教育界の現場から完全リタイアしてから約4年が経過した今、つい最近まで、中学校、高等学校の教師は7月も大忙しであることを忘れていた。高等学校では、近年、2期制をとっているところもあるが3期制の場合、7月は一学期末である。
8703の経験を思い起こしてみると、期末試験、並行して父母懇談(学級担任)、成績提出、通知表作成(学級担任)、学校祭、そして、夏季講習、合間を縫っての部活動等々があった。忙しいはずである。特に学級担任にとっては7月も師走である。
終業式を迎えて修羅場のような時期も一段落であるが、次に待っているのが部活動である。特に、文科系の部は夏から秋にかけて本番を迎えることが多い。反面、体育系の部は高体連地区大会を終えて全道、全国へ進むのはごく僅かで、大半の部は一学期中に3年生は引退を迎える。
いわゆる進学校においては、高校生にとって教科学習と部活動の両立が永遠の課題であろう。中には「部活動などやっていては進学できないぞ」などと脅す大人もいた。「隣のXちゃんは受験勉強一本に絞ってがんばっているのに、我が家の凸ちゃんは相変わらず部活に熱中している。こんなことで大学受験に間に合うのでしょうか?」と泣き言を言って来る父母もいた。
そのような中で生徒を引っ張り、部活動の成果をあげることは想像以上に大変である。中には親の(担任の)説得に負けて退部する生徒もいた。しかし、部活動を中途で放棄して大成功を収める生徒の数は多くはなかった(少なかった)。むしろ、部活動で養ったエネルギーを生かして、猛然たるラストスパートを掛けて栄冠を獲得する生徒が目立った。若者はたくましく生きて欲しいと願っている。