、感じやすくなっているね。完全に逝っていた。お純の事 言えないよ。」

お恵「本当にそうかもしれない。今でも少し痙攣残っている。明日 二人ともやりすぎで休んだじゃ、物笑いの種だね。お純より、私が笑われる。又、男食うお恵の復活だ。でも私、すっきりした。」

一平
「食われた立場は、疲労困憊。」と言って二人とも笑って、横になり、裸のまま抱き合って、強い疲労感のため、布団をかぶって眠りに落ちていった。




鉄一の鉄関係の会社は一番大きくなり、傘下として精密機械や細工物を製造する会社が組み入れられた。鉄一の息子の鉄造が補助をしていた。鉄は、今では産業の米と言われているが、それはこの時代から始まっていた。ただ大規模の製鉄所は、もっと後の事であるが、少しつづ、近代化や西洋化の進む中、鉄材や鉄工品の需要は飛躍的に伸びていった。その中に鉄一がいた。鉄一も、鉄平の子としての立場を無意識に利用できた。そして時代の波が背中を押してくれた。






コメントを投稿