えぬ日和

日々雑記。第二、第四土曜更新を守っているつもり。コラムを書き散らしています。

久々の青

2008年08月07日 | 雑記
東京都美術館、フェルメール展に行ってきました。
少しアメ横をぶらついて岡埜栄泉でどらやき買って…。
天気は上々すぎてちょっと歩くには暑かった…。

今回は7点も来ていてなかなかがんばってるな、と言う感じです。
同時代のオランダの画家もおかずに少々どうぞ、という扱いは微妙でしたが。
でもヤコブ・フレルの作品が一点来ていたのでシアワセ。
この人は、すごい名画を描くって人じゃないんだけれど、
描かれた対象その場の空気を落とし込むのがうまいので、
見ていて落ち着くのです。
昔の普通の家庭を、まだ蛍光灯がなかった暗がりを、
とても上手に見せてくれます。
母親の比ゆとか難しいことはいらなくて、主婦だなぁ、と。
考えなくてぼーっと、部屋にでもかけて眺めていたいですね。
めちゃくちゃに地味ですが。

肝心のフェルメール。
意外に近くで見ると、ポスターの写真のようなドラマティックな光ではなく、
照明のせいかもっと白っぽく見えました。
青も、赤も、黄色も、白も、黒も、どれも服の色がばつぐんにきれい。
ピアノを弾いている女性、最晩年の作品が個人的には気に入りました。
まっすぐに女性を照らす光を、三次元のものとして認識させる技量もさりながら、
柔らかな黄色の上掛けの、黄色の感触がいいのです。
モデルも画家も、無理をしていない。見ていて緊張しない絵です。

高いお金を払っても、フェルメールの絵で有名な「真珠の耳飾の少女」などが
見られるわけではありませんが、やっぱり、このひとは特別なのだな、
名画だなぁと腕前がしっかり分かるものが今回来ていると思います。
月並みですが、いいものはいいなぁ、と久しぶりに味わえました。

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