男性は、数年間で8回にわたって計1260万円を献金させられていたことが、見つかった領収書から分かりました。しかし献金の他にも、つぼ二つ、多宝塔2個に印鑑などを購入させられていました・・

2022-09-01 16:20:35 | いったいどうしていたのか?

統一協会 「沖縄戦」まで利用

弟の行方不明「家系が原因」 被害額2000万円超

 霊感商法や高額献金の強要など全国的な被害の横行が改めて明らかになり、批判が高まっている統一協会(世界平和統一家庭連合)。77年前の凄惨(せいさん)な地上戦に住民が巻き込まれ、多くの命が奪われた沖縄で、統一協会が沖縄戦の被害を利用し、2000万円以上も巻き上げる非道な行為をしていたことが分かりました。

 発覚したのは2011年。被害を受けたのは当時、80歳を超えていた男性でした。あるとき地元紙に、沖縄戦で行方不明になった弟を戦後ずっと探し続けていたこの男性の記事が掲載されました。

正体を隠し接近

 霊感商法の被害回復に取り組んできた三宅俊司弁護士によると、統一協会はこの記事を見て男性に接近してきたといいます。

 「宗教団体であることを隠し、家族にも一切話さないようにと言って近づいてきたようです。統一協会は、弟と会えない原因が家系にあると言って、家系図の作成を行わせたり、家族の不安をことさらに強調したりして巻き込んでいきました」

 男性は、数年間で8回にわたって計1260万円を献金させられていたことが、見つかった領収書から分かりました。しかし献金の他にも、つぼ二つ、多宝塔2個に印鑑などを購入させられていましたが、これらの金額は不明です。被害総額は2000万円を超えるとみられます。

 家族はこうした事実を何年間も隠されていました。男性が老人ホームに入居したのち、自宅につぼがあるのを不審に思ったことがきっかけで発覚しました。

 三宅弁護士が統一協会と被害回復の交渉を行った結果、被害額の一部を男性に返還することで合意。返還金を支払うことになったのは統一協会の本部ではなく、一般の信者でつくる沖縄の「信徒の会」だったといいます。

 人の不幸に付け込んで金を巻き上げるため、沖縄戦の被害まで利用する―。三宅弁護士は「人間のやることではない」と強調します。

被害者に謝罪を

 知事選に立候補する佐喜真淳氏=自民・公明推薦=は、統一協会と関係したことについて、「多くの方に不安を与え、誤解を招くような行為をした」として謝罪しました。

 三宅弁護士は言います。「本来なら被害者に謝罪するべきなのに、自分の支援者に対し不安を与えたから謝罪するというのでしょうか。統一協会と関わったことで被害を拡大するような広告塔の役割を果たしたことに向き合っていないと思います。沖縄県を統一協会の県政にしてはならない」

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30日に科学ジャーナル「米国科学アカデミー紀要」に掲載された論文で、不死のクラゲが「若返って」無性生殖段階のポリプに戻ることに関与する中心的な要因を発見したと明らかにした。

2022-09-01 08:08:16 | 科学最前線

10回若返った「不死のクラゲ」…その秘密を暴いた

登録:2022-08-31 02:10 修正:2022-08-31 08:45
 
[アニマルピープル] 
地中海で発見された4.5ミリの小指の爪ほどの「不死のクラゲ」 
傷ついたら体を溶かして幼生に回帰、「新たな生」スタート 
実験室で10回「若返り」…加齢に関与するテロメアが突然変異 
野生では若返り前に捕食や病気で死ぬケースが多数
 
 
ポリプから発生した幼い不死のクラゲ(メドゥーサ)。食べられたり病気にかかったりして死なない限り「若返り」の過程を繰り返すため、生物学的に死なない生物だ=マリア・パスカル-トルネール提供//ハンギョレ新聞社

 老いて病気になったり条件の悪い時に「リセット」ボタンを押して幼い頃に戻れたら、どんなに良いだろうか。動物の中で唯一そのような能力を持つ「不死のクラゲ」(ベニクラゲの一種 Turritopsis dohrnii)の遺伝体が解読され、老化研究に生かされることが期待される。

 スペインのオビエド大学の生物学者、マリア・パスカル-トルネールさんらは、30日に科学ジャーナル「米国科学アカデミー紀要」に掲載された論文で、不死のクラゲが「若返って」無性生殖段階のポリプに戻ることに関与する中心的な要因を発見したと明らかにした。

 
 
若さを取り戻した不死のクラゲの1つのメドゥーサから多くのポリプが生まれた=マリア・パスカル-トルネール提供//ハンギョレ新聞社

 1880年代に地中海で初めて発見されたこのクラゲは、成長すると体長4.5ミリの小指の爪ほどの大きさとなり、赤い胃腸が見える透明な体に90本の触手が生えている。動物プランクトンや魚卵などを捕食して生きるが、温度や塩分濃度など環境が悪化したり、餌がなくなったり傷を負ったりすると、体を溶かしてポリプや幼生に戻る逆変態過程を経て、新たな生の過程を開始する。

 
 
不死のクラゲの生活史。緑の矢印は一般的な過程を示し、青の矢印は逆境に直面した際の「若返り」経路を示す。マリア・パスカル-トルネール他(2022)=PNAS提供//ハンギョレ新聞社

 研究者たちは、不死のクラゲと同じ属で遺伝的には近いが、不死能力のないクラゲ(同じくベニクラゲの一種 Turritopsis rubra)の遺伝子を解読し、何が若さを取り戻させるのかを比較分析した。また、生活史を遡る過程で遺伝的な変化を究明した。

 その結果、不死のクラゲは損傷したDNAを補修し保護する余分の遺伝子を保有していることが明らかになった。また、染色体の端にあるテロメアを維持する独特な突然変異が発見された。人間を含め、生物は一般的に歳を取って細胞分裂を繰り返すことでテロメアが短くなる。

 
 
不死のクラゲと同じ属で遺伝的には近いが、不死能力はないクラゲ(Turritopsis rubra)=トニー・ウィルス=ウィキメディア・コモンズ提供//ハンギョレ新聞社

 研究者たちはまた、若返りの変態の過程で転写を調節する因子であるポリコーム抑制複合体(PRC2)の働きが抑制され、代わりに分化能を有する因子が活性化することを明らかにした。この2つの因子によって、すでに生殖能力を持つ専門化した細胞が単性生殖段階であるポリプに戻り、その後、新たに専門化した細胞に生まれ変われるようになると研究者たちは明らかにした。

 今回の研究は、老化が関係する疾病や再生医学の研究への応用が期待される。パスカル-トルネールさんは科学雑誌「ニュー・サイエンティスト」のインタビューで「今回解読したクラゲの遺伝子は、人間の老化とも関連があるだろう」、「次の段階は、このような遺伝子の変異をネズミや人間から見つけ出すこと」だと語った。

 しかし、不死のクラゲが自然界でどれほど長く生きるのかは明らかになっていない。成体がポリプに戻る過程が非常に速く、それが起こる条件を解明するのが難しいからだ。

 
 
不死のクラゲの生活史段階ごとの姿=ウィキメディア・コモンズ提供//ハンギョレ新聞社

 京都大学の久保田信博士は1990年代にこのクラゲを飼育する実験を行い、短い時には1カ月間隔で2年間に10回、成体がポリプに戻ることを確認している。自然界では、ほとんどの不死のクラゲは若さを取り戻す過程を経る前に捕食者に食べられたり、病気にかかったりして死ぬという。

 このクラゲは、むしろ強い生命力を持つ外来種として問題になっている。不死のクラゲは、船のバラスト水を通じて世界に広がる侵入種だ。

引用論文:ProceedingsoftheNationalAcademyofSciences(PNAS)、DOI:10.1073/pnas.2118763119

チョ・ホンソプ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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