虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

リチャードを探して (1996/米)

2004年06月29日 | 映画感想ら行
LOOKING FOR RICHARD
監督、制作、脚本、主演:アル・パチーノ
出演:アレック・ボールドウィン ウィノナ・ライダー ケヴィン・スペイシー

アル・パチーノの初監督作品。シェイクスピアの「リチャード三世」の映像化を、俳優が役と作品を作り上げていくまでを、作品と町の人から、シェイクスピア俳優、学者などの反応、解釈を織り込みながらのドキュメンタリー。
インタビューに登場する俳優はJ・ギールグッド、K・ブラナー、V・レッドグレイヴ、D・ジャコビ、J・R・ジョーンズ、K・クライン。

私のシェイクスピア入門は字からだったので、小説的に読んで面白さに興奮し、劇で退屈した、という覚えがあまりない。ただ、劇場中継を見ていると、汗迸らせながら高い調子でセリフを歌う役者さんに眼を奪われがちになります。ほぼ日本語で見てます。
この映画の中で、映画化では劇の独特の台詞回しでなく、あたりまえにあの素晴らしいせりふを言う、というのを見て、ケネス・ブラナーなんかは実はこれがやりたくて、あれほどドッチャリ沙翁劇の映画化をしてるのかしらん、なんて思った。独白と言うか、観客に語るような部分が多いから。「マクベス」のイアーゴなんか、モノローグをほんとうにた~~~~っぷりって感じで演じてましたものね。
濡れ衣をきせられた現実のリチャード三世は気の毒だが、なんて面白いんだろう!ただ、アル・パチーノの扮装は醜さと共に必要な色気と言うか魅力がもうちょっとほしいな~なんて贅沢言っちゃいたい。

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