イ副知事は「今回の調査は、国家暴力による児童人権蹂躙事件である仙甘学園の真実究明の始まり。

2020-12-09 06:05:30 | 真の解決目指して

日本植民地時代から運営された「浮浪児収容所」仙甘学園を調査…

暴かれた人権蹂躙

登録:2020-12-08 08:31 修正:2020-12-08 09:19
 
京畿道、仙甘学園収容者93人の被害事例を初調査 
京畿道平和副知事「国家レベルの真実究明と賠償が必要」
 
京畿道の高i位公務員視察団が仙甘学園を訪問した様子。時期は1960年代と推定される。仙甘学園に収容中だった子どもと青少年たちが、坊主頭で制服を着て並び公務員たちを迎えている=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 「浮浪児収容施設」という名分で日帝強制占領期(日本の植民地時代)から1982年まで運営された仙甘(ソンガム)学園の被害者が、10人に9人の割合で殴打と過酷行為を経験し、半分ほどが強制わいせつ行為を受けていたという調査結果が出た。特にほとんどが収容生活中に死亡した仲間を目撃し、半分ほどは遺体の処理に動員されたという衝撃的な証言もあった。

 京畿道のイ・ジェガン平和副知事は7日、「今年4月、仙甘学園事件被害者申告センター開設後に届け出た140人のうち、死者や住所不明者を除いた93人を対象に実態調査を行った結果、被害者の大半が入所生活中に気合入れ(93.3%)、殴打(93.3%)、言語暴力(73.9%)を経験していたことが分かった」と述べた。収容中に強制わいせつ、性的暴行の被害を受けたという回答もそれぞれ48.9%と33.3%を占めた。

 京畿道が仙甘学園の収容者に関する包括的な被害調査に乗り出したのは、2015年にハンギョレが「警察が子どもを強制拉致…40年間その島で何が起きていたのか」(10月4日付19面)という見出しで仙甘学園の生存者らの証言を報じて以来5年たってのことだ。

 仙甘学園は、日本が1942年に「浮浪児の感化」を掲げ、安山市の仙甘島に作った収容施設だ。植民地解放後も京畿道がこれを引き継ぎ、1982年まで浮浪児収容施設として運営され、強制労働や殴打などの人権蹂躙が横行し、犠牲者が発生した。ここには4691人から最大5759人の10代の子どもが収容されていたという。今年5月に国会で改正過去事法が成立すると、京畿道は「仙甘学園事件の真相究明に努める」と明らかにした。

 調査で回答者の98%が養蚕、畜舎管理、塩田労働、農業などの強制労働を経験したと答えた。彼らは1週間平均6日、1日平均9時間働いたと答えた。特に、回答者の大半である96.7%が死亡者を目撃しており、48.4%は仲間の園生の遺体処理に動員されたと答えた。

 調査の結果、仙甘学園の収容者のうち40%は小学校高学年に当たる年代の子どもたちだったことが分かった。彼らの入所当時の年齢は11~13歳が40.4%で最も多かった。入所前の同居人は、兄弟姉妹(56%)、親(42%)、祖父母(16%)の順で、家族と一緒に生活していたケースが多かった。しかし、彼らは本人や家族の同意なしに路上(29%)や孤児院などの施設(28%)から、警察(39%)や取り締まりの公務員(22%)に連れられて仙甘学園に強制入所させられたと答えた。事実上、無差別に収容させられていたということだ。収容期間は1~11年で、平均4.1年だった。

 成長期に経験した人権蹂躙は、その後の人生にも大きな影響を及ぼしていることが分かった。退所者の76.1%が学校に行けないまま靴磨き、作男、くず拾いなどの仕事をしており、現在37.6%が国民基礎生活保障の受給者であることが調査で分かった。

 イ副知事は「今回の調査は、国家暴力による児童人権蹂躙事件である仙甘学園の真実究明の始まり。10日に活動を再開する真実・和解のための過去事整理委員会で被害申請を受け付け、国家レベルの真実究明と被害への補償が行われるようにする」と述べた。

ホン・ヨンドク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

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