えぬ日和

日々雑記。第二、第四土曜更新を守っているつもり。コラムを書き散らしています。

じゃれあい風景

2010年05月18日 | 雑記
「じゃあ、『おまかせ』でやろうか」
そういって私たちはいっせいに画面のカーソルを右下の「おまかせ」という
ボタンに置いて、緑で五百円玉くらいのAボタンを右手の親指で押した。
ちょっとした時に弟から誘われてコントローラを握る「大乱闘スマッシュブラザーズ」も
いつのまにか三作目になっていた。

任天堂のゲームタイトルの主人公達がぼかすかと楽しくどつきあう対戦ゲームである。
相手をどついて、ダメージをためて、場外へふっとばせば勝ち。ルールはこれだけだ。
簡単だけど、対戦中にはアイテムがたくさん登場するわ、ステージのギミックがじゃまを
するわでなかなか気が抜けない。ふっとばされて戻ってきたその地点に爆弾があったり、
とどめを刺そうとかっこいい技を使ったら、画面がスクロールして取り残され、誰も
ふっとばせないままご臨終したりと、とにかく何が起こるかわからない。
だから、実力での差がつきにくい。

確かに上手い下手の差はあるけれど、ある程度慣れたプレイヤー同士ならアイテムや
ステージ次第であっさりと実力差が覆ってしまうこともあるのがこのゲーム一番の
魅力だと思う。コントローラを握っている最中は悲鳴やつっこみ、悪口の応酬になったり
もするが、決着がつけばすっとする。また次もやろう、という気になってしまう。
遊んでいるキャラクターたちも、どこか楽しげで遊びの余裕があるので、なんとなく
殺気の信管を抜かれてしまうのだ。

好きなキャラクターでひととおり遊び、飽きてきた頃で「おまかせ」でどつきあうのが
最近のきょうだいルールになっている。「おまかせ」とは、ステージやキャラクターの
選択をランダムに任せてしまうシステムで、これも「何が出るかわからない」楽しみが
あって、疲れてきた悲鳴がまた復活する。ぽんぽんと悪口も飛び出す。

コントローラをがちゃがちゃ言わせながら、ああこれは代理きょうだい喧嘩なんだな、
と思って弟のキャラクターを画面外に遠慮なくふっとばした。

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