えぬ日和

日々雑記。第二、第四土曜更新を守っているつもり。コラムを書き散らしています。

いろんな意味で夏の陣だった

2009年08月18日 | 映画
コミックマーケットの三日目をぶらついた後の
涼やかな映画でした。

やっぱり今回も「感想文」です。

:「サマーウォーズ」細田守監督 

2006年「時をかける少女」のアニメ映画を撮った監督の
第二段の作品です。
前回と同様、とっつきやすいアニメ映画だと思います。
家族で見ても、親も一緒に楽しめるような。

現実世界と仮想世界が、密接に生活へリンクした中での、
仮想世界のトラブルに立ち向かう、というストーリーですが、
総勢30名近くの、ある一族の中身を描くことに表現が
集中されています。

子供はこどもらしいし、
大人は子供も年下のものもしっかり受け止めてあげられる、
心からのおとなたちで、変な子供っぽさや、こまっしゃくれた
ものからは無縁です。

リモコンを取り上げようとする主人公の男の子をからかって、
リモコンを持ってちゃぶ台の周りをくるくる走り回る男の子たちは、
なまいきざかりでむかつくクソがき具合がちょうどいいです。

家をずっと離れていた親戚が、もめごとを起こしてそれでも
もう一度帰ってきたとき、まず迎え入れて一緒にご飯食べよう、と
言ったのは、彼が始め戻ってきたときまっさきに彼を迎え入れるのに
反発した人でした。
それも情をかけたような迎え入れ方ではなくて、さらっと
「ごあいさつしてらっしゃい。その後、ごはんたべましょう」
と言葉も声も流してくれるのです。
ここで感慨深くものを言うのは簡単ですが、
毎日帰ってくる人と同じように、遠く離れていて帰ってきた人へ、
これをスッと言えるのは、やっぱり「家族」だからこそです。

ここに出てくる人は、距離の取り方がうまくて、ちゃんとかまってくれることも、
ちゃんとほうっておいてくれることも出来る人たちばかりです。
だから、視ていて押し付けがましくはならないし、メッセージも強くないから、
誰でも見られる懐の深さがあるのではないでしょうか。



そんなに難しいことでは、無いと思うんだけどなあ。



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