ノエルのブログ

シネマと海外文学、そしてお庭の話

静か・・・

2020-04-24 16:31:24 | ある日の日記

  

本当に、大変なことになっているのだなあ、と痛感する日々です。iPadで、ネットの情報を見ても世界じゅうで、コロナが猛威を振るっているのがわかるし、ここのところしばらく外出も近隣一帯ですませています。

知人達との情報交換も、すべてメールだし、予定していた集まりも皆、キャンセルになってしまいました――さっき、近くのスーパーへ行ったのですが、マスクや消毒液ばかりでなく、パスタの棚も空。

スパゲッティソース(レトルトよ)は、たくさん置いてあったので、購入したのですが、フェッチトーネのパスタが一つ残っていたから、それをゲット! みんな、外食を控えて、おうちで手早くできるパスタを買うのだなあ

今まで生きてきて、いろんな出来事があったけれど、このコロナ禍は最大の事件です。世界じゅうの有名な大都市から人の気配が失せ、この豊かな日本で、生活用品が手に入らなくなる日が来ようとは想像もしていませんでした。

このウィルスが、未来の社会をディストピア化しないでくれるように――ただ、祈るばかりです。

 

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殺意の夏

2020-04-21 00:52:49 | 映画のレビュー

 

何十年ぶりかで観たイザベル・アジャーニの「殺意の夏」。1983年制作のフランス映画なのだが、私がはじめて観たのは、高校時代のこと。大学時代にも、ビデオ(当時は、DVDなんて存在していなかった)で何回も鑑賞したもの。

イザベル・アジャーニは、私が若い頃、ファンだった、フランスの美人女優。カトリーヌ・ドヌーヴほど、世界的には知られていないけれど、17歳でコメディ・フランセーズの座員となり、ヴィクトル・ユーゴーの狂気の娘、アデル・ユーゴーを熱演した「アデルの恋の物語」や、同じく狂気の淵に沈む彫刻家「カミーユ・クローデル」などの作品の名演で、セザール賞を5回も受賞した、天才女優であるのだ。

外見も、ご覧の通り、トルコ人であった父親の血を感じさせる、アラブの面影漂う美女!

 

と言っても、彼女のことをふっと思い出し、この映画のDVDを購入するまで、イザベルのことも映画のことも記憶からすっかり薄れてしまっていた。

さて、この「殺意の夏」――フランスのミステリ作家、セバスチャン・ジャプリゾの同名の作品を映画化したものなのだが、ほぼ原作に忠実なストーリーとなっている。舞台は、南フランス(あちら風にミディと呼びたいな)の田舎町。自動車修理工パン・ポンは、母親と耳の不自由な伯母、弟たちと暮らす、三十代の独身男だが、ある日、町に越して来た美しい娘エリアーヌと出会う。

二十歳の娘エリアーヌ――これを、当時28歳くらいにはなっていたイザベル・アジャーニが演ずるのだが、どこか物狂いを思わせるエキセントリックな雰囲気、エキゾチックな容貌の魅力など、彼女ならではの圧倒的な吸引力で、パン・ポンのみならず、観客まで惹きつけてしまうのだ。さすが、アジャーニ! この底知れぬ魅力で、フランス人達に熱狂に愛されてきたはず。

    

なぜか、この謎めいた美しい娘は、パン・ポンに興味を持ち、彼を虜にした挙句、結婚という形で、家に乗りこんでくる。しかし、エリアーヌの目的は、あくまで、パン・ポンの家の納屋に眠る自動ピアノ。 彼女は、このピアノを運んできた男達のことを周囲の人々に聞きだそうとする。

それはなぜか? というのが、物語の謎の中心だが、実はエリアーヌは、彼女の母が雪の夜、ピアノを運んでいた男たちにレイプされて生まれた娘だったのだ。そのことが原因で、彼女は、父親(エリアーヌに突き飛ばされたせいで、車椅子の身障者となっている)と越えがたい溝を抱えることとなっている。

その魅力で周囲の人々を惑わしながら、エリアーヌは、自分たち家族を不幸に追いやった男達の名前を突きとめるのだが、何と彼女は、自分に好意を持ち続けるレズビアンの先生を利用して、パン・ポンに彼らを殺させようとまでする。

こんなエキセントリックな女がいるわけないだろう? と普通なら思ってしまうが、アジャー二の永遠に成長をとめてしまったかのようなあどけない笑顔、熱っぽい視線を見てしまうと、不思議な説得力があるのだ。

       

しかし、いざ復讐へのお膳立てが全て終わった時、エリアーヌが知らされたのは、ショッキングな事実だった。突きとめたと思っていた自動ピアノを運んだ男達は、別に存在し、彼らはすでに父親によって殺されていたというのだ。彼女がこの復讐を目論んだのも、父親への報われぬ愛情のためだったというのに。

扉ごしに父親の告白を聞く時の、エリアーヌの表情が凄い。 精神が空っぽになってしまった人間の顔というのは、ああいうものを言うのだと、当時十代だった私は理解したほどである。 ーー私は、最初にこの映画を観た時から、「私とは一体、誰だったのだろう?」という言葉と共に、ふらふらと街路を歩いてゆくエリアーヌの姿が忘れられないのだが、こんな狂気の演技をやらせたら、アジャーニの右に出る女優はいないような気さえする。

最後に、病院に収容されているエリアーヌに、パン・ポンは面会に行く。医師は、彼女がずっと心を病み続け、時には自分がどこにいるかわからないことがあったのだろう、と説明する。患者用の青いワンピースを身につけ、虚ろなベビーフェイスに笑みを浮かべながら、「そう。もうすぐ、パパが来るのね」とはしゃいでみせるエリアーヌ……今まで私が観て来た、破滅型ヒロインの中でも、最も印象に残っている一人だ。

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ある日の日記

2020-04-20 17:40:26 | ノエル

今日は、ノエルに狂犬病の予防注射を受けさせるために、獣医へ。これから、暑くなり、蚊🐝も出始めるので、フィラリアの予防薬(ノミ、マダニの予防薬も含められている)ももらい、健康診断ということで、血液検査も受けました―ー結果、さして心配することはないとのこと。ああ、ヤレヤレ。ものすごく、ホッとしました。

 

        

 

帰宅した後、ガーデンで撮ったノエルの3ショット。背後にいる小さめのゴールデンは誰だと思います?

ノエルの子供か?

  正解は――

    

ゴールデンレトリバーの置物🐕!

道行く人も、「あら、久しぶりにノエルちゃんが庭に出ているのかと思った」とコメント。もう一年近くも、ガーデンも裏の家もほったらかして、前庭に放し飼いになっているノエル。 代わりに、ガーデンのシンボルは、この子ということになるのかな?

ウィルスの恐れに平行して、経済も交通もストップしてしまっている日常。だから、家でできるだけ楽しむようにするコツを見つけるべきなのですが……

  

このとても小さなフレームもだいぶ前に購入し、羊皮紙の切れ端を使って、紋章作品を作ろうと思っていたのですが、なかなか……☽

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トレジャーバディーズ

2020-04-15 08:56:44 | 映画のレビュー

私の大好きなシリーズ――それは、「バディーズ」ものです。 バディーズって何? とおっしゃる向きのために、簡単に紹介すると、5匹のゴールデンレトリバーの兄弟が、様々な冒険を繰り広げるというディズニー映画のシリーズであります。

    

実は、「バディーズ」を知ったのは、大分以前のことで、何かの雑誌に上の写真中央の「バディーズセット」のDVDが販売されたという記事を読んだことから。そして、紹介写真をよく見ると、「サンタバディーズ」は、うちのノエルにぴったりの題材だし(「ノエル」とは、ご存じのように、フランス語でクリスマスのことだから)、下の「スノーバディーズ」には、バディーズ兄弟とアラスカで犬ぞりレースに出るシベリアンハスキーの仔犬がピックアップされているではありませんか!

ずっと昔、うちにはとても美しいシベリアンハスキー犬のナターシャ(なぜか、呼び名は‘なっちゃん‘)がいたことを思い出してしまい、「これはもう、うちのためにあるような映画」と早速飛びついて、購入した私。

でも、このゴールデンレトリバーの仔犬たちが活躍する活劇は、とっても面白いのです。クリスマスを信じなくなった人々が増えたせいで、クリスマスのもたらす魔法の力がとけてゆくことを懸念したサンタによって、バディーズ兄弟はトナカイのかわりに橇に乗り、世界中の子供達にプレゼントを配ったり、ハスキーと一緒に雪原を駆けていったり――何回観ても面白い映画なのであります。

最近になって、まだ別のシリーズものがあると知り、「スペースバディーズ」と「トレジャーバディーズ」のDVDを購入したのですが、これがまた、とんでもなく楽しませてくれる作品でした。何と、バディーズたちは、犬だけでロケットに乗って月まで行ったり、エジプトへクレオパトラの猫クレオキャトラの首飾りを探しに行ったりするのですから。

     

これが、砂漠に立つ、バディーズ。5匹それぞれ、個性があってとても可愛いのです。一番左のピンクのひらひら帽子をかぶっているのが、紅一点の女の子ローズバッド。しかし、兄妹の中でも、一番勇ましく、リーダーシップがあるのが彼女。

      

仔犬たちだけで、砂漠に隠された古代の墓に入り、インディージョーンズばりの大冒険をするのですが、おっそろしい大蛇🐍が出てきたり、うっかり足を踏む外すと、🐍がうようよいる地下室に落ちてしまい、餌食になってしまうとか、部屋に閉じこめられると、どこからともなくスカラベの大群が壁から無数に湧いてきて、虫たちに食べられてしまうとか、怖い仕掛けがいっぱい。

そんなところを、愛くるしいゴールデン仔犬たちが知恵をふりしぼって、秘宝を探してゆくのだから、とってもスリリングで面白かった! 個人的には、シリーズで一番楽しめた作品です。

でも、ここで一つの発見。砂漠の砂の色は、ラクダだけでなく、亜麻色の毛を持つゴールデンレトリバーをも引き立てるものなのですね。

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春の猫🐱

2020-04-14 23:57:32 | ある日の日記

 

昨日、伺ったおうちにいた🐱猫さん。 石灯籠の下にいて、とっても可愛かったです。

        

もう一匹の白猫も、少し暑いのか、木陰で――目がとっても綺麗なブルーだった!

可愛いなあ……猫というものを飼ったことがないので、猫というものが、今なお私には神秘です。 自粛ムードがずっと続く中、騒然とした人間世界とは離れて、悠々と生きる動物たちがより愛らしく、見えて仕方ない私。

 

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