トラブルシューター

私の修理・製作体験記(茨城・県西おもちゃ病院・JA7FJP/1)

リニアアンプHL-726D修理

2014-11-27 15:56:31 | アマチュア無線

 以前、業務用ラジコンの修理をしてあげた沖縄の方から、今度はアマチュア無線用リニアアンプについて修理依頼の相談があった。
TOKYO HY-POWER製2m/70cmPOWER AMPLIFIER MODEL HL-726D
説明書が無いので、トランシーバーと接続するコネクタを私なりにチェックしてみた(間違いが有るかも知れませんが)。

送信出力は問題無く出るが、受信が減衰する(受信アンプ内蔵だが)という症状。
事前にネット検索すると、リレーの不良が原因が多い様なので、リレーを購入することにした。
電源入力コネクタ近くに有るのが144MHz帯受信アンプ、それより中央寄りが430MHz帯受信アンプである。使用されているICかトランジスタ(4本足)は表示からでは仕様不明。Bfと読める。

しかし、オリジナルのUM-1-富士通製はすでに製造中止になっており、ピンコンパチを探すと、「オムロン製高周波リレー G6Z-1PE-A(50Ω用)DC12V ¥510+消費税」がサトー電気に有ったので、注文して入手した。この他にはパナソニック製REシリーズが有る。
ここで疑問は、UM-1の測定系インピーダンスが75Ωなのに対し、アマチュア無線で使用されるこの周波数の機器やアンテナのインピーダンスは50Ω系である。そこで、今回のリレーは50Ω系を選択。
在庫が7個しかなかった(アンプには8個使用)ので、受信部と思われる6個を交換することにした。
しかし、スルーホールでベタアースに半田付けしてあるので、吸い取りが出来ない。壊すしか無いので、本体をバラバラにして、リード線だけにして抜く様にした。
交換したものの、改善されない。そこで、DS-2V-M-DC12V-松下をピンコンパチの941H-2C-12Dに交換したところ、430MHz帯は改善されたが、144MHz帯が不安定(良くなったり・悪くなったり)だ。
同軸線のアンプ側に信号を入れると増幅するが、リレー側に入れると増幅しないので、交換してみると、これで良くなった。外した同軸線をテスターで当たったが特に断線は見られなかった。
信号の送りはSGを使い、変調度5%のFM波。受信確認にはトリオ製TS-770(2m/70cm-2バンド)を持って来て確認した。

144MHz帯では入力-100dBmでSメーター2が7程度に増幅。

430MHz帯では入力-100dBmでSメーター3が6.5程度に増幅。

組立時、ケース兼放熱板にオリジナルでは放熱コンパウンドを使用していたが、放熱シートを使用した。
そのままでは、位置合わせが難しい(裏に手が入らない)ので、予め、半導体で圧縮されない縁を接着仮止めした。



コメント
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