どこ吹く風

旅のことを主に書く。

オーロンゾ小屋

2009年07月24日 15時18分35秒 | チロル~シャモニ
 ドロミテで有名なトレチメもしくはドライチンネンは、イタリア語表記ではトレ・チメ・ラヴァレード Tre Cime di Lavaredo、ドイツ語では ドライ・チンネン Drei Zinnen と表記するようだ。あの辺りの地名は両国語併記する決まりのようです、過去の歴史がそうさせているのでしょう。

 そのトレチメに向けて快調に飛ばした、途中オーロンゾヒュッテという紛らわしい名前がでてきた。小さな湖の畔でのんびりするには最適だろう。上を目指して進むと15時55分にドライチンネ有料道路の入口に着いた。20ユーロ支払う。この領収書は保管して直ぐ取り出せる場所に置いたほうがいい。翌日上の駐車場から下り始めたらチェックがあった。脇道も無いのでヌギバイ(ウチナー方言で無賃入場)する人はいないだろうに。私は保管場所を忘れてオタオタしてたら、意味が分からないまま行けと言われた。

 16時15分見晴らしの良い上の駐車場に着く。登り始めてからというものギアチェンジをするとエンストを起こしそうになるので、ず~っとローギアで引っ張ってきた。その間約20分、エンジンがオーバーヒートしないかとヒヤヒヤした。今回の旅では峠道を数多く通ったけど、ローギアだけで走り続けたのはオーロンゾ小屋への上りだけだった。

 森林限界帯を超えて見晴らしが良くなっても景色に目を向けるのもチラッとだけで、カーブを曲がるのに集中した。ここは観光バスが多い、バスは1車線だけでカーブを曲がることが出来ないので対向車線にバスが見えたら、タイミング良くカーブを曲がりきるか、待つしかない。
恥ずかしい話だがギアチェンジをしてエンストを起こしたともある。ガソリン車なら引っ張れるだろうにと責任転嫁をしたくなる。

 オーロンゾ小屋はお客が多く内外ともごった返している。予約無しの飛び込みだが幸い空き室があった。16時30分にチェックインした。二食付きで一人当たり49ユーロ。素泊まりで24・5ユーロのようだ。
外の景色を楽しんでいたら雨が落ち始めた、明日の天気は・・・
暫らくして谷間に虹がでた。

 ドライチンネは小屋の直ぐ後ろに屹立している。ドロミテ特有の岩で基部には砂が堆積している。ここからはドライー三つのー山塊には見えない。ロカッテリー小屋付近まで行かないと写真で見るような形にはならない。ここまで来たのだから明日は一周しよう。

 夕食時分になると日帰りの観光客が下山するので静かになった。ニッポン人のハイカーも泊まっている。昨日着いて今日トレチメ一周して明日移動するとのこと。ゆっくり5時間掛けて回ったそうだ。山小屋の女将さんは3時間あれば回れると言うも、私たちも5時間ペースで回ろう。

 シャワーはコイン式だというので入らなかった。トイレの洗面台で片手・片足ずつ洗っている人を見た、山男はこのような術も知っている、若かったら真似しただろう。でも寒そうだった。

 時差ボケで夜中に目が覚める、月が煌々と照っていた。
明日の天気は期待できる。

写真は、Sagritzerwirtの村の風景