米国国務省の職員が、集団虐殺にあたるイスラエルの戦争遂行を支援する米国政府ではこれ以上働けないとして、辞表を提出した。

2024-03-30 15:21:56 | しらなかった
 

「米国は集団虐殺の共犯」米国務省人権担当者がまた辞職

登録:2024-03-29 06:55 修正:2024-03-29 08:56
 
 
27日、ガザ地区のガザ市で住民が自転車を引きながら歩いている=ガザ市/AFP・聯合ニュース

 米国国務省の職員が、集団虐殺にあたるイスラエルの戦争遂行を支援する米国政府ではこれ以上働けないとして、辞表を提出した。

 国務省の民主主義・人権・労働局中東担当のアネル・シェライン氏は、米国がガザ地区での戦争を行うイスラエルに兵器を提供し続ける状況に耐えられないとして、27日に辞職した。シェライン氏は、国務省の異議聴取のルートや会議を通じて懸念が伝わるよう試みたが、米国がイスラエルに兵器を送り続けるかぎり、このような努力は無意味だという結論を下したことを明らかにした。中東地域の民主主義と人権に関する仕事をしてきたシェライン氏は「もうこれ以上、私の仕事をすることはできない」として、「人権擁護のための努力は不可能だった」と述べた。

 シェライン氏は、CNNのウェブサイトに掲載された「私はなぜ国務省を辞めるのか」と題した寄稿で、ガザ地区の保健省の集計で子ども1万3000人をはじめとする3万2000人を殺害したイスラエル軍の攻撃に、米国が供給した砲弾が使われたと指摘した。また、数十万人が餓死の危機に直面しているとして、「専門家が集団虐殺の犯罪にあたると主張するこのような犯罪は、米国の外交的・軍事的支援のもとで実行されている」と述べた。また、米国はイスラエルに強い影響力を発揮できないという主張もあるが、あるイスラエル軍の予備役少将が昨年11月、軍用機とミサイルはすべて米国から来ているとして「イスラエルは米国なしではこの戦争を遂行できない」と述べたと指摘した。ジョー・バイデン政権は民間人保護を武器移転の重要条件として挙げながらも、自らはそれを守らなかったとして、バイデン大統領も直接批判した。あわせて「米国が人権擁護者として持っていた信頼度は、この戦争開始後、すべて消えてしまった」と述べた。

 また、先月ワシントンのイスラエル大使館前で戦争中止を要求して焼身自殺した米空軍兵士のアーロン・ブッシュネル氏の最後のSNSへの投稿が脳裏に焼きついていると語った。ブッシュネル氏はその投稿に「多くの人たちが『もし自分の国が集団虐殺を犯しているとしたら、私はどうしたらいいだろう』などと自問する。その答えは、あなたたちが今、そうしているということだ」と書いた。

 2年の契約職として国務省で1年ほど働いたというシェライン氏は、当初は辞職しても再度国務省で仕事をする可能性は閉じたくなかったと述べた。しかし、辞職の計画を聞いた同僚が「自分たちの代わりに話してほしい」と要請し、公開の場で辞職の事実と理由を明らかにすることにしたと語った。シェライン氏は、多くの国務省の同僚が米国の行動に裏切られたという思いを抱いているとして、自身の辞職がガザ地区の戦争に対するバイデン政権の支持を撤回させる多くの努力の一つとしての役割を果たすことを望むと主張した。

 昨年10月には、国務省で武器移転の業務を遂行していた職員が、「議論や論争もなしに武器を外国(イスラエル)に送るという、過去にはみられなかったことが起きている」と抗議して辞職した。その職員は、ワシントン・ポスト紙への寄稿を通じて、イスラエルに対する武器支援が原則に反して進められていると批判した。

ワシントン/イ・ボニョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/1134191.html韓国語原文入力:2024-03-28 11:21
訳M.S
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 まさにここに肥満の予防や治療の突破口があるとみられている。中村教授は、「適切な食習慣によって繊毛の短縮化を防止すれば、年を取っても脳の抗肥満機能を正常に保てるだろう」と述べた。

2024-03-30 08:47:04 | 真の解決目指して
 

「中年太り」なぜ起こる?…日本の研究チーム、

肥満治療の突破口を発見

登録:2024-03-28 01:54 修正:2024-03-30 07:38
 
[クァク・ノピルの未来の窓] 
「食欲調節」担う視床下部のニューロンの末端にある一次繊毛 
年を取るほど短く…食事のカロリーを下げると再生
 
 
年を取るにつれ、視床下部のニューロンの繊毛が短くなることが中年太りの原因であることが明らかになった=Sean S/Unsplash//ハンギョレ新聞社

 特に食事量が増えたわけでもないのに、中年になると急に太る人は多い。米国では、50歳の人は若い時より平均で15キロも太っているという国立衛生研究所の統計がある。老化によって基礎代謝が低下するから、というのが定説だ。筋肉量と活動量が減るから食事量が同じでもエネルギーがあまり消費されず、体内に脂肪として蓄積されるというわけだ。しかし、中年太りを招く生理的過程が科学的に究明されていたわけではない。

 名古屋大学が中心となった日本の研究チームが、ラット実験によって、脳の視床下部のニューロン(神経細胞)で起きる変化が中年太りにつながることを明らかにし、国際学術誌「セル・メタボリズム」に発表した。

 アーモンドほどの大きさの視床下部は新陳代謝と食欲を調節する脳の領域で、大脳の内側の左右に並んでいる視床の下にある。研究チームは、視床下部のニューロンの末端に触角のように生えている一次繊毛に注目した。この繊毛には、栄養の過剰を感知し、新陳代謝と食欲を調節して肥満を予防する「メラノコルチン4型受容体(MC4R)」というタンパク質がある。すべての細胞には繊毛があるが、ニューロンには1つずつ一次繊毛がある。

視床下部のニューロンの繊毛が縮む

 実験では、ラットが年を取れば取るほど一次繊毛が短くなることでMC4Rの機能が弱まり、それが体重の増加を誘発することが発見された。一次繊毛が肥満に関与するということはすでに知られている事実だが、一次繊毛の長さが年を取るにつれて短くなることが確認されたのは初めて。

 まず、ラットの脳にMC4Rがどのように分布しているかを調べた。その結果、MC4Rが視床下部のニューロンの特定の部分のみに集中的に存在することを突き止めた。

 続いて、生後9週の若いラットと6カ月の中年のラットの脳の一次繊毛の長さを測定した。すると、中年ラットの繊毛は若いラットの繊毛よりはるかに短いことが分かった。これは、中年ラットの新陳代謝と脂肪燃焼の能力が若いラットより劣るということと一致する結果だ。

 次に、ラットに様々な栄養で構成される餌を供給し、ラットの繊毛にどのような変化が起きるかを調べた。その結果、高カロリーの餌を摂取したラットの繊毛はより速く、低カロリーの餌を摂取したラットの繊毛はよりゆっくりと短くなることを発見した。

 
  
老化によるニューロンの一次繊毛の短小化と肥満の関係=出典:名古屋大学//ハンギョレ新聞社

低カロリーの餌の供給で繊毛が復活

 研究を率いた中村和弘教授は、「私たちはヒトでも似たようなしくみが働くと考えている」とし、今回の発見は根本的な肥満治療法の開発に役立ちうるとの期待を示した。

 興味深いのは、年を取るにつれて短くなっていった繊毛が、2カ月間にわたって低カロリーの餌を摂取させたところ、再び伸びたことだ。

 研究チームはまた、遺伝子工学技術を用いて繊毛のより短いラットを作り出し、実験をおこなった。すると、ラットの餌の摂取量が増加し、新陳代謝が低下することを発見した。続いて、このラットの脳にレプチンというホルモンを投与した。レプチンは食欲を低下させるホルモンだ。ところが驚くべきことに、ラットの食欲はまったく落ちなかった。繊毛が短くなったことで、レプチンが本来の機能を発揮できなくなっていたのだ。

 論文の第一著者である大屋愛実博士は「レプチン抵抗性と呼ばれるこの現象は肥満患者によく見られるもので、長い間その原因が明らかになっていなかった」と語った。

 肥満患者は脂肪組織がレプチンを過度に分泌するため、飽食シグナル分子であるメラノコルチンの作用を慢性化させる。研究チームは、これが老化に関係する繊毛の短縮化を促進することで、メラノコルチンが本来の機能を果たせなくさせ、肥満の悪循環を招くと解釈した。

 研究チームは、総合的に老化につれて繊毛が短くなることがラットの中年太りとレプチン抵抗性を誘発するとの結論を下した。

 まさにここに肥満の予防や治療の突破口があるとみられている。中村教授は、「適切な食習慣によって繊毛の短縮化を防止すれば、年を取っても脳の抗肥満機能を正常に保てるだろう」と述べた。

 また、老化による退行は別の一次繊毛でも起こり得て、それが様々な病気の原因となる可能性があると報告された。

*論文情報

Age-related ciliopathy: Obesogenic shortening of melanocortin-4 receptor-bearing neuronal primary cilia

クァク・ノピル先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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