のら猫の三文小説

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新しい子猫たち No.1031

2017-01-23 00:00:16 | 新しい子猫たち 

チャは、そんなに議論が判っていたワケでは毛頭なかった。リトルチャタロウにもここまで徹底的な議論を頼んだワケでもなかった。ただリトルチャタロウはする時には徹底的にする猫だった。


 


リトルチャタロウは議論の詳細については、二つのジブ研究所と自分の金融研究所の専門家に詳細な部分については任せる事にした。ちなみに、ジブ総研にも金融研究所なる研究所はあるがあれは銀行業界の学究肌と呼ばれたジイサンたちに老後の年金を渡すような研究所、実務にはもう疎くなって、銀行業界の意見集約、調査をしているだけの研究所と リトルチャタロウは思っていた。


 


リトルチャタロウは自分の研究所には、具体的な人選までして来るようにとの指示も出したが、ジブ総研の金融研究所の事はすっかり忘れていた。ジブ総研の基礎研究所には、連絡し、経済研究所とも相談するにとの連絡を入れていたのに。


 


リトルチャタロウは、専従役員を試したとも云えた。なかなか勉強している、従来型の知識とは云えたが、そこそこ勉強していると判った。それに単に権威とかに、屈服する軟な奴でもなかった。 アイツとも議論する間に仲良くなったようだ。議論して仲良くなるのが本当の友と思っていた。アイツにも、自分で考える事が重要と判っただろう。


 


会議の後、専従役員が来たときには、わざわざ、リトルチャの所から頭の切れる奴も同席してもらうようにして、ビジネスの話もしていた。初めからこうしても良かったが全体の認識が重要とリトルチャタロウは思っていたし、専従役員の頭を試す意味もあった。


 


この話の時に、リトルチャはチャに言っていた。


 


リトルチャ


親父は流石だね、ウチの若い猫たちもビックリしていたよ、リトルチャタロウに本気出させるのは流石だよ。


 


チャ


あれはリトルチャタロウの気持だから、ワシには何のコッチャ か判らんよ。香奈さんにもチャもやるもんだねと冷やかされたけどね。


 


リトルチャ


でもこれでスイスカナキャットは化けるよ、単なる資産管理会社ではなくなるよ。僕の所も本気になって協力していきたいと言ってきたよ。セコイ銭儲け、目先の利益狙いではなく、本気の仕事と判ったらしい。かなり多くの企業とかグループとの間で協力関係が出来て、本気の永続的な仕事ができると思うよ、これで良かったんだよ。香奈さんは多分その事を評価しているんだと思うよ。




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