おもちゃ病院での受付で、故障原因の7割近くが電池関係(消耗、無し、液漏れ・接点腐食)と多い。
チェッカーは、市販品(100円のアナログ式、3LED表示式、デジタル電圧表示式)を使っているが、それぞれ一長一短があるので、簡単で使いやすい物を「電子工作サークル」で製作することにした。
【仕様】
1.3LED(赤、黄、青)で判別表示する。電圧判定にはPICを使う。
・1.5V電池判定電圧
赤(POOR)1.0V未満
黄(WEAK)1.0V以上1.3V未満
青(GOOD)1.3V以上
・9V電池判定電圧
赤(POOR)5.2V未満 GP0:1.49V未満
黄(WEAK)5.2V以上7.1V未満 GP0:1.49V~2.04V
青(GOOD)7.1V以上 GP0:2.04V~2.57V
2.動作用電池は使わず、被測定電池を電源にする。
3.単三、単四、006P(9V)を測定出来る。
4.ケースは100円グッズを利用する。
【試作】
・各ブロックを追加して行きながら、動作確認する。
(1.5V、9V、動作電圧発生部)
・PICは12F683を使用し、基準電圧はTL431を使用(約2.5V)。
・1.5Vの昇圧にはDC/DC-CONV-IC(HT7750A)を使用。0.8V以上で動作。
(最大入力電圧が6Vなので、実験の際、これ以上の電圧を印加しないこと)
・9Vの降圧には低ドロップ3端子レギュレータ(HT7550-1)を使用。5.1V以上で動作。
回路部品を極力少なく実現させようとしたが、最終的には、この回路となった。
(HT7750-1は、入力5.1V以下でも電圧が出力される)
・1.5Vと9VはPICのGP3(デジタルの入力専用しか対応しない)が5V(H)か0V(L)か判断してプログラムを切り替えている。
・ケースは単三/単四充電器を活用する。不要となった電源トランスは何かに活用出来そう。
9Vは電池ケースのマイナス端子間に押し付けて測定する。
吉本先生宅に伺ってハードとソフトの摺合せを行い、最終的に仕様通りの動作が実現出来た。その後、ケースに入れた状態の写真を送っていただいた。表示基板と処理基板の2枚構成。
2/10のサークルで、皆さんに製作してもらうことにしている。表示を考えなければ。