ノエルのブログ

シネマと海外文学、そしてお庭の話

トイレで遊ぶ

2013-08-26 16:11:42 | ある日の日記

普段、使っているトイレの奥に、もう一つトイレがある。家の奥の方にあるので、ほとんど使われないまま。これも、使われていない浴室と一緒になっていて、戸で閉め切ると、一つの部屋のようになる。

わたしの秘かな楽しみは、夜になって電気を灯した、浴室兼トイレの部屋で遊ぶことだ。オレンジ色の明りに灯された、浴室は生活の匂いがない分、光るタイル、清潔な浴槽、便器などが、楽しい遊園地のようにさえ見える。 トイレの木の床に座って、窓を開け、夜の風を感じながら、とりとめないもの思いにふけるのだが、実はトイレって(きれいにしていれば、だけれど)、家で一番面白い場所じゃないだろうか?

こんなことを言えば、変人扱いされそうなので黙っていたのだが、こう思っているのは私だけじゃないはず。以前、雑誌で英国の家を見たことがある。イングリッシュガーデン、簡素でおいしそうな朝食のついたB&Bの家・・・そこでは、トイレが一つの小さな部屋のようになっていて、リバティー風の花柄のカーテン、お気に入りの本を並べたライブラリー、壁に飾られた写真や飾りが並んだ、実に素敵な場所となっていたのである。英国では、トイレは子供部屋みたいに楽しいものであるのか!  

柔らかい照明にさらされた、浴室でのひととき・・・ひんやりした床の感触と白い壁。そこにいると、雑事から解放された非日常的な気分にさえひたることができる。家の奥に存在するトイレ・・・それは、わたしの秘密基地といっていいかもしれない。