虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

月曜日に乾杯! (2002/伊・仏)

2004年10月20日 | 映画感想か行
LUNDI MATIN
監督: オタール・イオセリアーニ
出演: ジャック・ビドウ アンヌ・クラヴズ=タルナヴスキ ナルダ・ブランシェ マニュ・ド・ショヴィニ

 フランスの小さな村に住む中年男ヴァンサンは毎朝5時に起き、1時間半かけて勤務先の工場に通っている。単調な仕事、ストレスのたまる日常。彼はある日、突然工場への通勤途中で踵を返し、旅にでる。

 「素敵な歌と船は行く」で、シビアな現実をしれっと、かつファンタスティックに描いた挙句に不思議な結末で結んでしまったイオセリアーニ監督が、やっぱり同じ調子でやってくださいました。
 誰しも、どこへ行っても日常というのはそんなに面白いものでもエキサイティングなものでもありません。そうであったら不幸な例のほうが多いくらい。だからといって単調な日常だから幸福だなんて思うのも無理があります。
 そして彼は旅先で金をすられ、なんだか心通じる友を見つけ、旅先で日常を暮らす人を見て、帰ってきます。
 波乱万丈ではないけれど、旅をして、そして帰ってくるところがポイントなんですね。

 すごく今の私の気持ちのありようににはまったみたいで、かなり胸に響いてしまった。ヴェニスの屋根からの眺めのシーンでは不覚にも涙が…
 老若男女を問わず日常に疲れている人は多い、というかほとんどそうだと思うんだけれど、四方を壁に囲まれたような閉塞感に窓を開ける「ちょっとした思い切りの一歩」へ通じる道を照らしてくれるような気分。
 近いうちに、一日でも日常から脱出してみようと思う。前から見たかった安土城でも見てこようかな。

 主演のおじさんがすごく良いんですが、本職は役者でなくプロデューサーだそうです。監督の演じたボロ丸出しの貴族もおかしかった。
 この映画でも音楽が素敵。酒場で酔ったおじさんたちの合唱する歌が素晴らしいです。ヨーロッパのおじさんたちはみんなあんなに見事にハモれるんでしょうか?
 カメラが、本当に人間の目が自然に追うようです。言い古された言葉ながら、流れるようなカメラワークというのはこういうものでしょうか。

高校生 meets Deep Purple

2004年10月20日 | エンタテインメント
うちの高校生が先生のお薦めでディープ・パープル(Deepest Purple)を借りてきました。

感想「缶コーヒーのCMじゃん!」
お父さんが「ディープ・パープルってあの海の映画か?」
(それはたぶん、ディープ・ブルーだと思いますです)

それに一緒にお薦めはジェフ・ベック!渋いなあ!

この際アース・ウィンド・アンド・ファイアーとレッドツェッペリンまで手を広げてみよう!