虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

続 悪名(1961/日)

2004年10月25日 | 映画感想さ行
監督:田中徳三
出演:勝新太郎 田宮二郎 中村玉緒 

「悪名」その後。満州事変のころの日本。
 ヤクザになじめないものを感じながらも、筋を通して行く行動でなぜか子分を預けられてしまう朝吉。しかしやはりヤクザの世界の底の汚さを知ることになり、そこへ召集令状がやってくる。

 朝吉さんは主役の貫禄がますます、でもやっぱりモートルの貞、田宮二郎の陽性に軽くてかっこいいところが好き。見ていると目が嬉しがってしまう。
 それに映画の色がとても素敵だ。前作より色が浮き上がらない感じがする。
 有名な貞が刺されるシーンでは、視点が上下にに切り替わり、しかも背景が道以外入ってこない。傘が取れて仰角での貞の戸惑ったような無念なような表情は忘れられない。そこから一気に真上から見下ろす映像へ…素晴らしい!

 上田吉二郎の情けなさも、中村雁次郎の怖さも良いです。