韓国、65歳以上の年金月額7万円…60%は5.4万円未満
2022年、韓国の65歳以上の年金受給者が受け取った年金額は月平均65万ウォン(約7万円)であることが分かった。引退後、高齢者単身世帯が必要な月最低生活費を大きく下回る。
22日に韓国統計庁が発表した「2022年年金統計」によると、2022年に基礎年金・国民年金・職域年金などの年金を1つ以上受給した65歳以上の人口は818万2千人と集計された。各年金制度が成熟している上、高齢化が加わり、1年前に比べて受給者数が41万4千人(5.3%)増えた。
65歳以上の総人口に占める年金受給者の割合を意味する受給率は90.4%だった。受給者が増え、受給率もまた1年前に比べて0.3%上昇した。65歳以上の人口が属する世帯のうち、年金受給者がいない世帯(年金未受給世帯)は28万8千世帯だった。
65歳以上の年金受給者の月平均年金受給額は65万ウォン(約7万円)だった。1年前に比べて5万ウォン(8.3%)増えた。月平均受給額も毎年増えてはいるが、依然として国民年金研究院が推算した高齢者単身世帯の月最低生活費の半分水準だ。国民年金研究院が2022年末に出した国民老後保障パネル調査の結果、2021年基準で高齢者単身世帯の月最低生活費は124万3千ウォン(約13.5万円)だった。夫婦基準では198万7千ウォン(約21.6万円)が月最低生活費と分析された。
年金受給額を区間別に見てみると、月平均25万以上50万ウォン未満(2.7~5.4万円)を受給する人が年金受給者全体の40.4%を占め、最も比重が大きかった。次いで50万~100万ウォン(5.4~10.8万円)が27.5%、25万ウォン未満が19.9%であった。年金受給者全体のうち60%程度は月受給額が50万ウォン(約5.4万円)未満であるわけだ。
年金の種類別に見れば、国民年金受給者435万3千人の月平均受給額は41万3千ウォン(約4.5万円)だった。基礎年金受給者616万8千人は月平均27万9千ウォン(約3万円)。公務員、軍人、私立学校教職員などが加入対象である職域年金は53万人が月平均252万3千ウォン(約27.5万円)を受領した。この他に退職年金受給額は月平均158万3千ウォン(約17.2万円)、農地年金(高齢農民が所有する農地を担保として生活安定資金を年金形式で受け取る制度)は130万6千ウォン(約14.2万円)、住宅年金(高齢の住宅所有者が住宅を担保として生活安定資金を年金形式で受け取る制度)は121万6千ウォン(約13.2万円)だった。住宅を所有している人の月平均受給額(全ての年金対象)は82万5千ウォン(約9万円)、無住宅受給者は50万8千ウォン(約5.5万円)と集計された。