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どこ吹く風

旅のことを主に書く。

道に迷う

2009年07月27日 20時31分28秒 | チロル~シャモニ
 予定通り5時間で一周したトレチメハイキングを終え、オーロンゾ小屋で絵葉書を買い身支度を整え出発したのが13時20分。

出発前にドロミテについて調べていると次のような記述があった。
「オーロンゾ小屋は8人ベット部屋のドミトリー形式、夕飯もカフェテリア方式、昨夜のラガツォイ小屋ほどの設備ではないが料金は2食付で39ユーロ(6700円)、日本の山小屋に比べれば、はるかに安く、設備も悪くない。」

それで今夜はラガツォイ小屋で泊まろうかと漠然と考えていた。しかしラガツォイ小屋へどの峠から上るのかを忘れてしまった。これから幾つか峠を通るのでそのうち思い出すだろう。
駐車場を出る時前述したように有料道路のチケット確認で少々モタモタする。昨日エンジンを喘がせながら上ったのとは違い下りは快調だ。急坂のカーブだらけなので気は緩めない。10分で下り切り、ミズリーナ湖を通過して14時にコルチナ・ダンベッツオまで来た。山小屋はカードがきれず現金払いが多いと考え両替する為に銀行に立ち寄る。しかし昼休みの真っ最中で14時45分から午後の営業が始まると表示されている。
その間ダンベッツオの街を歩いた。

 山々に囲まれたリゾート地で冬季オリンピックも開かれたところである。中心部だけを一回りしただけだが教会を中心にした街並みは綺麗だ。陽射しは強く石畳に日向と影がはっきり写っている。夏の太陽は強烈だが物憂げでもある、夏より冬場の人出が多いと思われる。

 両替を済ませて又山道を登り始めた、杉林の中を走るがサイクリストが多い、グループでツーリングを楽しんでいる。こんな坂道のツーリングを楽しむなんて私には理解できない、他人のことだから”楽しむ”と書いているけど、個人的には参加したくないツーリングだ。(笑)
途中の休憩所の広場には自転車運搬用の専用車両が何台かある。クラブ所有の車だろう、このようなサポート体制があるから遠くまで遠征するツーリングができると思われる。

 上り切ったところがファルツアレーゴ峠だった。トイレ休憩をとる、0.5ユーロの使用料が必要だ。ロープウェイがかかっている、実はこのロープウェイを上がった所がラガツォイ小屋だったのだがそれを知らず先に進んだ。とりあえずポルドイ峠を目指ざすことにしたのだが、直進すべきところを右折してしまった。

 更にLa Villa という町で左折するとポルドイ峠に出るところを又もや右折してどんどん下ってしまった。ルートが間違っていることに気づいたけど、戻る気がしない。戻るには下り過ぎていた。ただこのまま小一時間も走れば San Lorenzo という町に出てしまう、町に泊まるのはバカの高上がりをを自認する私の心の片隅が抵抗している。それで当ては無いけどSan Martino という場所から又山に入った。地図では黄色に色づけされている道路だ。初っ端から急な上りで道幅は狭い、進むに連れて車がすれ違い出来ないほど狭くなってきた。前方から車がきたらどうしようと思いつつ進む。

 小さな集落があり道端にジイサンが座っていた、これ以上進む道があるのかを手で前方を指差すと、行けという風に手を小刻みに動かした。行き止まりでは無いようだ。さらに進むと小さな木造教会と集落が見えた、時間は夕方5時前になっている。この先どうなるのか一抹の不安を感じるけど前進する以外に無い。林の中を走り牧草地帯が見え隠れする、東に面した斜面を走っているので薄暗く感じ、ガソリンゲージは残り1/4を示している。林を抜けると牧場が見えて建物が見えた、通り過ぎてきた集落よりも大きいようだ。

 ホテルの表示がありオートバイが数多く停まっている。今夜はこの辺りで泊まろうとホテルを探すと三ツ星ホテルは直ぐ目に付いた、安そうなホテルは窓に鎧戸を下ろして営業を休止中、まだシーズン入りしていないのか、冬季だけの営業なのかは分からない。
そこで三ツ星ホテルに泊まることにする。

 トリプルの部屋はないけどツインとシングルを同じ料金で提供するという。ベランダから見ると車で走った印象とは違い意外に広い谷で牧草用地が広がり防風林のような木々も見える。遠くにはドロミテ特有の岩山も見えてよい景色だ。反対側は教会があり静かなたたずまいの村という感じだった。

 そこは Antermoia という場所で道に迷って来てしまったけど、これほど安らぎを与えてくれるとは幸運だった。車を運転中は背後の景色を眺めることができない。ホテルで来た道を見て始めて気づいたが、通ってきたところはこんなに素晴らしい景色だったのだ。
 17時30分にチェックインし、ディナーは19時から始まった。夕食とせずディナーとしたのは、まさしくディナーだったからです。器もよく味も良くビールも美味しかった。この食事内容でHotel Antermoia の宿泊料は二食付きで二人は54ユーロで三人目が10%割引であった。飲物を含めて支払った金額は158.6ユーロであった。

 しかしここAntermoiaという場所は村の規模にしては宿泊施設が多く、バイクヤローが多かった。交通の要衝なのか、それとも風光明媚なリゾートなのか。 道に迷ってこの場所に来て、このホテルに泊まったけど良い結果をもたらした。この出来事で宿泊ホテルを決めない旅の自信がついた。
本当に良い所でした。