昨日、宮崎駿監督の「風立ちぬ」を観に行ってきました。感想は「よかった!」と言いたいのですが、邦画は字幕がなく、セリフが聞き取れなかったので、細かい筋や登場人物のディテールなどもわからず、ちょっと微妙なところです。(パンフレットも、物語の筋には、ふれてないし)
でも、ジブリ美術の素晴らしさは相変わらず!二郎と菜穂子が出会う、高原の自然の美しさ、戦前の家の生活を描く映像の繊細さは、うっとりします。二郎が高原で会う、外国人って何者? という疑問は残りましたけれど。
宮崎駿さんが、飛行機づくりに人生をかけた人物の物語を映画化したのは、全然不思議でなどなく、「ああ、やっぱり」という感じ。「魔女の宅急便」では、巨大な飛行船が空を飛ぶシーンもあったし、「紅の豚」は、そのまんま、飛行機乗りの物語でしたし。「風の谷のナウシカ」や、「ハウルの動く城」など、飛行機が画面にあらわれるものは、いくらもあります。
でも、「コクリコ坂から」から、ジブリ映画がかつてのファンタジー色を弱めて、リアリズム路線に移行しつつあるような気がします(そのまま、アニメというより、実写映画にもなりそうな)。これは、宮崎監督の成熟をあらわしているのか、それとも想像力がほとばしるような若さが失われてしまったのか・・・。ぜひ、この映画がDVD化されるのが待ち遠しいですね。そうしたら、よくわかって、楽しめるはず。ベネチア映画祭にも招待された傑作,ぜひ二度目の金獅子賞が取れますように!
これは、全国の宮崎駿ファンの願いですよね。