現在では、デジタルテスターのが安価になって来ているし、測定値も正確なので使用する方も多いと思う。
私も、アナログ式、デジタル式(一般、SMD用、クランプ、LCR用、携帯オシロとテスター機能が一緒)の6台も所有しているが、一番使うのは使い慣れたアナログ式である。もう30年以上も変わっていない小型の製品だ。
正確な値が知りたい場合のみ、デジタル式を併用している。
今回、業務用ラジコン修理に立て続けでアナログテスターがトラブルシュートに役立った。
1.電源スイッチを押してもONにならない
目ぼしいところを調査したが判らないので、電圧を測定していったら、あるところで、電源LEDが点灯するところが有った。そこで10kΩ抵抗を0V間に入れると同じ様に動作する様になった。どうやらオートOFF回路のどこかが働いていない(パターンが湿気で腐食)様だが、これ以上の調査は大変なので、依頼者に了解頂き、電源用のトグルスイッチを追加して、これでON/OFFしてもらうことにした。
2.ホーン以外の操作でも、ホーンが動作してしまう
これも、各操作スイッチを操作しても動作しないというもので、配線切れが1箇所有ったので接続したら動作する様になった(後の不具合には気付かず)のでお返ししたのだが、動作確認してもらうと、ホーン以外の操作でも、ホーンが動作してしまう(ホーンのLEDも点灯)という不具合が有り、配線ミスかと思い返却してもらうことにした。
届いて、確認したが配線接続は問題無い様だ。ホーンスイッチの電圧を測定しようとテスターを当てたら同時動作が無くなった。この電圧を見ると、ホーン以外のスイッチを操作した時に2V程度に上昇している。これが悪さをしている様だ。
これも、スイッチに行っているパターンと0V間に抵抗を入れて見て確認すると1kΩで正常動作(これより高いと改善されない)するので基板に抵抗取り付け。
本当の原因は調査に時間が掛かるので、様子を見てもらうことにした。(届いて、実機でも問題無く動作したとの連絡を頂いた)
アナログテスターはデジタルテスターに比べて内部抵抗が小さいので、これが作用して偶然動作確認が出来たものである。